見出し画像

エリザベス女王杯2023全頭考察

エリザベス女王杯2023出走馬の全頭考察です。
評価は☆~★★★★★の10段階で評価しています。※[]内の数字は過去15年で集計

最終結論はMラジブログに上げますので、よろしくお願いします!もし記事が参考になったよor面白かったよと思っていただけた方は、いいねや拡散して頂けると泣いて喜びます。では行ってみましょう!


📄京都芝2200mについて

内回りコースの直線入り口付近からスタートし、直線が平坦でテンの入りは速くなりやすいが、1コーナーまでの距離は397mと長く、それまでにほぼ位置取りが決まってバックストレッチも長いため、ゆったりとしたペースになることが多い。3コーナーから下り坂で一気にペースが速くなり、そのまま最後の直線でどこまでトップスピードを維持できるかの勝負。一瞬の切れよりも、スピードと持続力が問われる。また、ある程度の位置を取らないと差し届かないこともよく見られる。特にエリザベス女王杯では、展開次第で、逃げ、先行馬が残って穴を開けることも多く、レース展開を読むことが馬券を当てる上で重要になる。

📄注目データ

✅前走秋華賞組

[3-5-3-37]。頭数も多いので全体では率は普通だが、秋華賞で2人気以内で2着以内だった馬は[0-3-2-1]で、昨年のナミュール以外は全て馬券内。3歳馬で格とリズムを保持しているタイプは安定感がある。

✅前走3勝クラス、OP特別組

前走3勝クラス、OP特別使用馬は[0-0-0-50]。楽なレースになってG1へのギャップが大きいのと、好走後だと微妙にストレス、疲労が溜まる影響か。どうしても狙うなら1人気で連対しているような、リズムは良いけど、ストレス、疲労の無いタイプにしたい。

📄出走馬全頭考察

1.アートハウス L系 評価:★★★☆

スクリーンヒーロー×ヴィクトワールピサのL系。父、母父共にS主導の種牡馬だと思われるが、同馬自体はレース振りを見る限りかなりL寄りで、体力、量を生かして淡々と走ることを好む馬という印象を受ける。前走半年以上の休み明け組は[0-0-1-2]。唯一馬券になったのはミッキークイーンで、ヴィクトリアマイルを1人気2着からという臨戦。アートハウスは鉄砲実績が[3-0-0-0]の量系で、休み明けは苦にならないし、地味に重賞で2度の1人気1着経験を保有している実績馬。登録馬も15頭とG1にしては少なく、ここを前哨戦のG2くらいのイメージで挑めれば。揉まれず先行したい。

2.イズジョーノキセキ SC系 評価:★☆

エピファネイア×キングカメハメハのSC系。父、母父共に体力や量で押すタイプだが、同馬はその後ろのラーイの影響もあるのか、どこか不安定でS主導の馬。前走府中牝馬S6~9着馬は[1-1-1-17]。なかなか傾向を探るのも難しいが、3頭中2頭は2走前に条件戦を走っていて鮮度を保有しているタイプだった。そして延長になるため、前に行く位置取りショックが入るとなお良い。イズジョーは前走後方からだったので、前に行く余地は残されているが、基本的に活性化がなく今回も前に行くことは考えづらい。また、9人気9着後ということでリズムも悪く、均衡気味の戦績もマイナス。結果的に昨年の府中牝馬S1着は、エピファの鮮度一発だったということか…(アリストテレスの菊花賞的なやつ)。

3.ククナ M系 評価:★★★

キングカメハメハ×ディープインパクトのM系。大型馬でない牝馬で、従順なCLベースのM系。破壊力は無いが、安定感はある。前走2000mの古馬混合重賞組は[1-1-2-6]で、主に札幌記念からの臨戦の馬が好走している。札幌記念はレベルの高いG2戦なので、そこで好走しているような馬はそのまま通用することが多い。ククナは小倉記念からなので、そこは微妙なところだが、古馬初G1戦という鮮度は保有している。ベストは1800mくらいだろうが、早春Sでは一応大幅延長にも対応している量は見せているし、前走下げて人気より凡走している形もよく、延長+休み明けで気分良く先行できれば。体力面に不安があるため、内目の枠が欲しい。

4.ゴールドエクリプス CL系 評価:★★☆

ドゥラメンテ×ハービンジャーのCL系。父はS(LC)系の種牡馬で、産駒によって様々なタイプを輩出している。母父はL系の量、体力優勢の種牡馬。同馬は血統的に体力、量タイプだが、牝馬の分C要素も感じる。前走条件戦組は[0-1-1-35]。一見率は悪いが、1人気1着の馬に限ると[0-1-1-6]で、掲示板に載った馬も4頭いる。ゴールドは条件戦1人気1着なので、その点は悪くない。また、マーメイドS激走後に小倉記念3着も一定のポテンシャルは見せたと思う。問題は前走で楽をしすぎたという点か。多頭数で差し経験など、もう少し重さを感じるレースをしたかった。鮮度はあるため、取捨に迷う。

