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ねぇ、イザナミさん


どーしましょ。
3月4日Good Mode Teamsが繰り広げる至高のイベント「音楽堂のピクニック」のプレイベント対談がYouTubeで行われ、竹倉史人氏と鎌田東ニ氏、お二人のお話が面白すぎて脳内で色んな事が巡りまくり、深夜なのに眠れませんっ!
テーマは「宇宙 境界 輪廻」でした。
新月の影響かな?私は大抵、新月のタイミングの時は頭に言語が溢れます。
「古事記」のお話をお二人がされていたので、伊邪那美命のことを思っていたら、13年前、長女を出産した直後の私と伊邪那美命さんの対話を書きたくなりました。
2月19日 雨水

タイトル
「ねぇ、イザナミさん。」

おかあさん①
「ねえ、イザナミさん。私は娘を産んで1ヶ月。最近なんだか私、ジャガイモの種芋の気持ちがわかるのよ。生まれた可愛い小芋らに、休む暇なく惜しみなく、自分の栄養を分け与え、からっからに干からびて、土にまみれて横たわる。放心状態天仰ぐ。元気は全部子どもらへ。
シワガレペシャンコ見向きもされず。
そんな種芋見ていると、自分と重なり泣けてきちゃう。愛しく抱きしめたくなっちゃう。
「涙脆くなるのはホルモンバランスの乱れです」と、お医者さまは言うけれど。「はい、そーですか。」なんて素直に頷けるもんか。私の心の叫びは虚しく、出産後から始まった、2時間置きの授乳道。倦怠感と充足感のスパイラル。片手に赤ちゃんを抱きながら、片手でボタンを外し乳房を出す行為は、人と獣の間(あわい)を行ったり来たり。なりふりかまわず鬼にもなるわ。野生に戻ると実は私、けっこう凄いの、お見せできない。私のお乳は美味しくて、右も左もよく出るし、赤ちゃんが吸ってくれて、そりゃ幸せよ。完全母乳でここまで来たし。正直、私は授乳ホリック、ずっと飲ませてあげたいわ。でも、母乳を与えると言うことは、至福でもあり試練でもある。そんな微細な心の揺れと、熱く沸る情熱を、どうか夫よ、わかってちょーだい。」

イザナミさん
「はぁー!すんごいことなのよ。
いのちを産むって。あなた、よくやったわ。
私なんて産んだのが、炎の子どもで大惨事!陰部も爛れて大火傷。
あの時、ボロボロのカラダになったけど、イザナギが優しく労ってくれていたら、少しは違っていたのかも。あの時そっと抱きしめて「よくやった」の一言が欲しかった。黄泉の国まで追いかけてきたくせに、心の眼を開いてはくれず、やはりあの方、肉体の目で見てしまったのね。なにもあの後、岩に閉じ込めることないじゃない。闇はちっとも解決しない。闇と光の間(あわい)に私の愛はあるのだから。
けれど、その哀しみも全て包みこみ、まるっと鎮めて参りましょ。私から始まった、続くいのちの連なりを、よくぞ繋げてくださった。女として生を受け、女として夫に愛された証が子どもなら、女としての最高な喜びと最大の試練を一度に味わい尽くすのが出産。子を産み落とすということは陰と陽を味わい尽くすこと。その時あなたは、男でも女でもなく、人でも獣でもなく、精霊でもなく、いのちそのもの。全ての境界から解き放たれたいのちの根源に繋がる大いなる存在。あなたはもう私。私はあなた。自らの子宮という神殿を掃き清め、美しく整え、毎日両手を当てて褒め称え、温かく包み、私の愛で満たしてね。あなたの中にいる私は、はかりしれない平和をもたらす。まずはあなたの周りから。そして光の輪を広げてね。どうか、光と共にあれ。笑顔で世を、夜を照らすのよ。声ある限り、歌い、動く限り踊り、ありのままのあなたを ぞんぶんにお遊びなされ。」

おかあさん①
「イザナミさん、私の中にあなたがいるなんて不思議、畏れ多いわ。でも、だんだんおへそのあたりが温かくなってきた、気がする。両手を子宮に当てると、あなたが宿っているような、気がする。息を吸えばあなたの気を吸い、息を吐けばあなたと交わる。闇と光が交わるところにあなたが座すなら、「みえなくても、気がする」も全て在り。だってあなたはその「気」に座すのだから。全ての源、イザナミさん。あなたは、私。私は、あなた。私の中に宇宙がある。内なる女神に光あれ!あ、娘が泣き出した。お腹空いたのね。授乳してくる、また話しましょう、ありがとう!」



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