3Dプリンタという新しい沼ズブズブ

いろいろ悩んだ末に購入したのは、光造形方式のELEGOO MARSという製品。

現在の価格は27,999円。紙を印刷する普通のオールインワンタイプのプリンタと大して変わらない値段です。

3Dプリンタを買う前に、以前から持っていたHP Photosmartという古い型のインクジェットプリンタを復活させようと試みたのですが、黒が超薄くしか印刷できなくなっていて、粗大ゴミに出すことに。これから紙の印刷はコンビニプリントにしよう、そしてその分を3Dに割り振ろうと決心して購入したのです。

コンシューマーレベルの3Dプリンタには大きく2つの種類があります。

・FDM(熱溶解積層法)
・SLA(光造形法) 

FDMはFused Deposition Modelingの略。フィラメントの束を少しずつノズルから押し出して重ねていく方式です。フィラメントには、PLA(ポリ乳酸)、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)など様々な素材が使えます。中には金属素材(ステンレス)を使える機種もあります。

安いものでは1万円台からあり、3Dプリンタといえばこれを想像する人は多いはず。比較的安価でありながら大型の出力ができるのも特徴です。

SLAは、StereoLithography Apparatusの略。液状の光硬化樹脂(レジン)を1層ずつ紫外線(UV)で硬化させて、それを積み重ねていく方式。使える素材のバリエーションはFDMと比べて少ないのですが、積層の継ぎ目が目立たないことから、フィギュアなどのアート系造形に向いているとされています。以前は大変に高価だったのですが(硬化だけに)、今では2万円台から手に入ります。これは、紫外線照射にレーザー直接ではなく、DLP、さらには液晶パネル透過による低コスト化ができたからのようです。このあたりはプロジェクターのグレードに近い感じでわかりやすいですね。

というわけで、僕が買った光造形プリンタは、液晶パネルを使っています。そして、この液晶パネルの解像度が3Dプリンタ自体の解像度に直結します。液晶パネルは汎用部品っぽくて、壊れても安価に手に入り、交換が効きます。

SLAのデメリットとしては、ケミカルな液体を扱うために前処理と後処理がそれなりに必要なことが挙げられます。最初に、素材となるレジンを注ぎ込むこと(それ自体は大したことじゃない)と、出来上がった物をアルコール洗浄し(通常は2回)、さらにもう一度紫外線に当てる2次硬化の作業も必要です。また、液体レジンを本体から拭き取る作業も必要。

保管しておく液体は、

・液体レジン
・液体レジンの余ったの
・IPA(ビールじゃないよ、Isopropyl alcohol、イソプロピル・アルコールの略)
・IPAの1次洗浄液
・IPAの2次洗浄液

とりあえずはこれだけ必要です。これらを取り扱うのに、ゴム手袋やマスクも要ります(手袋は付属します)。ちょっとした化学実験室ですね。マッドサイエンティストになれます。暗所に置くなどの配慮も必要です。

僕が買ったのは下記の製品。

皮膚に付属したり吸い込んだりすると危険な物質を含むので、直接触らないようにピンセットやトング、置くためのトレイなんかも必要でしょう。

その辺まで抜かりなく準備せずに、全くの素人が出力までをYouTube Liveでやってみた動画はこちら。

2パートに分かれています。プリント時間が長いので、パート2はプリントの最終段階から、その後処理の部分です。

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