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戦歴その2〜仮面浪人編

こんばんは、メイさんです。

前回は、私がひとつめの大学に進学したところまでを書きました。今回は仮面浪人編です。

志望していない学科に進学しながらも、初めて送る大学生活はとても新鮮で、新しい同級生や先輩との関わりが楽しく、受験のことを忘れかける時すらありました。しかし、私自身の中では「医学部を諦められない」という気持ちは捨てきれず、大学生活を楽しみきれていませんでした。さらには、大学での勉強に対して気分が乗らないため、授業への出席状況も悪く、あと何回休めるかを数えながらズル休みをする…という典型的なダメ大学生でした。ちゃんとした受験生でもなく、かといって心の底から自分が大学生であるという自覚も持てていない…今思えば、この上なく中途半端な状況だったと思います。そんな態度で学生生活を送っていたため、2年次の後期の終盤で本格的に体調を崩して欠席せざるを得なくなった時に出席日数の貯金が無く、出席不足で留年することになりました。

私が通っていた大学では留年した場合、次の年には前年度単位を取得出来なかった科目だけを履修すれば良いという仕組みでした。なので、前期は学校に行く必要もなく、後期も落単した2科目のために週2回学校に行けばよい、という非常に時間に余裕のある生活になりました。

休学すれば学費もかからなかったため、前期は休学してアルバイトに勤しみました。アルバイト歴の詳細については後日また記事にしようと思うのですが、この時は都心のレストランで週3回働き、とにかくお金を稼ぐことに専念していました。ある程度経済的に余裕が出来たところで、ディズニーランドの年間パスポートを買ってバイトの無い日は舞浜へ通い、夏には合宿で運転免許も取得しました。うーん、今思えば一番リア充だったかもしれません。笑 大学生という身分を保証された状態で好き放題して暮らせていたわけですからね。

しかし、こんな生活の中でも当然医学部受験のことは頭から完全には抜けていません。なので、遊び呆ける日々の中で、地味に受験勉強”らしきこと”もしていました。受験関係の参考書に触れて、チャートの簡単な問題を解いたりするだけで勉強した気になっていた記憶があります。そりゃーちゃんと出来るわけがありませんね。

それでも、この年のセンター試験は受験しました。人生2度目のセンター試験です。この時に受験したセンター試験の成績が残っていないので正確には覚えていないのですが、ひどい結果だったことは間違いないと思います。

当然医学部に出願できるような成績では無かったため、センター試験を記念受験のように受験しただけでこの時の受験は終わり、素直に4月からは一つ下の学年の子達と3年次に進級しました。さすがに3年にもなると大学の課題がぼちぼち忙しくなり、看護学の各論を学ぶにつれて、「医療に従事していけるなら、看護師の免許を取って働いていくのも悪くないかもな」、と思うようになっていきました。なので、それ以降は比較的真面目に大学生活にも部活にも取り組むようになり、それなりに楽しんで生活をしていたように思います。

この時点で素直に自分の実力不足を認めて、大学生活を送って資格取得を目指すことにした選択は間違っていなかったと思います。今でもこの頃に出会った友人達や先輩方とは親しくさせてもらっており、貴重な繋がりになっています。

ただ、いくら真面目に学生生活を送ることにしたとはいえ、やはり心の中ではどこか引っかかりがあり続けていたのも事実でした。看護の臨地実習のカンファレンスで指導教員の先生や実習先の指導者さんから「それは看護の目線では無い。医者の目線だ」と指導されることもしばしばあり、その度に「私は看護学生には向いてないんだ…」と思っていました。


私が通っていた大学のキャンパスにはとても綺麗な桜の木があり、いつの頃からかその桜が咲くと、「いつか医者になれたら、いや、医学部に行けたら、この木に報告するんだ…」と思うようになっていました。毎年毎年、この桜が咲くとその想いが強くなり、とても切なくなっていたことをとてもリアルに覚えています。

看護師でやっていこうかな、という気持ちと、心のどこかで医師になることが諦められない、という二つの気持ちを持っているのが自分なんだな、と無理矢理自分を納得させて、とりあえず今は看護師の資格を取ることに専念しよう、と自分に言い聞かせていました。

そんなこんなで葛藤を抱えつつ、不真面目ながらもそれなりにしっかりと学業を修め、無事に看護師と保健師の国家資格を取得して卒業。第一志望の就職先に就職しました。

就職してからは覚える事も多く、実際に患者さんと向き合い責任ある立場になったため、必死に毎日を送っていました。しかし、ひょんなことから転機が訪れ、大学院に進学して職場を転じることになり、新たな生活がスタートしました。次回はそこから書いていこうと思います。

ではまた。メイさんでした。

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