留守番娘
留守番娘
鳩時計が単調なリズムを
ちらつかせている午後3時12分
振り子の音と鼓動が交じりあって
いつしか単調だったリズムも
不思議とにぎやかになってきた
窓のほうには
葉のざわめきやおしゃべりな小鳥
アスファルトの上を転がるタイヤ
子どもたちの楽しそうにはしゃぐ声
まるで音たちがわれもわれもと集まり
オーケストラでもひらいているみたい
「ただいま!」
あ、音たちがみんな逃げちゃった
彼らは非常にはずかしがり屋である。
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