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耐えて打開!両壁コントロール構築【ポケモン竜王戦2020予選】

ポケセンでデデンネのクソデカぬいぐるみを自分用に購入しました。宮前めい(@miyamae_games)です。

今回は、2020年12月11日~13日に開催された公式インターネット大会「ポケモン竜王戦2020」予選大会で使用した構築を紹介します。
普段はダブルバトルを中心に潜っており、過去作の伝説入り環境をプレイしていない影響もあり伝説ポケモンに関する知識がほとんどなかったため、伝説ポケモン入りのシングル構築を考えるのは非常に頭を悩ませました。ましてや参考(丸パクリ)にできそうな構築記事もほとんど出回っておらず、完全な机上論で実戦に臨むしかないという絶望的な状況。今思うと、事前に開催されてた仲間大会とかもっとエントリーしておけば良かった説。

記念受験的なノリで当初は推しポケモンのウオノラゴン&デデンネを軸としたデデノラゴン構築の復活を目論んでいたのですが、素早さインフレがえげつい竜王戦環境でスカーフウオノラゴンを活躍させるのは難しいと感じ断念(スカーフ込みでも抜けないポケモンが多すぎる。ムゲンダイナとかザシアンとかザシアンとか)。ちなみに、事前にカジュアルバトルで数十試合試しに回してみた結果の動画も残してあります。

<予行練習として収録していたザシアン軸構築>

そこで、相棒の彼らには今大会限定でテラ進化(そんなのない)をしてもらいました。は?

1.構築経緯&コンセプト及び採用理由

シングル全然わからんしなんか良いパクリ元ないかなあとTwitterを漁っていたら、世界大会への出場経験もありシングル・ダブル共に実力者として知られるユウキさん(@yuki_rotom)のブラックキュレム軸構築を発見。壁貼り要員で起点を作り展開、エースを安全に積ませることで全抜きを狙うというシンプルかつ強力なコンセプトに魅力を感じたため、この構築をベースに組むことに。

まず、エースを誰に据えるか。ユウキさんの構築ではブラックキュレムを軸としているが、確実に使用率が高いであろう禁止伝説のイベルタル・ムゲンダイナ辺りに後出しでも安定して選出したい。そこで、普段からダブルバトルでも使用していて動かし方をある程度把握しているチョッキブリザポスをメインのダイマエースとして起用。

ブリザポス

<バリ硬お馬さん>

先発で出す起点要員には、シングル環境特有のステロ欠伸ループややどみが(どくどく)といったいわゆる「陰キャ戦法」を封じるため、挑発持ちが必須と予想。更に特性いたずらごころにより先制して壁を貼ることができ、それなりの耐久&ソウルクラッシュで削りを入れながら特攻ダウンの追加効果も強力なオーロンゲを採用。

オーロンゲ

<ルックスも割と好き>

そして、相手の積みエース及びトップメタの一角と予想されるザシアン対策として、伝説使用可能環境では最強とも謳われているスカーフメタモンは今大会でも必須。

メタモン色

<メタンモ>

ここまでの基本選出はすんなりと決まった。エースのブリザポスが鈍足&物理打点であるため、対となる高速特殊アタッカーが欲しかった。壁貼りにより安全に積むことができると踏み、ジオコントロールを1回積むだけで非ダイマ状態でも全抜きが可能なゼルネアスを伝説兼デデンネ枠として採用することに。

ゼルネアス

<ジオをコントロールしていくゥ>

ただこれだとナットレイやメタグロスといった防御の高い鋼タイプへの打点が乏しく、ブリザポスを選出しない際のダイマエースが必要と感じた。シングル環境トップのサンダーとも迷ったが、サンダーメタとしてのバンギラスやラッキーも増えてくるだろうと予想して格闘打点もあるエースバーンを裏のエースとして据えた。