5.サリエラ LM系 評価:★★★☆

ディープインパクト×LomitasのLM系。半兄にサリオスもいて血統的にはCやSがあっても良さそうなのだが、同馬は完全なL主導。とにかく過保護に育てられてる印象で、厳しい経験を積ませてもらえていない。それが顕著に出たのが前走で、初めて多頭数の内枠で包まれるレースを経験し、脆さを見せてしまった。ただ逆に言えば、生涯で初めて苦を味わったレースと言え、今回に向けては初の人気落ち+苦→楽のカードは獲得できた。前走よりは馬群も苦にしないだろうし、外国人のS、C注入でフォローできれば。平均スローくらいで速い上がりの生かせる差し競馬がベスト。

6.ジェラルディーナ L系 評価:★★☆

モーリス×ディープインパクトのL系。父のズブい部分を母父でカバーしている配合で、一見バランスが良いように思えるが、全体的には良血特有のひ弱さがありS的な泥臭さは感じない。あくまでL主導の優等生タイプで、量で圧倒できる相手なら走りますよという馬。体力はあるので、延長坂コースの外枠がベスト。馬群を割るような力強さはないため、外国人でSやCを補完できると良い。前走オールカマー組は[3-1-0-11]で、6着以下は[0-0-0-3]。昨年は阪神+道悪+C.デムーロという条件が揃っての激走。また好リズム時のモーリス産駒であり、G1まで突き進む連チャン期のような勢いもあった。今年は4戦走って全て4着以下と、均衡気味のリズムなのは気になる。ムーアが乗るとはいえ、単勝のイメージは湧きづらい。

7.シンリョクカ CS系 評価:★★

サトノダイヤモンド×キングカメハメハのCS系。サトノダイヤモンドは馬格のあるL、体力、量優勢のタイプで、産駒もそのような感じの馬が多い印象を受ける。だが、シンリョクカは半姉にインターミッションがいて、あまり量要素は感じず、血統の割には混戦向きのタイプだろう。前走府中牝馬S10着以下は[0-0-1-25]。唯一3着に好走したのはアパパネ。前年の牝馬三冠馬であり、府中牝馬Sでは1人気に支持されていた。これくらいの実績馬でないと巻き返しはなかなか厳しい。シンリョクカは実績、鮮度のバランスが中途半端で、せっかく3歳なら2走前条件戦などの鮮度が欲しかった。内枠で馬体を絞ってどこまで。

8.ディヴィーナ S(CL)系 評価:★★

モーリス×ディープインパクトのS(CL)系。血統的にはどの要素も保有しているM系といった感じだが、同馬は出遅れ癖や掛かり癖が出てきており、Sの強いタイプ。前走府中牝馬S1着馬は[1-2-1-7]。本番も3着以内に好走した4頭は全馬人気より激走したタイプ。しかし、4頭中3頭は明け3戦以内。激走後になるため、疲労は残らない形を作りたい。唯一使われて使われて激走したのはクロコスミアで、同馬は2走前条件戦という鮮度があった。ディヴィーナは使われ続けている上に、鮮度の無いタイプなので、過去の傾向とは微妙にピントがずれる(2200m以上は2年ぶりの出走なので、距離鮮度はあるが)。また、同馬はクロコスミアやオースミハルカのような量のあるフワッとした逃げ馬(抽象的)ではなく、現状かなりSのあるタイプなので、メイショウバトラーとかに近いイメージ。前走は逃げることで制御できたが、激走後でショックの入らない状態の大幅延長では評価しづらい。

9.ハーパー CS系 評価:★★

ハーツクライ×Jump StartのCS系。同馬は真面目なハーツクライ産駒で、どんなレースでも投げ出さず着順をまとめてくるのが強み。前走秋華賞3着馬は[1-0-0-4]。唯一好走したのはモズカッチャン。秋華賞では5人気3着後と激走後だったが、ローズSで7着に負けていたことで蓄積疲労が少なかったのと、C系で5人気据え置きが効いていた。ハーパーは秋華賞が休み明け+2人気3着だったので、ストレス、疲労は少ない。しかし、モズが桜花賞を未出走だったのに比べ、牝馬三冠皆勤賞となると、2人気3着は中途半端な気がしてならない。今回戦績からは切る要素が少ないため、いかにも無難で馬券内は仕方ないという評価だろうが、そういうポジションこそ切っていきたいタイプ。外枠から集中できずに4~6着みたいなイメージ。

