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サラリーマンの春は試練。二度と手に入らないものに気づく。


サラリーマンにとって春は、
結構「試練」じゃないか??と思う。
転勤、新体制、新たな業務・・・
たとえ嬉しい変化だって、不安や重圧は
誰にでもあるから、超えなきゃいけない
試練のように思える。
少しずつ暖かくなっていく春の陽気に
力を借りながら、少し先の未来を想像して
皆なんとかやっているんだろうな。。

私は、「試練」というほどでもないが
この数年は色々と行き詰まっている。
自分が、向かっていきたい方向と能力・・
会社が見ている方向や組織として
持っているもの・・・
簡単にえいっ!って踏み出せない性格だから
心境を余計に複雑にしている。
けれど、悶々とした気持ちのなかで
一つだけこの会社に「心残り」があるとすれば
それは「後輩を持つ」ことだった。

入社7年目になるというのに、
直接の後輩は少なく、異動などの
タイミングもあって後輩に「教える」
ということが一度もなかった。

ずっと下っ端でやっているからか、
仕事でのネガティブな気持ちも
前向きな思いも、素直に周囲に表明する
のは難しく、どこか押し殺してきたと思う。
だけど後輩が出来たら、こうしてあげたい
という思いや、自分自身も後輩から影響を
受け成長できたり、新たなやりがいを持てる
かも・・と、ずーーっと淡い期待を抱いてきた
のだ。


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そんななかで、来年の新卒採用に
数少ない若手社員として携わることになった。
正直、環境を変えたいタイミングであるだけに
複雑な感情ながらも、もちろん協力する。

自分の部署のこと、業務のことを
学生にわかりやすいように説明することは、
自分の置かれた環境を客観的に見て、
伝える良いトレーニングになっている。

けれど今、学生と接する中で、
とてもとても大きなギャップを感じる。
こんなに幼い・・?と。
そりゃあ7つも離れているんだから、当然。

新卒採用を5年も行っていなかったというのは
会社にとって、働く社員にとっても
きわめて重大な事態じゃないか・・と
はじめて、痛感した。

「先輩になるチャンスを先延ばしにして
申し訳ない」と上司から言われてきたが、
「別に今ないものだから、失うものはないし」
とそう重くは受け止めてこなかった。

でも、後輩を持つという夢を
いつの間にか本当に断たれていたんだ、
と思うと急に切なくなった。
「後輩」というのは単に「年下」という
意味ではなく、身近な存在として力になりたい
と思える、そういう存在が欲しかったから
抱き続けてきた希望なのだ。

この5年の間に世界は大きく揺れ動き、
日常にもたくさんの変化をもたらした。

自分たちの時代は・・が全く通じない、
仲間たちと伸び伸び過ごせるはずの
時期に窮屈な毎日を過ごしてきた
若い世代と一緒に働くということ。

誰も取り戻すことができない
ぽっかり空いてしまった時間は、
想像より長くて重い。
そのことにちゃんと気づき、
自分たちの経験を押し付けるやり方
以外の「何か」で埋めていかなくては
いけないし、会社も働く人にも
その責任がある。

この場所で新たな目標が持てるかは
分からないけど、まずは1ヵ月。
ただ、今できることをやりたいと思う。





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