Maya Suzuki

Couturière de robe/Brodeuseドレス専門の縫製職人です*オート…

Maya Suzuki

Couturière de robe/Brodeuseドレス専門の縫製職人です*オートクチュールの技術・世界を伝えていきたい*

マガジン

  • ドレスの教科書

    わかりやすいドレスの教科書がほしくて、自分で作ってみることにしました。 ドレスの基礎知識をまとめていきます。

  • Profil de Maya

    すずきまやってこんなひとです。

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「美しいか、美しくないか」

2019年9月15日の日曜日、ツイッターで日本時間の22時頃に投稿したこちらのツイートが、人生で初めてバズりました。 3000いいねでバズった、というのは人によっては少ないかもしれませんが、今まで最高でも400いいねくらいだった私にとっては、大変驚きな出来事でした。 しかも、何気ないツイートではなく、作品紹介でバズることは私の悲願でもありました。 ツイッターを始めたのも続けているのも、ひとえにオートクチュールドレス縫製職人として、伝えたいこと・発信したいことがあったから

    • ファッションショーフィッターの仕事

      こんにちは、まやです。 パリでは今日からファッションウィークがスタートします。 2020年秋冬のプレタポルテコレクションです。 私はワーキングホリデーでパリに来てから7ヶ月が過ぎようとしているところで、 9月に春夏プレタポルテ、1月に春夏オートクチュール、そして今回の秋冬プレタポルテのコレクションに携わり、 製作もですが、ショーの当日はフィッターに入ることもしばしばあります。 フィッターとは、ショースタッフの役割のうちの一つで、モデルにコレクションピースを着せつけるお手

      • ほんとうに必要なもの

        ちょっと思ったことを。 パリに戻ってきて1ヶ月が経ちました。 パリがバカンスシーズンの真っ只中に渡仏してしまったため、私自身もゆったりと時間が流れた1ヶ月でした。 もともと、2年前にパリに半年ほど住んでいたこともあり、パリの街には慣れていたし、 フランスの食や生活の感覚も思い出すのにそう時間はかかりませんでした。 私が今住んでいるアパートの前には、2つの大きなスーパーがあります。 1つは、普通のフランスのスーパーで、 もう1つはアジアンのものを多く取り扱うスーパー。

        • ドレス縫製職人になるためには

          お久しぶりです。まやです。 note書く書く詐欺をしていたら前回の投稿から半年以上も経ってしまいました。 最近、「ドレス縫製職人になるためにはどうしたらいいですか?」という質問を多く受けるようになったので、 その答えを少し詳しく書いて残しておこうと思います。 そもそも、「ドレス縫製職人」という肩書きは私が作ったもので、一般的な職種として存在するものではありません。 ドレスと呼ばれるもののみを縫い、それを仕事として生きているため、そのように名乗っていますが、違うスタイルで

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        記事

          私の人生の役割を教えてくれた人

          2年前の夏。 たくさんの人に夢を届ける仕事を、最期まで全うした、素敵なディズニーキャストのおじさんが亡くなりました。 10年前、私は大学に入学したと同時に、ディズニーランドのアルバイトを始めました。 配属先は、あの制服がかわいい、西洋の幽霊屋敷です。 当時からファッションに興味があった私はディズニーキャストの面接会場で、制服がかわいいと思うアトラクションを第3希望まで書類に書いて面接を受け、晴れてお屋敷のメイドになることができました。 もともと、ディズニーのアニメー

          私の人生の役割を教えてくれた人

          オートクチュール刺繍公開ワークを終えて

          こんにちは、まやです。 先週末、オートクチュール刺繍公開ワークなるものを開催してみました。 イベントというわけではなく、ただ、私がひたすら仕事(刺繍)しているところを誰でも見ることができますよ、という地味な企画です。 Senbon Lab.というオシャレな京都カフェの上階に私の仕事場・ドレスのアトリエがあって、いつもはそこで一人で仕事をしているのですが、 刺繍やアクセサリー製作、デザイン画等机があればどこでもできる仕事は、アトリエでこもってやる必要はないなと、 それな

          オートクチュール刺繍公開ワークを終えて

          ドレスの教科書〜ドレスのライン*スレンダーライン編〜

          「ドレスのライン」とは、ドレス全体の形、シルエットのことです。 ドレスのラインは大きく、ビッグライン、スレンダーライン、その中間のラインの三種類のカテゴリーに分けられ、更にそれぞれの中でも個性的なラインが数種類あります。 今回は、スレンダーラインのドレスについて説明していきます。

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          ドレスの教科書〜ドレスのライン*スレンダーライン編〜