10.ビッグリボン LC系 評価:★★

ルーラーシップ×ディープインパクトのLC系。今は鮮度がある分CやSも感じられるが、全体的な印象としてはルーラーシップ産駒らしいL主導のタイプ。関門橋SからマーメイドSまでの一連の流れはなかなか強い内容だったと思うのだが、それだけに京都大賞典があまり見どころの無いレースだったので、その点は引っ掛かる。前走京都大賞典組は[1-2-0-14]。6着以下からは[1-1-0-8]。この2頭はクィーンスプマンテとテイエムプリキュアの2頭。逃げ馬が短縮スローで同じように先行できて、楽に感じるというパターン。ビッグリボンも同じようにスローを楽に先行して、道中摩擦無く運べれば。

11.ブレイディヴェーグ M系 評価:★★★☆

ロードカナロア×ディープインパクトのM系。父、母父共に量があって、王道のM系配合馬。前走ローズS組は過去15年で1頭もいない。同馬は前哨戦で秋華賞の権利を取りながら、そこをパスしてエリザベス女王杯に向かってきた。似たタイプだと紫苑Sを1着しながら、秋華賞をパスしたノームコアがいて、あの時はエリ女で6着に凡走している。しかし、ノームコアの時は紫苑Sで2人気1着だったのと、L系ハービンジャーの激走後だったので、それよりはブレイディの方が期待値の高い臨戦だとは思う。ローズSの勝ち馬であるマスクトディーヴァが秋華賞で2着に好走しているように、ローズS自体のレベルも高いし、2走前条件戦という鮮度を考えてもここは仕方ないか。しかも前走内枠からしっかり馬群を経験させたのも地味に良い。馬群に包まれても競馬を止めなかった点は評価したい。

12.マリアエレーナ SC系 評価:★★☆

クロフネ×ディープインパクトのSC系。父はパワーのあるS系の種牡馬で、母父は量が豊富なM系の種牡馬。同馬は小柄な牝馬でC要素もかなりあるため、SMというよりかはSCという評価にした。前走オールカマー組は前述したように[3-1-0-11]で、オールカマー5着以内の馬に限定すると[3-1-0-8]。マリアライトの6人気1着があったりするので、単勝回収率こそ250%だが、当日3人気以内に支持された6頭中4頭が6着以下に凡走するなど、結構極端な成績になっている。マリアはクロフネ牝馬ということもあり、2200mは距離的にギリギリ。ただ地力はあるため、今回も人気薄ならという気がしないでもない。三浦よ、逃げろ。

13.ライラック S系 評価:★☆

オルフェーヴル×キングカメハメハのS系。母父キングカメハメハなので、父の一本調子部分をカバーしている配合。地味に不振期に入らないのも母父の量の為せる業か。前走府中牝馬S3着馬は[1-0-1-5]。昨年の3着馬ではあるが、昨年は阪神+道悪だったので、オルフェと考えるとかなり適性は向いていたと思われる。元々苦手なところを踏ん張るというよりかは、向いたとことだけハマって穴を開けるタイプ。ここは軽視で仕方ないか。

14.ルージュエヴァイユ LS系 評価:★★

ジャスタウェイ×FrankelのLS系。父は量の無いS系の種牡馬で、母父は欧州のノーザンダンサー系らしいL系の種牡馬。同馬はかなり母父の影響を受けている印象で、L主導に映る。エプソムCのように、揉まれて凡走後にバラける道悪で体力と速い上がりを生かせるような競馬がベスト。前走の府中牝馬Sも外から伸び伸びと走らせてのもので、少頭数も相俟って適性の高い条件だった。今回京都芝2200mという舞台は悪くないが、前走が良すぎたので、そこと比べると楽→苦か。揉まれ弱いので、縦長の展開は欲しい。

15.ローゼライト S系 評価:★

キズナ×アフリートのS系。配合的にかなり米国色強く、いずれはダートが主戦場になりそうな血統構成。キズナは非根幹重賞特注種牡馬なので、2200mという距離自体は向くだろうが、パワー型ゆえに京都競馬場だと高速適性やスピードが要求される分、その点がどうか。同父の産駒であるアカイイトの勝利も阪神競馬場だったからこそ。先行馬の少ないメンバー構成+持続力はあると思うので、好走するには思い切って逃げるのも手か。

まとめ

☆アートハウス
☆サリエラ
☆ブレイディヴェーグ

狙いたいのはこの3頭ですかね。アートハウスは休み明け得意というのがバレすぎてて穴人気しそうですね。ただMやCってタイプではないので、過剰人気はそこまで気にしなくても良いかもしれません。サリエラは前走初めて苦を味わったので、今まで箱入り娘だったお姫様がどこまで凡走後に跳ねられるか。ブレイディヴェーグは鮮度+リズムが良いですね。前走勝つことよりも内枠でしっかり馬群を経験させたルメールも憎いです。

以上です。
最終結論はMラジブログに上げますので、よろしくお願いします!もし記事が参考になったよor面白かったよと思っていただけた方は、いいねや拡散して頂けると泣いて喜びます。

記事がためになりましたら、ご支援いただけたら嬉しいです。ご支援はMラジのサーバー代、ステッカー代等の維持費に使わさせていただきます(^^)