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【710/1096】きく技術

「きく技術」は、人の話を聞くのが難しくなっているときに必要になる。
というのを、臨床心理士・公認心理師の東畑開人さんの講座で聞いて、そのとおり!と膝を打つ。
「調子いいときは、技術なんていらないんだよ」と言う東畑さんの話はかなり面白い。

きく、には、「聞く」と「聴く」があって、臨床心理では、「聴く」が好きな人が多いのであるが、実は「聞く」が難しいと指摘したこの本も面白かった。

東畑さんの新刊、「ふつうの相談」も、まだ全部読み終わってないが、半分くらいまででもかなり面白い。

要は、人は話が聞けなくなっているときは、「調子悪く」なっているのである。
そして、そういうときは、「人に話をきいてもらう」のがいいということ。
人にきいてもらう=人とつながりを持つ、だから。
つながりがある、ということが、人を安心させ、安全にする。

人に話をきいてもらうというのは、自分の心の中に納まりきらない荷物を、相手との関係性の中に置いているというコンテイニング理論の話があって、「ああ、そういうことあるな」と思った。

そのことについて、今、調子いい人は「ああ、そういうことあるな」って思えるんですよ、でも、調子悪いと「話なんかきいてもらってもなんの足しになるんだ」「話しても意味ない」「自分の心の荷物なんてどこにもおけない」という風になるんだ、自分がそうなっているときはもう調子が悪いんだと思って、誰かに話を聞いてもらってください、と東畑さんが解説していて、なるほどなーと思った。

きいたり、きいてもらったりするつながりがケアとして必要。だけど、人はきけなくなるときがある。
特定の状況できけないとか、この人の話はきけないとか。
そういうとき、どうしたらいいか?というような話をいろいろな角度からしてくれるので、面白い。

ただまあ、やはり、人の話を深く聴くには、技術がいるし、訓練をするのが必要で、だから専門家がいる。
深い話を聴くのは、リスク取る必要があるので、勇気がいる。でもだから専門家なわけである。

きく技術の本は、東畑さんの本ともう一冊くらい読めば十分、と言っていた。
たしかに、いろんな人がきく技術の本を出しているけど、たくさん本を読んだからと言って、きく技術が向上するわけでもない。

私がカウンセラーの資格を取る前に読んだのが、この本。東畑さんもおススメされてました。

マンガもあるよ。

東畑さんの本はたくさん出ているが、この本が好き。

心の補助線の話はかなりわかりやすい。

では、また。


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