まゆかかく

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いけばなをビジネスの世界につなげる活動をしながら、経営誌の編集や、執筆、講義・講演などのお仕事をしています。

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  • いけばなと経営学

    いけばなと経営の世界の両方に身を置いている筆者が 「いけばなの叡智とビジネス・経営学がどうつながるのか」について、 対談や本・論文の考察を通じて探究していきます。

  • 必ず自分の「山」がある

    漢方医の中田英之さんと華道家の山崎繭加の対話。「身体」を起点に、人、世界をみつめていきます。

  • にわかきのこファンの近所きのこ探索

    軽井沢に移住して数ヶ月。 梅雨が始まって、ふと気づきました。 「あちこちにきのこがある」 ほんの数メートルの範囲で 色も大きさも生え方も 何もかも違うきのこが生えている。 きのこのこと、学びながら ぶらぶら散歩で見つけたきのこのこと 綴っていきます。

最近の記事

ビジネスで大切なことは全部いけばなにつまっている:MiLI荻野淳也さんとの対談

今ここで、自分そして花と対話し、自分と深くつながる まゆか:一年以上ぶりのいけばな、いかがでしたか。 淳也:整いましたね。ランニングやメディテーションで「整う」感覚と同じです。花をいけている時は、自分の深いところにつながりながら、過去を振り返っているわけでもなく、未来を見ているわけでもない、まさに「今ここ」にいる、という感じがします。 まゆか:ランニングやメディテーションは自分だけなのに対して、いけばなはそこに花が介在しますよね。その違いはありますか? 淳也:自分自身

    • 仕事ってめちゃくちゃ面白い:Voicy創業者/CEO緒方憲太郎さんとの対談

      DHBR Fireside Chat、第9回のゲストは、音声プラットフォームVoicy創業者・代表取締役CEOの緒方憲太郎さん(けんちゃん)です。 このPodcastは、しばらく会っていないけれど会いたい、でも私から個人的に「久しぶりー」と連絡するのもなんかおこがましいよね…という尊敬する素敵な知人・友人たちに連絡をとる口実になりつつあります。ありがたや。けんちゃんにもそんな感じでお声がけさせていただきました。 けんちゃんとは、7-8年ぐらい前、彼が日本の様々なスタートア

      • 「終わらせる」について考えてみる

        いけばなとビジネス・経営のつながりを考えるマイプロ。早稲田大学ビジネススクール教授の入山章栄先生から「終わらせる」というテーマをいただきました。 ここでは自分なりに「終わらせる」について書きながら考えてみたいと思います。 今ここにい続けると自ずと終わる 花をいけていると「これで終わり」という体の感覚がすとーんとやって来る時があります。これ以上足すものも引くものもない、という感覚。そしてそれはあくまで、その時の自分が持っている限られたリソース(時間、エネルギー、花材など)

        • 自分で 「終わらせる」感覚をいけばなで培う:早稲田大学ビジネススクール入山章栄教授との対談

          入山:いけばな、久々でしたが、いいですね、お世辞じゃなくて。   まゆか:どんなところが「いい」ですか?   入山:言語化は難しいですね…やっている時は楽しいのが6割、苦しいのが4割。何が正解かはわからないけれど、自分が納得するものができるとうれしいのと愛おしくなるのと。 まゆか:いけばなに来てくださっている方からよく聞くのは、どこで終わらせればいいのかわからない、ということです。でも、入山先生はこれで、ここで終わり、がはっきりしていましたね。   入山:あれは体感です。僕

        ビジネスで大切なことは全部いけばなにつまっている:MiLI荻野淳也さんとの対談

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        記事

          いけばなと経営学はどうつながるのか#1:探究開始

          2006年から10年間ハーバードビジネススクール(HBS)で働いていました。とりわけ2008年の金融危機以降、経営学が質的に変容してきていること、そしてその変容に伴い経営学で語られていることと、自分が趣味として続けていたいけばなで大切にされてきたことが重なりつつある、と感じるようになりました。 そして同時にそれは、自分のワークとライフの重なりでもありました。いけばなの世界では永遠のひよっこですが、いけばなをビジネスや経営の世界のど真ん中につなげるということは、自分だからこそ

