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雪男 ~恐怖の夜~

※小学五年生の息子、ひゅうがの創作文です。


「あっ、これは・・・。チッ、タヌキの足跡か。」


響はいらいらしていた。響は未確認生物、UMAの愛好家だ。捕まえるよりは撮る方が好きな響は、雪男の伝説があるカナダのとある雪山へ足を踏み入れた。


五日間の滞在予定だったが、タヌキこの三日間はなんの収穫もなかった。


「本当にいるのかなぁ?」時々そう思うが、「伝説があるくらいなんだから、絶対いるだろ。」と、いつも自分に言い聞かせてきた。


今日もダメだった。足跡があったから、「まさか・・・。」と思いながら見に行ったけど、案の定、タヌキの足跡だった。


「クソ、あと一日しかない。せっかくきたのに・・・。」


最終日、響は夜も眠らず写真を撮ることにした。眠たくて、ウトウトし始めたとき、響は目をみはった。


「ま、まさか・・・。本当にいたんだ・・・。」
それは、白い毛におおわれ体長3mぐらいの大男だった。見た瞬間、響は思った。
「ゆ、雪男だぁぁぁぁ!!」


興奮して、写真をカシャカシャ撮りまくった。写真を整理していると、今日は月のおかげで明るいのに、自分がいる周りだけなぜか暗い。


上を向くと、そこには、さっきまで写真を撮っていた雪男が目の前に立っている。恐怖のあまり声も出ない。


と、雪男が響の首を絞めつけてきた。逃げようと必死にもがくが、すごい怪力で首が絞めつけられる。
「だ・・、だれか、助けて・・・、くれ・・・。」
雪男は響の首を絞めつけたまま、どこかへ消えてしまった。


「緊急速報です。東京都 渋谷区にお住いの山田 響さんがカナダの雪山へいったまま、行方不明になりました。警察の調べによりますと・・・・・。」

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