エースバーン

<サッカーしようぜ!>

ラスト1枠はどうしてもウオノラゴンっぽいポケモンを入れたかったので、苦手としそうなサイクル戦に強く、耐久力の高いラグラージを強引にねじ込んで構築が完成。

ラグラージ

<剣盾になってかわいさ増した?>

構築のコンセプトは先述の通り。
①先発オーロンゲで起点作り
②エースが安全に積んで全抜き体制を狙う
③狩り残しを裏の高速スイーパーor打開ダイマックスで処理

力-Power-と力-Power-のぶつかり合いを有利に進めるため、安全に耐久力を高めて耐えながら高火力で殴っていくのが主な勝ち筋。ある程度は脳筋でも勝てます。

パーティ個別解説

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・エースバーン

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調整意図:脳筋ASぶっぱ

ガラルのヒョロガリ代表。裏のダイマエース。
電磁波や欠伸対策でラムの実を持たせたものの、素直に珠で良かったかもしれない。ナットレイやミミッキュをワンパンできるキョダイカキュウ個体を採用したが、実際はあまりマッチングしなかった(なんならミミッキュはブリザポスでゴリ押しできる)。とはいえ、メタグロスやバンギラス相手には強く出ることができたのでそれなりに活躍。素早さが高く上から殴れ、仮に上を取られてても最悪ふいうちでスイープすることができるので便利だった。

選出率:5位

・ラグラージ

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調整意図:HDぶっぱ。後攻クイックターンしたかったのでS0最遅

ウオノラゴン枠および対サイクル要員。かわいい。
シングルではおなじみのステロ欠伸による起点作りができ、特防にかなり厚く振ったのでクイックターン→後出しでサイクル性能も非常に高かった。ブリザポスの強敵となるランドロスやガオガエンといった威嚇を絡めたサイクル対策として入れてみたものの、環境にほとんど存在しなかったためあまり効果なかった。本構築はダイマカグヤがありえん重かったので、入れ替えるならおそらくこの枠。

選出率:6位

・ゼルネアス

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調整意図:CSぶっぱ(同速意識)

全抜き特殊アタッカーエース。テラ進化した禁伝デデンネ枠。
ロンゲで壁貼り展開をした後、確実に1発耐えてパワフルジオコントロールを積むことで非ダイマックス状態でもゴリッゴリに全抜き可能という超火力。裏にブリザポスやエースバーンを添えているため、ダイマックスを切ることはあまりなかった。ジオを積めば無振りカイオーガやHD特化ラグラージを上から確定ワンパンできるので、サブウエポンの草結びはかなり刺さっていた。フェアリー&電気技を使えるポケモンはすべてデデンネという暴論。

選出率:3位

・オーロンゲ

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調整意図:こちらの調整のパクリ。キョダイマックス個体(無意味)

本構築のMVP。マジで壁貼りが強すぎた。
相手の初手を見て壁貼りor挑発を選択し、適当にソウルクラッシュで削りながら退場してエースに繋ぐ。引き先が壁込みで受けられそうな相手であれば、生かしたまま交代して再度壁展開をするという試合もあった。最速スカーフカイオーガの雨しおふきを先制壁貼りで1発耐えるので(メガネは無理)、退場後にゼルネアスが安全にジオできるのも強かった。陰キャ型ムゲンダイナにも挑発し続ければ有利に殴り合えるぶっ壊れ性能(ヘドロウェーブ持ってたら無理)。

選出率:ダントツの1位

・ブリザポス

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調整意図:HAぶっぱ。S1の実質最遅

打開ダイマエース。ダブルの流用個体。
壁貼り後に展開すればタイプ一致の抜群技でも余裕で耐えることができ、ダイマックスしてしまえばイベルタルのワロス球程度なら余裕で受けられる超耐久の持ち主。基本的にダブルバトル時と同じ運用になるが、伝説環境では特に氷技の通りが非常に良く、トリルを貼らなくても後攻から相手をワンパンして「しろのいななき」を容易に発動することができた。ナットレイのような高耐久の物理受けもダイナックル連打で強引に突破できる破壊力。ただし、後発のメタモンにはめっぽう弱いので注意。

選出率:2位

・メタモン

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調整意図:Hぶっぱ(他は変身元に依存するため振っても意味なし)

対ザシアン最終兵器。ジョウト産色違いメタンモ。
伝説戦では無類の強さを発揮することで有名なメタモンさん。相手のパーティにザシアンがいた場合は絶対選出。こだわりスカーフのおかげでダイマを切らなければ確実に先手を取ることができ、終盤の詰め筋になった。中盤の受け出しとして使うことで、相手のダイマックスエースをコピー&後発打開ダイマックスを切り相手のパーティを一気に崩壊させることも可能。登場させるタイミングの見極めが非常にシビアだが、相手の行動をしっかりと読んで立ち回れば間違いなく最強のポケモン。

