MBA取得直後の転職活動についておもうこと
MBA卒業後、疎遠になっていた海外の元クラスメイトの何人かと新年に近況報告で話す機会がありました。話す中で驚いたのが、意外とみんな卒業後に職を得ることに苦労し、一年から一年半無職だった人が多くいた事実です。私も卒業後は半年間、職が決まりませんでした。もちろん卒業後すぐコロナが猛威をふるい、世界的にみても求人がみつからなかったというイレギュラーなこともあります。
しかしながらMBA取得を目指している方で、その後のキャリアをある程度描けている人は少ないと思います。起業される方も多いと思いますが、自国に戻って転職活動をする予定の方も多いでしょう。ただきちんと戦略を立てて進めていかないと、時間だけが経過し中々次の職が見つからないとになると改めて思ったので、今回どうやって早く職をみつけられるか糸口をシェアしたいと思います。
一番効率的で確実なのが以前の職場に戻ること
せっかくMBAを取得したのに以前の職場に戻ることに抵抗がある人もいるかもしれませんが、円満退職している場合はデメリットよりメリットが多いです。実際に自費留学の3分の1くらいの方がMBA取得前の企業へ戻っていかれていました。
メリットに1つ目は、企業で働いた実績があるので卒業後すぐに働き始めることができます。2つめに最低でも前回の年収以上が見込めることです。誤解されている方が多いですが、MBA取得したから劇的に卒業後急に年収があがることはほとんどありません。以前の収入ベースで他の企業もオファーをだされますし、まして経験していない職種だと下がることもあります。よって前回の賃金ラインを確保できるのはメリットがあります。3つめは企業風土や職務内容をわかっているため、入社後に収入を確保しながら転職活動を行うこともできます。収入がないままの転職活動はかなり精神的に焦り判断が鈍りますので、生活を立て直してからステップアップしても遅くありません。
一番こだわってはいけない条件は、年収
今回改めて友人と話して思ったのは、年収にこだわると職が中々みつけられないということです。自費留学の方は特に、莫大な費用と時間を投資しているので、それを回収しようと高い年収を期待してしまいます。また年収で選ぶと結局コンサルなどの一部の職種にたどり着きますので、MBA取得後に挑戦したい職業や思い描いていたライフスタイルではなく、お金のだめに仕方なくやっている人も多くいました。
私の場合、学費を回収するために割り切って卒業後3年間は稼ぐことに集中しましたが、正直私生活にもゆがみがでて、企業風土も合わなかったので短期で転職が続いたのかなと思います。実際やりたいことから少し遠回りをしたので、転職活動でも一貫性を持たせるのに苦労したのが本音です。年収の上限を追い続けるのではなく、最低ラインを決めてそこを下回らないように転職活動することはとても大事です。
MBAを取ったという下手なプライドは捨てよう
結局、卒業後の転職先が早く決まるためには、今までの転職活動と変わらないというニュートラルな気持ちになれるかどうかが鍵です。自信を持つことはいいことですが、それが下手なプライドになってしまうとやっかいです。
毎年MBA卒業生は世界中で排出されますので、謙虚になり社会に戻っていった方が、長期的な目で見てキャリアの中で評価されるように思います。みなさんのキャリアが良いほうにつながりますように。
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