24-2-13 【漫画】最近読んだ、是非オススメしたい漫画

最近、イイ…!と思う漫画に立て続けに出会ったのでオススメしたいと思います。



詠里『僕らには僕らの言葉がある』

“ろう”のピッチャー・相澤真白と“聴”のキャッチャー・野中宏晃。音のない世界と音のある世界を超えてお互いに近づいてゆく男子高校生バッテリーの青春ストーリー!

Amazonより抜粋

まずとても絵が綺麗です。
そして、しっかり「ろう」のことも取材がなされていて解説ページなどもあり、よくある“設定だけ“という軽い漫画ではありません。

キャラクターも魅力的で、主人公の真白と、そのバッテリーとなる野中がどちらも真っ直ぐで可愛い…!

生まれた頃から完全なろう者として生きてきた真白、中途失聴者の真白の母、聴者の真白の父、シングルマザーで貧しい幼少期を過ごし野球に育てられた野中、厳しい状況の中で野中を育ててきた野中母、急にろう者と関わることになり戸惑う野球部の部員たち…。
などなど、様々な立場の人々の思いが丁寧に、飾らずに描かれ、障がい者への差別(とまではいかない微妙な困惑や排除)的な感情なども隠さずにストーリーに織り込まれています。

「ろう」や「手話」についてかなりリアルに描いてくれていて、ろう者が決して「特別な人たち」なんかじゃないというメッセージを強く感じました。

どうやら作者の方はこのお話を元々BLとして構想されていたようなので、ほんのりそういう空気を感じる可能性もあります。苦手な方はご注意を。
もしその方面に嗜みのある紳士淑女の方々は、私同様萌え散らかすことになると思いますので是非読んでください。笑


益田ミリ『ツユクサナツコの一生』

マスク生活2度目の春を過ごす、32歳・漫画家のナツコ。社会の不平等にモヤモヤし、誰かの何気ない一言で考えをめぐらせ、ナツコは「いま」を漫画に描く。描くことで、世界と、誰かと、自分と向き合えるから。〝わかり合える〟って、どうしてこんなに嬉しいんだろう――。自分の「好き」を大切に生きる、「あなた」に贈る物語。

Amazonより

これは衝撃の一冊でした。

益田ミリさんの作品が好きなので、新しいものが出ると必ず読んでいます。
有難いことに、地元の図書館は益田ミリさんの作品を毎回すぐに入れてくれるのでいつも借りているのです。(すべて購入するとなると高いから…助かる…)
益田ミリ作品は何度も読み返したくなるので、好きな作品から少しずつ買って集めています。

さて、益田ミリさんの本は大抵厚さが1cmちょっとなのですが、今回の『ツユクサナツコの一生』は2cm近くあり、いつもと比べてかなり分厚いので驚きつつ手に取りました。

主人公のナツコの何気ない日常と、ナツコが描く漫画が交互に配置されて進んでいくお話。
そして、ラスト手前である展開が訪れて……。
益田ミリさんは「人生」や「生きること」「死ぬこと」などのふとした疑問や考え方などを登場人物に呟かせて、それが作品の裏テーマのようになっていることが多いですが、今回はその真骨頂のように感じました。
私自身も、この一冊を読み終わって、自分のこれからの毎日、そして今後の人生を想いました。
「よりよく生きていこう」、と、しんみりと思わされる作品です。


松田奈緒子『重版出来!』

「マンガ」は、漫画家だけのものじゃない。編集者、営業、宣伝、製版、印刷、デザイナー、取次、書店員…。数えきれないマンガの裏方たちのリレーで、読者の手に届くもの。そう、裏方の熱き想いがあるからこそ「マンガは売れる」んです!マンガに関わる一人ひとりの人間ドラマをぐいっと描く本作、全ての仕事人へのエール漫画です!!!

Amazonより

こちらは新しい作品でもなく、とっくにドラマ化もされているものなのですが、最近初めて読んであまりに素晴らしかったので。

これはもう、お仕事漫画としてとてつもなく熱くて、そして面白い!
主人公が新人編集者なのですが、元柔道のオリンピック候補選手ということでガッチリした体型からあだ名は「小熊」(笑)(ちなみに女性)
彼女のキャラクターがすごく魅力的で大好き!
とにかくパワフルで、漫画とご飯が大好きで、素直で柔軟で。
編集者として未熟な部分も、そのまっすぐさを武器にどんどん成長していく。それが見ていて気持ちいいです。

主人公が編集者なので裏方オンリーの話かと思いきや、「漫画家」サイドの”0から1を生み出す”創作の苦しみなども描いてあり読みごたえがあります。



以上、最近読んでオススメしたくなった3作品でした。
今まであまり記事にしていなかったのですが、漫画が大好きでまだまだお勧めしたいものがたっくさんあるので、今後もオススメ紹介していきたいです。



おしまい

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