          ドレスの教科書 〜ドレスのライン*ビッグライン編〜

          「ドレスのライン」とは、ドレス全体の形、シルエットのことです。 ドレスのラインは大きく、ビッグライン、スレンダーライン、その中間のラインの三種類のカテゴリに分けられ、更にそれぞれの中でも個性的なラインが数種類あります。 今回は、ビッグラインのドレスについて説明していきます。

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          ドレスの教科書 〜ドレスのライン*ビッグライン編〜

          ドレスの教科書〜ドレスのライン〜

          こんにちは、まやです。 プレ花嫁の友人からドレスの基礎知識に関しての質問が多く、違うプレ花嫁さんに毎度同じような説明をしてきた経験から、 わかりやすいドレスの教科書的なものがあったら便利なのになぁと思ったので、私なりにドレスの基礎知識をnoteにまとめて書いていってみようと思います。 まず初めに、一番の基礎、「ドレスのライン」についての記事を載せます。 「ドレスのライン」とは、ドレス全体の形、シルエットのことです。 ラインはドレスの第一印象を決めるものとなります。 遠

          ドレスの教科書〜ドレスのライン〜

          オーダードレスのデザイン画

          オーダードレスのデザイン画

          オーダードレスのデザイン画

          オーダードレスのデザイン画

          長谷川彰良氏による半・分解展とトークショー

          昨日、長谷川彰良さんの半・分解展とトークショーへ行ってきました。 私はメンズ服は専門分野外なので、専門的な感想等は全く述べられないのですが、 服作りをする立場の人間として長谷川さんに共感するものがあり、服飾関係の展示やイベントに参加した時はきちんと記録にも残しておきたいと思ったので、感想を書き記します。 私がnoteを始めて間もない頃、note内で同業者の方を探していた時に、長谷川さんのページを見つけ、半・分解展のことを知りました。 長谷川さんのページの、昔の軍服が分解

          長谷川彰良氏による半・分解展とトークショー

          バイオリンコンチェルト用オーダードレスの打ち合わせ〜同級生と総合芸術の実現へ

          こんにちは、まやです。 ようやくリアルタイムでSNSに情報を載せられるお仕事が始まったので、長々と記事にして書きたい時は、noteの方に記録していこうと思います。 今回のお仕事は、バイオリニストの衣装となる、オートクチュールオーダードレスです。 先日、依頼主と、事業主と、製作担当の私の3人で顔合わせ兼デザインの打ち合わせをしてきました! ※美人に挟まれて緊張している 依頼主のバイオリニストは、日本でも世界でも活躍中の鈴木舞さん(写真右) 鈴木舞さんは、私の小・中学

          バイオリンコンチェルト用オーダードレスの打ち合わせ〜同級生と総合芸術の実現へ

          パリのオペラ座・ガルニエ宮でバレエを観た時のこと

          昨年の秋、フランス留学中に、パリのオペラ座・ガルニエ宮でバレエを観に行った時の想いをfacebookのプライベートアカウントに投稿していたのですが、 今回、バイオリニストの衣装を作るお仕事をいただいたことで、私の芸術家と一緒にお仕事をすることに対しての熱い想いも綴ったこの投稿を、noteの方にも記しておきたいと思ったので、コピーして引っ張ってきました。 公向けにちょこっと書き直しています。 バイオリニストの衣装製作のことはこちらに書いています。 ***********

          パリのオペラ座・ガルニエ宮でバレエを観た時のこと

          noteでの私のささいな目標

          こんにちは、まやです。 ありがたいことに、お仕事の依頼が立て続けに舞い込んで、忙しくなってまいりました。 最初のうちほどnoteの更新がスムーズにできなくなってしまっている現状に、 「やっぱりSNSを定期更新するのは苦手だなぁ…」 と焦っていますが、 私はアナログ人間で、ひと記事書き上げるのに何時間もかかるほど、文章を書くのも遅く、 そもそも最初から人気ブロガーさんのようにできるわけがないのだから、 とりあえず、自分の仕事をきちんとこなしつつ、空いている時間で

          noteでの私のささいな目標

          私が〝ドレス専門の〟縫製職人と名乗るわけ

          こんにちは、まやです。 仕事をしながら、時折、ものすごく誰かに熱く語りたくなるような想いが込み上げてくることがあって、 今までは一人で頭の中でつらつら語って自己満足してきましたが、 せっかくこのように記録できる場所があって、しかもご興味を持って読んでくださる方がいるのなら、きちんと言葉にして残していってみようかなと、 唐突ですが、たまにそんな文章を書いていこうと思います。 私は自分の肩書きを名乗る時、「〝ドレス専門の〟縫製職人」とよく言います。 「縫製」という言葉自

          私が〝ドレス専門の〟縫製職人と名乗るわけ