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「不登校の子どもの高校進学」2023.10.7ミモザの花イベント開催

「不登校の子どもの高校進学」についての講演会

「ミモザの花~子どもの不登校を考える会」の講演会イベント
 「不登校の子どもの高校進学」を、開催しました。

日時 : 10月7日(土) 9時45分~12時15分
会場 : 阿佐谷地域区民センター
講演 : リュミエール学習塾 坪田 美奈子先生

参加者は関係者等含めて64名でした。

保護者の立場として代表からお話

まずは、代表からお話しました。

保護者の立場から簡単に次のようなお話をしました。

・不登校でも内申点がなくても高校には行ける。
・都立/私立
全日制、単位制、定時制、通信制、島しょ高校、地域未来留学、サポート校、フリースクール……など、さまざまな進学先がある。
・高校不登校でも転入、編入できる。

・中学卒業後すぐ高校に行かなくても、人生経験を積んでから高校へ行くという選択肢もある。
・通信制高校に行くと、異年齢の同級生がたくさんいる。珍らしいことではない。

・自分が子どもの学校を探したときどのようにしたか
→子どもが「今できること・これからできそうなこと」「今できないこと・これからもできなさそうなこと」をよく整理する。
→体力がないので長距離の通学は無理、大人数は苦手など。
→最終的には子どもの判断に任せる。
・通信制高校の学費負担の軽減について……など。

リュミエール学習塾 坪田美奈子先生の講演 

そして、本日の講演。
リュミエール学習塾の坪田美奈子先生に登壇いただきました。

坪田先生は、「河合塾コスモ」で不登校の子どもたちの
大学受験をサポートしていた経験をお持ちです。
そして、現在は、杉並区内で学習塾を経営されています。

・不登校と言っても一人一人状況が違う。
・学校が安全ではないため行けていないだけで、不登校は「あり方」の一つに過ぎない。
・子どもは悩んでいるけど成長もしている。
・不安なときは、親の会などを利用して少し子どもから離れてみるのもよい。

・親子関係が良好ならいずれ進学についての話ができる。
・子どもはすぐにエネルギーが尽きてしまうので焦らない。

・大事なのは、その高校が子どもに合っているかどうか。
・学校見学は、「下校時」に行くとよい。
→生徒の様子、先生との関係、部活の様子などがわかる。
・大学受験を目指す子は、高卒認定で早々に単位をとり、
残りの時間を受験勉強に当てるのも一つの方法。
・学校へ行かなくなったことで「選択肢が広がった」と考えるとよい。

お話一つ一つが納得の内容で「やらせようとしない」
「子どもがやる気になることが大切」「決めるのは子ども」
という姿勢が一貫していてとても共感できました。

これは、不登校の子どもに限らず、
教育や子育て全般に関わることなんじゃないかと思います。

大人自身が子どもを追い込んでいないか、
よく考えないといけないと思いました。

その後、質疑応答を経て講演会は終了しました。

不登校を経験した大学生への質問タイム

続いて、経験者の大学生に登壇してもらいました。
いつも協力してくれる、現在通信制大学1年生の男子です。

当時、学校見学へ行くのはとてもおっくうだったこと、
親があきらめてくれるよう二度寝していたこと、
思春期を過ぎると気持ちが落ち着いてくること、
通信制高校に行こうと思った理由……など、

保護者からの質問に丁寧に答えてくれました。

アンケートでも、経験者の話はとても参考になるという回答も多く、
今後もいろいろな経験者に登壇してもらいたいと思いました。

後半は小グループに分かれて懇談会

休憩を挟み、後半は、小グループに分かれて懇談会となりました。

坪田先生、フリースクール「フェルマータ」代表の大橋先生、
公立中学不登校支援員の小泉先生のほか、

不登校の子どもを持つ経験のある保護者がそれぞれチャレンジスクール、
定時制高校、通信制高校などに分かれて、懇談しました。

フリースクール「フェルマータ」代表の大橋勲先生


公立中学不登校支援員の小泉亘央先生


坪田美奈子先生

実際に検討している各学校の情報、
それぞれの学校にどんな制度があるのか、
通っている生徒たちの雰囲気、
部活や生徒会活動はどうなっているのか……

などなど、不登校に悩む保護者の皆さんが一番知りたい情報が提供され、
盛んな交流が見られました。

不登校になると「進学の選択肢が増える」

先日の報道で、およそ30万人もの不登校生徒がいると発表されました。

この数字には、別室登校や短時間登校、
さみだれ登校などは含まれないため、
実態は、もっともっとたくさん不登校に悩んでいる人たちがいます。

坪田先生のおっしゃるように
「不登校になったから選択肢が広がった」と、
考えられるようになると、気持ちはだいぶ楽になります。

誰もがそれを当たり前と考えられる学校の制度、
そして、社会にしていかなければといけないと、
改めて思いました。


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