          いけばなと経営学はどうつながるのか#1:探究開始

          自分の願いを自ら体現する:DHBR Fireside Chat #8井上英之さん・有紀さんとの対話

          DHBR Fireside Chatが始まった頃から、ずっとゲストとしてお呼びしたいと思っていたのが井上英之さん(いのさん)・有紀さんご夫妻です。Stanford Social Innovation Review(SSIR)というスタンフォード大学が出版しているソーシャルイノベーションについての論文・知見のメディアの日本版SSIR-Jを共同発起人として立ち上げ、2022年1月に創刊号を出版されています。 日本の社会起業家・ソーシャルイノベーションの世界の先駆者のいのさん。2

          自分の願いを自ら体現する:DHBR Fireside Chat #8井上英之さん・有紀さんとの対話

          どうしてあの頃私はいけばなにあんなにも怒りを感じていたのか

          いけばなを始めたのは1997年頃。5年ぐらいやめていた時期があるので、20年ぐらいいけばなをやってきたことになります。 この数ヶ月、その20年を振り返る時間を時々持っているのですが、とりわけある時期のいけばなと自分のことを振り返ると、怒りと焦りとどうしようもなさがごっちゃになった感情がどろどろと出てくることに気づきました。感情が体の上で再現されて呼吸も浅くなる。 無心になってエゴを手放して花と向き合ういけばな、花をいけることで心が落ち着き整うはずなのに、なんで私はあの時あ

          どうしてあの頃私はいけばなにあんなにも怒りを感じていたのか

          野草をいかす、ということ

          2020年3月に軽井沢に来て、気づけばそこらへんの野草をいけるようになっていました。個人向けのいけばなの場IKERUも、軽井沢では野草。また、毎週木曜日のお昼、野草と出会いそれをいける40分のNesto野草一会のリズムを主宰しており、凍てつき枯れきっている軽井沢の冬も週に一度は野草をいけています。 東京でかなり頻度高く個人・法人向けのIKERUをやっていた時は、花市場のお花を新鮮な状態で宅配で届けてくださるはなどんやさんから花を調達していました。自分が華道家として独立する前

          野草をいかす、ということ

          どんどん「たいら」になる:日本政治史研究者の清水唯一朗さんとの対話

          2003年ぐらいのこと。共に20代の、日本政治史の若手研究者と、外資系コンサルティング会社出身者が、なぜか同僚だったことがありました。その若手研究者がDHBR Fireside Chatの7人目のゲスト、慶應大学SFC教授の清水唯一朗さんです。 当時私は、たまたまのご縁と直感でマッキンゼーから東京大学先端科学技術研究センター(先端研)にえいやっと転職。その頃にできた「大学がプロジェクトのために文部科学省の予算を取り、その予算でプロジェクト特任のスタッフを雇う」という新しい枠

          どんどん「たいら」になる:日本政治史研究者の清水唯一朗さんとの対話

          全部が全部つながって、今がある:シェアダイン共同代表 井出有希さんとの対話

          *バナー写真はシェアダイン提供 DHBR Fireside Chatの6人目のゲストは、「出張シェフ」のサービスを提供するシェアダインを共同代表として2017年に起業した井出有希さん(以下、ゆきさん)。大学の同級生です。 写真はシェアダイン提供 頭がよくてかわいくて性格がいい、かつ内面の世界も豊かで面白い「こんな人、本当にこの世にいるのね」というつちのこ的存在にこれまで何人か出会っていますが、ゆきさんはそうしたつちのこ筆頭格。 ゴールドマンサックス(GS)に就職したと

          全部が全部つながって、今がある:シェアダイン共同代表 井出有希さんとの対話

          まっすぐな「自分を好き」という感覚:軽井沢風越学園理事長本城慎之介さんとの対話

          初めて私が本城慎之介さん(しんさん)にお会いしたのは、軽井沢風越学園(2020年4月開校、以降「風越」)の学校づくりをしんさんが10人ぐらいの仲間と進めていた2018年。 その時の印象は「なんだか大木のような人だなあ」でした。 三木谷浩史さんと一緒に楽天を創業して楽天市場をつくり学校をつくりたいと言って30歳で楽天の副社長を辞めた人、ということで、ぐいぐいとしたエネルギーを持った方なのかな、と想像していましたが、全然違いました。 しんさんの中で流れている時間がとてもゆっ

