「推し」と「箸」

今気づいたんやけど、箸の持ち方いつ直ったんやっけ。随分長いこと変な持ち方してたんやけど、今見たら直ってるわ。品のいい持ち方しとる。いつの間に直したんやっけ。

私の記憶の中では、確実に小学校高学年までは変な持ち方してた。矯正用の箸を買ってもらったけど、結局使いにくくてやめた記憶がある。じゃあなんで直ったんやっけな。マジで忘れた。

箸の持ち方は直ってるんやけど、ペンの持ち方は変なまま。これは「ペンの持ち方も直さんとあかんな」って思ったけど、正しい持ち方をすると全くペン先に力が入らんくて、当時美術部やった私は「やってられっか! どうでもええわ、ペンの持ち方くらい」と思って直すことを諦めたんよね。人差し指と親指でペンをつまむ感じで持って、中指で支えるのが正しい持ち方。私は親指、人差し指、中指でペンをつまんで、薬指で支えてる。どうやらこの持ち方の人も結構いるみたいね。

ペンが直ってないのに箸は直ったのか。なんでやろ。
もしかしたら、「推し」が関係してるかもしれん。昔の推しが「箸の持ち方綺麗な人が好き」みたいなこと言うてたんやろか。

昔、推しに全てを捧げてた頃の私はマジで純粋に推し好みの女になろうと必死やった。推しの曲に、魚の食べ方が綺麗な女の人に恋をする曲があった。だから魚食う時めっちゃ気を付けて綺麗に食うようにしてた。まず「魚食う」言うてる時点でどうかと思うけどな。
髪の長い人が好きって聞いたら髪伸ばし、ライブにはこういう服で来てほしいって聞いたらその服を買い、そんなことばっかりやってたから箸の持ち方もその時直したんかもしれへんな。

だとしたら推しの力すげえな。長いこと「箸の持ち方なんて人に迷惑もかけてへんしええやんか。食えたらええやろ、食えたら」ってタイプやった私をいとも簡単に変えてしまえるんやから。

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