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スプリンターズステークス2023全頭考察

スプリンターズステークス2023出走馬の全頭考察です。
評価は☆~★★★★★の10段階で評価しています。※[]内の数字は過去15年で集計

最終結論はMラジブログに上げますので、よろしくお願いします!もし記事が参考になったよor面白かったよと思っていただけた方は、いいねや拡散して頂けると泣いて喜びます。では行ってみましょう!


📄中山芝1200mについて

三角形に近い形状の外回りコースを使用しており、その頂点に当たる2コーナーの終わりがスタート位置。そこから最終の4コーナーまで緩やかなカーブを描いて進む。しかも、道中ずっと下り坂になっていて、ペースが速くなるのがほとんど。内枠がかなり有利。直線の長さは310mと短いが、途中に約110mの間で約2.2mを駆け上がる急坂がある。ハイペースなのも相まって、差し・追込が比較的決まる傾向。野芝主体で行われる9月開催は高速馬場になり、レコード決着も頻出。スピード豊富な馬が好走しやすくなり、逃げ・先行が有利。(JRA-VANより抜粋)。前述の通り、坂があってパワーが要求され持続的に脚を使える血統が面白い。マツリダゴッホ、キタサンブラック、イスラボニータが高回収率を記録していて、母父がナスルーラ系の種牡馬には特に注目したい。

📄注目データ

✅休み明け+明け2戦目

回収率100%超え。激戦になりやすく、疲労が顕在化するため、基本は休み明け+叩き2戦目までが狙い目。特にG1実績馬の休み明けは安定。

✅4角13番手以下

[1-0-1-49]。好走した2頭はグランアレグリアとアウィルアウェイで、同年。32.8-35.5という超Hラップかつ断然人気馬と着付け馬という特殊な決着だった。

📄出走馬全頭考察

1.ナムラクレア SM系 評価:★★★

ミッキーアイル×Storm CatのSM系で、ディープインパクト×Storm Catと考えれば、ニックス配合か。ミッキーアイルは当初一本調子なS系を量産するかと思われたが、同馬やピンハイ等、精神構造もしっかりしている馬も輩出し始めている(どちらもC要素が付与されやすい牝馬ではあるが)。前走キーンランドC1着馬は[1-1-2-8]。1人気1着の馬に限ると[1-0-1-1]。4着以下に敗れたのはナックビーナス。ナックビーナスは、キーンランドCをモレイラで逃げの位置取りショックを仕掛けてしまって、臨戦的に良くなかった(本番は2人気7着)。ナムラクレアは2走前にマイルを挟んでマンネリ化を防ぎつつ4角4番手で1人気1着。臨戦的にはあまりケチを付けづらい。ただ言ってもミッキーアイル先生は母父ロックオブジブラルタルなので、信頼しすぎるのもどうか。控えすぎると馬群が怖いため、平均ペースくらいで中団やや前目に付けられる競馬がベスト。

2.テイエムスパーダ SL系 評価:★

レッドスパーダ×アドマイヤコジーンのSL系。父、母父共にマイル以下で活躍した馬で、産駒にも短距離馬が多い。同馬もその例に漏れず父、母父のスピードを受け継ぎ短距離で活躍している。前走セントウルS1着馬は[2-3-1-8]。好走した馬は全馬2人気以内。3人気以下で1着馬は[0-0-0-5]。中2週の同距離G2になるため、ストレス、疲労が残りやすく、人気に支持されて先行して勝っている馬しか連続好走できない構図がある。まあ、テイエムスパーダの場合は、前走久々の逃げというショックがあったため、仮にここを逃げられたとしても前走ほどの解放感はない。前走買っていた人が正義。ここは一銭もいらない。

