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「豊洲直送!」に私たちが萌えないワケ

レストランの世界にはトレンドがあり、
さらに、その中にもまた、細分化されたトレンドが存在します。

器、スタッフユニフォーム、サービス、ワイン、内装など、
1つ1つのディテールに
時代の匂いがギュッと詰まっているんです。

そんな時に考えてしまうのが食材のこと。
もちろん、食材にだってトレンドがあります。
アボカド、パクチー、タピオカ、米粉、アーモンドミルク、金柑、熟成肉、甘酒……。
日々、私たちの眼の前を通り過ぎる「It food」の数ときたら!

ブームにのっかれば、一躍、生産者も驚くような伸びが期待できるので、
成長著しいフードトレンドの影には必ず、
仕掛け人がいるのではと詮索してしまう今日この頃です。

食材について言えば、それらの調達システムにもトレンドがあるようです。
それが、昨今増えてきた
シェフが自身の目と足で獲得した産直食材ルート
そして、一般消費者にも増えているのが、
産地や生産者から品物を直接購入するオンラインルートです。

思えば、つい最近までごく当たり前にレストランやスーパーマーケットで目にしていた

築地直送!

というあの言葉。
今、「豊洲直送!」というキャッチコピーをあまり見ないのは、

築地に比べて豊洲がイケてない

という理由ではないはずです。

「産地→業者→市場→業者→消費者」という流れが
食材を最も新鮮なまま消費者に届けられると信じられていた過去に比べ、
今や、
捕獲者や生産者が自分のブログやSNSでも一般向けにモノをPRし、販売が出来る時代です。

対する私たち。
「業者と市場」という工程を抜かしてみれば、
不自由どころか
食との関わりがさらに楽しくなっちゃった!

…………と感じ始めている人が、大勢いるのではないでしょうか。

昨今、意識の高いシェフたちは、
自ら旅に出て生産者や捕獲者と触れ合い、食材を勉強しています。
かつてカフェメニューでよく見かけた

「シェフの気まぐれサラダ」

(実は「残り物サラダ」ではないかと、私はずっと疑っていた)は、
今、徐々に「シェフの超絶こだわりサラダ」に変身しています。

レストランで「この食材、何だろう」と思ったら、
ぜひサービススタッフに聞いてみてください。
そのあと、厨房からシェフがイソイソと出てきて、
この食材はどこでどんな人が作っていて、
生産方法が難しくて、でもこうやって食べると本当に美味しくて……などと語り始めたら、
そのレストランはきっと素敵。

いい料理との出合いに乾杯していいと思います。

#料理 #レストラン #令和元年にやりたいこと

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フードトレンドのエディター・ディレクター。 「美味しいもの」の裏や周りにくっついているストーリーや“事情”を読み解き、お伝えしたいと思っています。

感謝です、これからもよろしくお願いします!
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山口繭子/食の編集・ディレクション

【食の編集&ディレクション】『婦人画報』『ELLEグルメ』(ハースト婦人画報社)編集部を経て独立。明日食べるもの、行くべきレストラン、味わう酒について伝えたいことがあります。https://www.instagram.com/mayukoyamaguchi_tokyo/

#ローカル には戦略が必要だ

食もライフスタイルも、高いポテンシャルを誇るのはローカルでは?……な思いを検証します。世界を魅了し、TOKYOを凌駕する、そんなローカルを見てみたい。
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