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ウルトラ怪獣を紹介#7番外編「レッドマン」

 本日はウルトラ怪獣の紹介、第七回です。前回「ウルトラファイト」について紹介しました。今回も番外編で「レッドマン」ついて紹介していきたいと思います。
 
 「レッドマン」とは「ウルトラファイト」の後継作であり、1972年当時の「おはよう! こどもショー」という朝の番組のコーナードラマとして放送された特撮番組です。内容は「ウルトラファイト」と同様に主人公であるレッドマンが、毎回様々な円谷怪獣と戦闘を繰り広げるというものでした。
 ただし、「ウルトラファイト」とは違い、怪獣のみが登場する回はほとんど無く、全話が怪獣を倒す内容になっています。
 また、「レッドマン」にはナレーションやストーリーは無い代わりに本編の前後に怪獣おじさんの解説が入る構成です。
 ストーリーとしては荒地を歩く怪獣の前に、突如レッドマンが現れ、「レッドファイト!」の掛け声とともに一方的に襲いかかるのが定番の始まり方です。時には必死に逃げる怪獣を追いかけ回す場面から始まったこともあります。
 
 「ウルトラファイト」と同様に低予算かつ短時間番組のためミニチュアのセットが組めず、全て野外ロケで撮影されています。そのため、怪獣が町を破壊するなどのシーンがなく、怪獣の脅威がまったくといっていいほど感じられません。同様に光線技や爆発などの、特撮でおなじみの演出もほとんどないです。「レッドマン」は設定上は飛べるはずなのになぜか戦闘後は大抵歩いて帰ります。
 
 それを補うためなのかレッドマンの怪獣の仕留め方がやたら残酷で、例えば倒した怪獣の生死を確認するレッドチェックをして生きていれば止めを刺します。
 また、馬乗りになってレッドアローまたはレッドナイフという武器で滅多刺しにする。
 さらには「レッドフォール」と称して崖から投げ落とすことがあり、しまいには戦いの後には怪獣の死屍累々とした惨たらしい殺害現場だけが残されているなど、レッドマンの戦闘スタイルは妙なリアリティがあります。
 レッドマン劇中では「イヤッ!」「トォーッ!」といった掛け声や必殺技名くらいしか言葉を発さないので、レッドマンが怪獣に戦いを挑む理由が曖昧なことで、彼の存在自体が不気味に感じてしまいます。
 
 2012年に公式配信され、いつしかファンの間から赤い通り魔と呼ばれ、恐れられてしまいました。このことから現在のカルト的な人気に繋がっていきました。
 そして2017年にはなんとアメコミ化されており、レッドマンの組み合わせに多くのファンから驚嘆の声が上がりました。
 怪獣のデザイン・戦闘シーンのいずれも迫力満点の見ごたえのある描写となっており、発売されて早々ファンからは非常に高い評価を与えられています。
 
 このように「ウルトラファイト」とは違った独特な雰囲気を持つ作品であり、「ウルトラファイト」と同様に一回5分弱ぐらいで見やすいです。もし機会があればこの作品を見てはいかがでしょうか。