3.ピクシーナイト S系 評価:★★

モーリス×キングヘイローのS系。父はスクリーンヒーローのSと体力を保有した種牡馬で、母父もしぶとさと体力が豊富な種牡馬。同馬は父、母父からSと体力を受け継ぎ、道悪や消耗戦を好む馬。2年前のスプリンターズSはかなり強い内容だったが、それゆえに今はS系の不振期の状態。光あるものに影はつきものか…。復帰から3戦しているが、見どころは少ない。当然実力は認めつつも、馬券内まではどうか。

4.ナランフレグ LS(C)系 評価:★★

ゴールドアリュール×ブライアンズタイムのLS(C)系。血統だけ見るとダート中距離がベストのような配合だが、同馬は芝の短距離でG1を勝利するまでになった。オーシャンSの内容が「おや?」といった感じのものだったので、どうなるかと思ったが、高松宮記念では巻き返して地力の高さを証明した。しかし、そこから2戦はまたも凡走して、やはりピークは過ぎた印象を受けた。元々活性化の低さはず~っとついて回ってきた弱点なので、高速馬場過ぎると届かない可能性が高い。馬群は割れるタイプなので、そこまで置かれない位置に留まりつつ、インを突ける展開なら。

5.ウインマーベル CS系 評価:★☆

アイルハヴアナザー×フジキセキのCS系。父、母父共にC主導のタイプで、同馬も精神力のあるCSかSC系に映る。まあアイルハヴアナザー産駒はタイプ云々よりもマイネル系の馬が多いので、そちらの影響も大きいが。昨年のスプリンターズSまでのパフォーマンスが良かったゆえに、不振期に入ると思ったが、京王杯SCで2着するなど何とか踏ん張っていた。しかし、前走は調整不足だったのか、16着と惨敗。やはり多少は昨年の反動があったのかもしれない。量は無いため、あまり急変するタイプには思えず、展開が向いても掲示板がやっとでは。

6.ママコチャ SM系 評価:★★★★

クロフネ×キングカメハメハのSM系。父はパワーのあるS系種牡馬で、母父は量、体力が豊富なM系種牡馬。同馬は父と母父の良い部分を引き継いだSM系といったところ。ターコイズS、阪神牝馬Sの内容がイマイチだったのでどうなるかと思ったが、距離を短くしてパフォーマンスを上げてきたのは、クロフネ牝馬らしい。先行して1人気2着後なのでストレス、疲労は気にならないし、1200m以下使用も一度しかなく距離鮮度も保有。軸なら同馬で仕方ない。

7.オールアットワンス CL系 評価:★★

マクフィ×ディープインパクトのCL系。新潟1000mで実績はあるものの、あまりSは感じず優等生タイプのCL系。そのため、1400m前後の軽い質の内枠がベストか。1200mに向かうに当たっては短縮よりは、1000m→1200mの方が合うタイプだと思うので、今回の臨戦は悪くない。だが、ポテンシャルの証明が弱く、G1で勝ち切るほどのSも感じない。内々を回ってきて掲示板を目指すような形になりそう。

8.メイケイエール S系 評価:★★★☆

ミッキーアイル×ハービンジャーのS系。父はパワーのある短距離型のS系種牡馬で、母父は体力、量が豊富なL系種牡馬(種牡馬辞典ではM系)。S主導の馬らしく、良い時と悪い時の差が激しいタイプ。今回前走同じようなレースを使用していた馬が多いので、G1からの異端休み明けは臨戦的にアドバンテージを感じる。重賞で1人気1着経験4回はメンバー中でもダントツトップで、ポテンシャルも幾度となく証明してきた。偶数枠の真ん中も恵まれてG1ラストチャンスか。

9.アグリ SM系 評価:★★☆

カラヴァッジオ×War FrontのSM系。父はScat Daddyの直仔の非C系種牡馬で、母父はダンチヒ晩年の傑作と言われた大種牡馬。タイプとしてはいかにも米国産スピード馬といった感じで、SLorLSがベースだとは思う。前走セントウルS2着馬は[3-1-0-10]で、2人気以内だった馬に限ると[3-1-0-4]なので、人気で好走した馬は安定しているステップ。ただ、好走馬は全馬先行してストレス、疲労の少ないタイプで、差して好走した馬だとウリウリが当日3人気5着、グリーンバーディーも1人気7着と人気して敗れている。アグリも無難そうに思えて、12番手から2着後はやり過ぎた感じもする。好走するとしたら、ややスローの流れを前に付けて位置取りショックを仕掛けられる形か。