          まっすぐな「自分を好き」という感覚:軽井沢風越学園理事長本城慎之介さんとの対話

          「彼女」の願いが「私たち」の願いになる時:現役ヘルパーで大学教授の堀田聰子さんとの対話

          焚き火のそばでゆっくりゆったりおしゃべりをするように、ゲストの方の人生の物語を伺うDHBR Fireside Podcast。第4回目のゲストは、慶應義塾大学健康マネジメント学科教授の堀田聰子(さとこ)さんです。 大学3年の時、約1ヶ月間アメリカと日本の大学生が共に過ごし議論するという日米学生会議に参加しました。がんばって大学に入ったはいいけれど何をしたいのかわからないまま、いろいろ活動しながらもどれも中途半端のまま、気づけばあらもう3年生、という、どうにも冴えない大学生活

          「彼女」の願いが「私たち」の願いになる時:現役ヘルパーで大学教授の堀田聰子さんとの対話

          「それぞれが持つ固有の身体」ごと生きる:歴史文化人類学者森本麻衣子さんとの対話

          「どこかを目指したり、どこかに行こうとは思っていない。歩いていってそして次へ行く。いつも『途中』にいて、その途中の風景がおもしろい。」 DHBR Fireside Chatの三人目のゲストは、歴史文化人類学者の森本麻衣子さん、私の大学時代からの親友です。親友と言っても、一緒にランチや買い物をするとかではなく、主にオンラインでのやりとりで、たまにリアルで会うとむしろ互いに照れちゃったりする。でも、麻衣子さんが彼女の人生を生きている、と感じるだけで、私も自分の人生を生きててよい

          「それぞれが持つ固有の身体」ごと生きる:歴史文化人類学者森本麻衣子さんとの対話

          「これから」が「これまで」をつくる:アストロスケール岡田光信さんとの対話

          "DHBR Fireside Chat" Podcastの第2回目のゲストは、「宇宙のゴミを掃除する」事業を展開するアストロスケール創業者・CEOの岡田光信さん。 岡田さんとのご縁は約20年前、マッキンゼーで働いていた時まで遡ります。私は新卒、光信さんは財務省主計局からの中途での入社。プロジェクトでご一緒したことはありませんでしたが、なんとなく親近感を覚えて(彼に対して親近感を持たない人はいないのですが...)仲良くなり、互いにマッキンゼーを離れた後も、時々近況を報告しあっ

          「これから」が「これまで」をつくる:アストロスケール岡田光信さんとの対話

          私の「星空体験」は何だったんだろう...藤田一照さんとの対話

          DHBR Fireside Chatが2021年5月にスタートします。毎回ゲストをお呼びし、焚き火を前にしているかのようにゆったりと、ゲストの方の人生、考え方、感じ方を聞いていくインタビューPodcast番組です。私はDHBR編集部のみなさんと一緒にホスト(という名の、単にしみじみ聞き入っている人)を務めます。 第一回のゲストは禅僧の藤田一照さんでした。深さと軽さの両方をとんでもないレベルで持ち合わせている方。自分の人生をはしょらずに生きていったら、一照さんのありようにちょ

          私の「星空体験」は何だったんだろう...藤田一照さんとの対話

          処方箋は「雑巾掛け」:漢方医中田英之先生との対話#1

          通っていた鍼の先生から紹介された、練馬総合病院漢方医学センター長(当時)の中田英之先生。軍医として医者のキャリアをスタート、次第に漢方や東洋医学の造詣を深め、今は医療を超えて人の身体を捉え寄り添っていらっしゃいます。その生き方・考え方にすっかり魅了され、時々中田先生とおしゃべりしてそれをブログにする、という自主企画を始めることにしました。ブログタイトルは「必ず自分の山はある」。今回はその1回目です。 山崎:外来の診療でランチの時間もなかったのにお時間いただきありがとうござい

          処方箋は「雑巾掛け」:漢方医中田英之先生との対話#1