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「時間とお金をかけてでも やりたいこと。」めいちゃんち退居者インタビュー #1

めいちゃんち退居者インタビュー #1 」めいちゃんちを退居した人の、出会う前、その最中、退居後のストーリーを追うことで、めいに流れる物語を掘り出すインタビュー集です。記念すべき第1回目は岩倉昂史さん。シェアハウスの事業をはじめて1年が経つ頃に入居した方です。

前回は、高校を卒業し、大学には進学せずにめいちゃんちへ。ゼミに潜ったり、学生団体で活動をする中で「お金を稼ぐ時でも、新しいことに挑戦して、学びを深めたい」との思いから、めいちゃんちのシェアハウスの1階でカフェを開業したところまでを見ていきました。


カフェの経営、デザインの受託…小さな挑戦を重ね 自分のやることが決まる。

 独学でデザインの勉強したり制作したりと、デザインに触れる中で、自分がワクワクし没頭できるのは書店やネットで綺麗なグラフィックに関わっている時だと気がついた。
 そしてカフェを運営する中で「僕がやりたいのは、特別な空間で料理を食べるという日常から少し離れた“一瞬の幸せ”じゃないかもしれない。日々の暮らしが底上げされるような、“いつも感じる幸せ”を共有したい。」と思い始めていた。
 「ご飯を食べた時に、野菜が実るまでの物語を感じられること。今やっている仕事の先に、喜んでくれる人のことを想えること。仕事で物事を生み出す時も、暮らしの中で消費する時も、その先にいる人や自然の繋がりと物語を感じた時に、“いつも感じる幸せ”は底上げされる。それを紡ぐのが、デザインなのではないか?」という考えに行き着き、本格的にデザインを学ぶことに決めた。


「時間とお金をかけて でもやりたいことをやる」ため 退居へ。

めいちゃんちに入る時は、必要最低限かかるお金を小さくして、挑戦する時間を作りたい、と思っていた。だから、家具や家電の出費が少なく、家にいるだけで出会いと学びが得られるめいちゃんちに入ったという側面もある。でも、お金と時間全てつぎ込んでも学びたい”デザイン”という分野が出てきた時に、それに必要な環境が先に決まり、自然と退居することになった。」と、岩倉さん。

 カフェを1年程で閉めて、めいちゃんちを退居。ある企業の商品のパッケージやパンフレットのデザイン部で修行させてもらった。
 デザインの能力を高め、学びを進める中で「何を消費し、生産するのかを意識したい。僕は、どんな”暮らし”を営みたいんだろう?」という問いが岩倉さんの中で大きくなっていった。

 その答えを探すため、全国の田舎を1年かけて11の都道府県を訪ね歩いた。そして、「繋がりとストーリーのある暮らしをしたい。」との思いに出会い、住む地域を変えることを決意。和歌山県の古座川へと辿り着く。

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 ここまでお読みいただいたみなさま、ありがとうございました!次回は、3/21。岩倉さんが京都を離れ、和歌山県古座川での暮らしを作ってゆく様子をお伝えします。

(文章:大西芽衣)

いつもお読みいただいて、ありがとうございます。