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本好きを育てる!? 「真面目に読まない」読み聞かせ5つのルール

私の周りには超エリートがいっぱいいるので、幼少期の過ごし方を聞くようにしていたが、大抵の人が、

「小学生の頃、図書館にある本をぜんぶ読んでいた」
「家に本がいっぱいあった」

と話していた。

そのため、子どもの教育、という意味で一番重視してきたことは、

「子どもを本好きにすること」

だった。

私は今でこそ出版社に勤め、本を読みまくることで生計を立てているけれど、中学に入るまでろくに本も読まないし、嫌いであった。

1冊の本を読み切るのに数ヶ月かかるほど遅読だったし、
「本を読む=勉強」という意識が強かったので、苦手だった。


我が家は、当時父親が塾の講師をしていたこともあり、
教育に関心がないわけではないはず・・・(たぶん)。

その証拠に、
他の中流家庭と同じく、百科事典が”飾って”あったし、

進研ゼミも加入していたし、

いつ入会して退会したかも覚えていない英会話の教材も、
ずっとダンボールに入っていたし、

誰も調べない広辞苑と六法全書もあった。


公文にも行ったことがあったような気がする。
ディズニーの教材もあったような……。

しかし、何一つ身についてない!!!
そもそも、やってすらいない!!!!

私は弟が二人いる。
乳幼児を抱えた専業主婦の母親はワンオペ育児で忙しく、
小学生の私なんぞに構っている暇はなかった(と思う)。

進研ゼミとディズニーなどのメリットは、
そんな多忙な母親の代わりに、
読み聞かせをしてくれる「カセットテープ」である。


だが! 残念なことに、私はこのカセットテープが、
大・大・大嫌いだった。
(すでにつまずいている・・・)


ついでに言うと、
教材として送られてくる「お話」のテキスト内容も、
大・大・大・大嫌いだった。


どっちも、

「ちゃんと、いい子になりなさい」

という無言の圧がすごかったのだ。


プロのナレーターの声からただよう、

「最後まで聞きなさい」
「ちゃんと聞いてなさい」
「これが出来ない子はダメな子だ」

という呪いのような妖気を感じとり、やらなかった。


親は忙しいので、娘がカセットを聞いてないのは把握しているけれど、
0歳児にミルクをやる方が急務なので、放置。

放置
放置
放置

数ヶ月、未開封の教材が積み上がり、
いよいよ面倒なことになったぞ、
と退会に至る(その他の通信教材も同様)。


そう、これが、私の「本嫌い」の原体験だった。


我が子では同じ轍は踏みたくない!!!!


そして、編み出した究極の読み聞かせが、

「真面目に読まない読み聞かせ」

である。


うちの子は、「僕は本が大好きだから」と言っているくらいなので、
ある一定の効果はあると思う。


ルール1:「自分が読みたくなる本を選びなさい」

「読みなさい!」と言われて読むと反発して読みたくなくなる。
強制しても仕方がないので、押しつけないことが大事(経験談)。

5歳なのに赤ちゃんが読むボード絵本を持ってきても、
それを使って読み聞かせをするようにしていた。

自分が選んだ本なら最後まで必ず聞くし、読んでくれとせがんでくるので、
「聞きなさい!」とかいちいち注意しなくて済む。


ルール2:「お〜し〜まい」

毎日、読み聞かせをしていると、お互いにコンディションが悪い日が出てくる。

特に親が疲れ果てて「まばたきが長くなる(寝てる)」みたいなケースがよくあるでしょう。逆に子どもが落ち着きなく聞いてないときとか。


そういう日は、タイトルだけ読んで、最後のページまですっとばす!

例:おしりたんていの本の場合

私「『おしりたんてい ププッ レインボーダイヤの謎』」
子ども「(わくわく)」
私「(最後のページまでいき)一件、らくちゃく。ありがとう!おしりたんてい。お〜し〜まい」

子ども「!?!?!?!(爆笑)」


親がふざけると、子どもは「ちゃんと読め!」とクレームをつけてくる。
禁止されるとやりたくなる、的な心理かもしれない。

もし何も言ってこなかったら(ほとんどないが)、
次の本に移る(ラッキー)。

本はぜんぶちゃんと読まないでいいんだ! と思わせることもすごく大事だと私は思うので、数ヶ月に1回くらいこれをやっている。


ルール3:「え? こんな子いるのかな?」

子どもは気に入った本は何度も、いや、何十回も読む。
特にハマっているときなど、毎晩、何十回も音読させられるので、
こちらはいい加減飽きて、読むのが苦痛になってくる。

そこで、絵本に描かれている絵にツッコミをいれながら読み、
あえて「脱線」するのがおすすめだ。

例:おさるのジョージ

私「黄色い帽子のおじさんって、なんで黄色い服しか着てないのかな?」
とか
私「おじさん、勝手にアフリカからおさる誘拐してきちゃダメじゃんね?」
とか
私「このおばさん、いじわるじゃない?」
とか
私「ねえ! この子、○○(我が子)くんみたいなこと言ってるけど!?」


など、子供の世界に大人の感覚を少し持ち込むと、子ども的にはツボに入るようでよく爆笑している。

子どもの意見もそこで聞くなどし、再び絵本へ。


絵本のすごいところは、「ツッコミ待ち」してるかのような仕掛けがいくつもある。

「はじめてのおつかい」などは、よくできていて、細かく観察すると、
「へぇ〜〜〜」と思うような描き込みがなされていて、
それを一つづつ見ていくだけでもかなり楽しい。

「本が正しいわけじゃない」という感覚が身についてくれたらいいな、と思うが、もしかしたら捻くれた親(私)だからこんな読み方するのかもしれない。


ルール4:子どもに読ませて親は寸劇を繰り広げる

もう、1ミリも動けない!

みたいな日、けっこうありますよね???
そういう日は、子どもにお願いします。

私「お母さん、もう1ミリも動けないの」
息子「じゃあ、僕がカレーパンマンに読んであげる」

と人形に向けて自分で読み聞かせをはじめてくれます。


そのかわり、私はカレーパンマン役をしなければなりません。
布団に横たわり、右手にアンパンマン、
左手にカレーパンマンのビニール人形を持ち、
息子が読むお話を聞きます。

でも、ただ聞いているだけではダメなんです。

誰かが困っている風のシーンになったら、すかさずアンパンマンを持ち上げ、戸田恵子っぽい声を出しながら(似てない)、


私「困っている人がいる! 僕の顔、食べていいからね!!!!」


と物語に乱入させます。
こういう寸劇を繰り返しながら、1冊、読み終えます。


正直、私が絵本を読み聞かせするのと、声真似して寸劇をするのは、
労力としては同じくらいですが、本を持たなくていい分、ラクです。


ルール5:最終兵器は、図鑑!

読むのだりぃな。

って思う日は、図鑑をもってこさせます。

最近は動物や魚などですが、
アンパンマンやポケモンあたりは、キャラクターが大量にいますので、
けっこう時間がかかる。


「めくる」「ながめる」だけでもいい、ということを覚えさせます。
決して、親が怠けているわけではありませんよ?(笑)


以上、我が家の育児日記でした。



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