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人生を彩った神ゲー 「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」編

 あなたにとってゼルダの伝説の中で一番の名作はなんですか?
王道を行く「時のオカリナ」?最近話題の「ティアキン」?
「風タク」や「スカウォ」など名作揃いのゼルダシリーズ(ボウガントレーニング?知らない子ですね……)のなかで、どれが好きかを聞かれると、返答に困ってしまう人も多いのではないだろうか。とはいえ、ブレスオブザワイルドの発売から、オープンワールドとゼルダの相性の良さが世間の目に触れることとなり、ティアキンの成功を加味しても、世間が今ゼルダに求めているのは自由度の高いゼルダなのだと感じることが多い。そんな中でこそ私は声を大にして言いたい。
「ゼルダの伝説トワイライトプリンセスが一番の名作だ」と。

 ゼルダの伝説トワイライトプリンセス(以下トワプリ)は、ゲームキューブで発売され、その後WiiおよびWiiUでリメイク版が発売された作品だ。
 筆者が遊んだのはWii版の方なので、今回の記事は基本的にWii版をベースにしていることをご理解いただきたい。

ゲームの概要

 このトワプリの最も特徴的な部分は、「人と獣二つの形態を切り替えて冒険する」というところだろう。トワプリにおけるハイラルは、影の王ザントによって光を失い、「黄昏の世界」に覆われてしまっている。この世界に光を取り戻すのがゲーム序盤のリンクの目的となる。その過程で、黄昏の世界ではリンクは人の姿を保てず、獣の姿に変化してしまうのだ。獣の姿になってしまうと、剣や盾はもちろん、弓矢やブーメランといった便利アイテムは軒並み使えなくなってしまう。では獣の姿は人間の完全劣化なのか?と言われるとそうではない。獣状態では、ミドナという謎の少女と行動を共にすることになる。獣の姿になる=ミドナの協力をともなったアクションができる、と考えていただきたい。特定の場所で人間では行き来できないほどの距離、高低差の場所をジャンプできる「遠距離ジャンプ」や、範囲内にいる敵をターゲットし一気に大ダメージを与えられる「結界攻撃」などさまざまなアクションを行うことができるのだ。言うなれば場面に合わせて人と獣を適切に切り替えていくのがこのゲームの醍醐味であり、トワプリの最も特徴的な部分と言えるだろう。

グラフィック

トワプリを他のゼルダ作品と比較した時に特筆するべきは、特徴的なグラフィックだろう。時のオカリナや風のタクトを遊んだことがある人からすると、ゼルダといえばアニメ調で、ファンタジックな造形をイメージする人が多いかもしれない。ではここでトワプリを見てみよう。

 

なんとなくリアルに近い質感に見える。光の反射も、まるで夕陽が反射しているように輪郭が不明瞭で、そこに確かに存在しているのに、実態がないような不気味な感覚を覚える。このリアルな質感こそ、筆者がトワプリの好きなポイントだ。トワプリはストーリー面においても絶妙に不気味でホラーなシーンも多く。特徴的なグラフィックと相まってストーリーの没入感が凄まじい。またこのグラフィックは感動的なシーンや哀愁を感じるシーンとも相性が良い。ぜひ実況動画でもなんでもいいので、トワプリのストーリームービーを鑑賞していただきたい。そうすれば、私の言いたいことが理解していただけることだろう。

戦闘の楽しさ

トワプリは戦闘面もかなり面白いゲームだった。上でも述べたが、人と獣二つのスタイルを戦闘で使い分けることができる。道具を使える人間形態と、強力な攻撃手段と機動力を有する獣形態で戦うか、個人の好みが分かれるところだ。
 人間形態は当然剣をメインで扱うことになるわけだが、トワプリには奥義と呼ばれるものが存在する。この奥義はハイラル各地で習得することができ、戦闘中に行える動作が増えるのだ。例えば、トカゲのような姿をしたドドンゴという敵は、全身が剣を弾くほど硬く、尻尾にしかダメージを与えられない(逆になぜ尻尾は切れるのかというツッコミは無しで)。かといってとことこ尻尾の方に歩いていくだけで簡単に斬らせてくれるほど甘くはない。ここで役立つ奥義が「背面斬り(そともぎり)」。ステップを2回連続で行うと、2回目のステップが相手の背後へ回り込む前転へと変化し、そこで剣を振ると相手の背後に回り込んだ勢いそのままに攻撃を行うことができる。これは盾で前方をガードしている敵などにも効果的で、じつはガノンドロフもこの奥義でかなり有効打を与えられる。

ゲームとしてのボリューム

 ゼルダ作品に共通するゲームの流れとして、ストーリー進行→ダンジョンを攻略する→ストーリー進行といった一連の流れがパターン化しているが、トワプリに登場するダンジョンの数は全部で9つ。それぞれ規模がとてつもなく、まともに攻略しようとすると数時間かかることもある。当然謎解きもそれなりのレベルのものが備えられており、「そんなのわかるわけなくない?」みたいなことも結構ある。さらにダンジョンだけでこのゲームは終わらない。最初に語った世界に光を取り戻すパートも、それだけでダンジョン数個分のボリュームがある。トワプリの100%クリアRTAは6時間はかかるもので、他のゼルダ作品と比べてもトップクラスのボリュームを誇っている。

まとめ

ここまでトワプリについて語ってきた。これは筆者が最初に遊んだゼルダシリーズで、個人的にゼルダシリーズに対するイメージの根幹を築いた作品だと言える。オープンワールドのゼルダが望まれる昨今だが、今一度道筋が決まりきっていても構わないから、従来のゼルダのような作品を遊びたいと思っている。

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