選出率:4位

3.選出パターン

試合数が45戦と少なく、試行回数の少なさが結果的に仇となりましたが、だいたいは下記3パターンの選出でした。

<基本選出>
先鋒:オーロンゲ 中堅:ゼルネアス 大将:ブリザポス

イージーウィンを決めたほとんどの試合はこれ。壁or挑発から入り倒されて退場、ジオ展開でダイマを切らずに残数を削り、最後にブリザポスで打開ダイマックスを切り詰ませるシンプルイズベストな戦い方。ゼルネアス無双中に落とされても、裏に真のエースがいるという安心感。また、相手のパーティ次第でゼルネアスとブリザポスのどちらをエース運用するか選べるのもポイント。ムゲンダイナをダイアイス、カイオーガをジオ草結びでワンパンできて楽しい。

<対ザシアン・日食ネクロズマ>
先鋒:オーロンゲ 中堅:ブリザポスorゼルネアス 大将:メタモン

エースでの全抜きが難しい相手には、メタモンを駆使して立ち回る必要がある。壁貼り展開までは同じだが、その後は相手の選出に応じてメタモンの登場タイミングを見計らっていく。安易にダイマックスを切ってしまうと相手の裏にいるメタモンに打開される可能性が高くなるため、できる限りダイマックスを温存した立ち回りをしたい。ネクロズマは竜舞を積んだ直後、ザシアンは登場したタイミングでメタモンに引き降臨させることができると有利に進められる。

<対鋼エース(メタグロス・テッカグヤ・ヒードラン等)>
先鋒:オーロンゲorラグラージ 中堅:ゼルネアス 大将:エースバーン

この構築が最も苦手とする相手で、最後までうまく攻略できなかったパターン。メタグロスの場合はダイマターンが切れた後にエースバーン展開すればどうにかなることも多かったが、初手にテッカグヤが来た場合は要注意。いわゆる「陰キャ型」であれば初手挑発で動きを止められるが、挑発読みでメテオビームやヘビーボンバーを打たれるとかなり厳しい。一度ダイマされるとダイスチルを積まれて止めらなくなるので、早い段階でエースバーンを降臨させる必要があった(ゼルネアスのジオ10万ボルトも余裕で受けられる)。

4.苦手な相手

・ダイマを切ってくるテッカグヤ

テッカグヤ

出てきた時点で詰みです。諦めましょう。
最終日だけで8敗と大爆死でしたが、すべての負け試合でテッカグヤにやられました。いっそのこと、初手エースバーンで脳死キョダイカキュウとか打ってた方がなんとかなったかもしれない。

・高耐久の鋼タイプ全般

メタグロス

ゼルネアスやブリザポスの攻撃が刺さりにくく、かつ弱点保険を持ってるケースが多いため迂闊に弱点を突いた攻撃もできないという強敵。後出しメタモンで受けながら上昇した能力をコピーし、こちらも打開ダイマックスを仕掛ける立ち回りをすればなんとかなります。

5.戦績

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計45戦:28勝17敗
最終レート1631(※瞬間最高は1680くらい)
最終順位:1093位

6.参考:対戦動画

<1日目>

10勝5敗。開幕から悪運を引き続けたものの、8連勝でなんとか持ち直した。

<2日目>
※編集中
11勝4敗。ゼルネアスで全抜きするの楽しすぎワロタ。

<3日目>
※編集中
7勝8敗。テッカグヤ大量発生で大爆死。

6.終わりに

最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます。

僅かな時間を縫って即席で組んだ構築にも関わらず、思いの外使用感が良く健闘することができたので、今回この構築を公開するに至りました。テッカグヤをはじめとする鋼タイプが激重という最大かつ致命的な欠点がありましたが、ヒードランを入れる等して鋼対策をし直せばより安定感が増したのかなと今になって振り返ってます。特に最終日は開幕3連敗でいきなり萎えて終始プレイングに粗さが出てしまうなど、メンタルの弱さを顕著に露呈して大暴落という結果に終わったため、構築自体はもう少し煮詰めることができれば方向性として間違ってなかったのかなと思いました。

次は本物のウオノラゴンとデデンネを使った構築を組みたいです。


【YouTubeチャンネル「宮前めいch」やってます】https://www.youtube.com/channel/UCrmIgcU9NGoRlJ6EJgBhlmQ

【Twitter】
https://twitter.com/miyamae_games

【ポケモン剣盾・対戦実況動画リスト】
https://www.youtube.com/playlist?list=PL-hqD1NQBj65vTcp24W8GvNOi7BzzoEWR

【過去の構築記事はこちら】


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