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散歩 猫柳と自分への思いやり


ずっと勉強部屋にこもっていると
精神的にも身体的にもよくないので、
散歩に出ることにした。



石油ストーブを長時間つけているせいで、
息のしづらい部屋の窓を開け放って

最近はすっかりご無沙汰で、自分の役割を忘れかけていたであろう
お気に入りのadidasのウォーキングシューズを履いて



何を考えるわけでもなく、ポツポツと歩く



徐々に「ただ歩く」から「散歩」になってきた


調子に乗って、坂道を走ってみる

意外に早く限界がきてしまった
悔しいので「大股で歩く」に変更




いつもの癖でマスクをしていたことに気づいた
周りに誰もいないので外してみよう


とても澄んでいて、
冷たいけどやわらかい空気にびっくり



【勉強部屋の空気と全然違う】


すぅーっと大きく吸い込むと、
まるで自然と一体化したような
大きな存在の一部になったような感覚がした。




ふと見ると、
秋に母が剪定した猫柳から蕾が芽吹いている



田舎育ちだから、季節の移ろいには敏感だ



ただ、この猫柳は勉強部屋からも見えるのに、
この大きな変化には気が付かなかった




今周囲を纏っているこの寒さは、
冬真っ只中のそれではない


時は確実に流れ、
春が近づいている。

だって目も、少し痒いしね


猫柳の蕾を撮ろうと、スマホを取り出す


「パシャ」




そのままスマホに目を落としつつ、少し歩く


10歩も歩くと、さっきまでの気持ちよさが
半減していることに気づいた


散歩にスマホは良くない。

こういう時に
「撮るだけ」のカメラが欲しくなるのだろう


【便利とは、
必ずしも人を幸せにするわけではないのだなぁ】


急に哲学者になった気分だ。




30分もすると、うっすら汗をかいてきた

午後の太陽の光はまだ元気を失っていない
控えめに、優しく包み込むようなあたたかさ



心拍数の上昇とともに、
いつの間にか前を向いている自分に気づく


自然と頬が緩み、声を出してみた


「散歩って最高!」

意外に大きな声になってしまった
独り言のボリューム調節は難しい

ふぅ、とひと呼吸

まだまだ吐く息は白い

冬も味わうことができて、
今の時期の散歩は本当に格別だ。

この気持ち、
今日の日記に書いちゃおう

この気持ちをみんなにもおすそ分けしちゃおう
(そうして生まれたのが、このnoteです)



adidasのウォーキングシューズは
また冬眠に入るかもしれない


でも、
ウォーキングシューズやカメラは
散歩へのきっぷではない。


今日の午後
私は確かに、散歩を必要としていた


散歩をして、
自分の心が、身体が、喜んでいるのを感じた。

「今自分は何をしたい?」


大切なのは、自分にしたいことをさせてあげる
その思いやりの気持ち



今はそんなことをしている場合じゃないとか、
ひとは自分の気持ちや感情を押し殺しがちだ


そんな場合じゃない
今しなくても
なんの役にも立たないのに


確かにそうかもしれない


でも、少しだけ、自由にやらせてみてあげたらどうだろう?
心はどう動く?




私のやる気の賞味期限はとても短い

「その時」を軽々しく見過ごすのではなく、
好奇心の芽を自分から潰してしまわないように

「やらせてみてあげたら?」

そう微笑んで手を差し伸べてくれる自分も、
大切にしていきたい。


「最後に、パシャ」

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