10.マッドクール M系 評価:★★★☆

Dark Angel×Indian RidgeのM系。全体的にまとまっており、M~SM系といったタイプ。生涯最高の単勝オッズが3.4倍という超エリート外国産馬で、今回は6戦連続1人気からの初の人気急落。母母父がデインヒルでダンチヒ系で、人気落ちに反応する下地がある。前走はOP接戦勝利後のストレスがあり、酌量の余地はあるし、ポテンシャルもシルクロード、春雷である程度は証明している。理想を言えば差し凡走→先行という位置取りショックが欲しかったが…。

11.ジュビリーヘッド CL系 評価:★★☆

ロードカナロア×ディープインパクトのCL系。血統構成的には王道な配合で、主導はCやSやL、どれにでも出そうだが、裏にまとまり要素を持ち、突き抜けない配合。中山芝1200m適性はあるし、2走前を好走して軽い凡走後という交互の形で臨戦面もまずまず。ただ前述したように突き抜けない配合なので、どこまで一変できるか。良馬場替わり+展開が向いての3着候補といった印象。

12.ドルチェモア LC系 評価:☆

ルーラーシップ×ディープインパクトのLC系。配合的にはキセキと同配合だが、母は桜花賞馬アユサンなので一定のスピードはあり、マイル前後の摩擦薄レースがベスト。朝日杯FS勝利以降、不振期が続いている状態。1200mは本来ベストの距離ではないと思うので、ここはスピード活性、S補完の場と捉えたい。ここで揉まれて凡走後の延長ディセンバーS逃げられなかった逃げ馬で逢いましょう。

13.ジャスパークローネ S系 評価:★★

Frosted×Kitten's JoyのS系。マテラスカイに代表されるように、森厩舎所属馬らしい一本調子なS系外国産馬。母父Kitten's Joyは昨年の勝ち馬であるジャンダルムの父。そういう意味で今の中山とはフィットしそう。問題は北九州記念を激走した組の相性の悪さか。北九州記念を2人気以下で勝利した馬は[0-0-0-4]で、全馬人気より凡走している(その内3頭は二桁着順)。似たタイプのモズスーパーフレアも、北九州記念は凡走からの方が相性が良かった。凡走後+逃げられなかった逃げ馬のタイミングで。

14.エイシンスポッター S系 評価:★★★

エイシンヒカリ×BaratheaのS系。エイシンヒカリは現役時代中距離の非C系の逃げ馬という印象だったが、父としても同じような感じで、短距離や道悪を好み、一本調子な面がある。今年中距離で活躍しているエイシンヒテンもやはり逃げ馬であり、好不調の波は激しいタイプだろう。前走セントウルS6~9着馬は[0-0-1-23]。唯一の好走はマヤノリュウジン。マヤノは3走前に条件戦を使用していた鮮度のあるタイプだった。エイシンも5走前に条件戦を走っており、比較的鮮度は高い。個人的にファイナル→オーシャン→鞍馬の3連発が強いと思っているので、もう一度だけ狙ってみたい。

15.キミワクイーン CL系 評価:★☆

ロードカナロア×ダイワメジャーのCL系。母父がダイワメジャーなのでS主導に出ても良さそうだが、440キロ前後の小柄な牝馬でレース振りを見ていても従順なCL系という評価がしっくりくる。同父のジュビリーヘッドと似たタイプ。同馬も突き抜ける印象はなく、人気落ちのカード等色々とオプションを勢揃いさせてどこまで巻き返せるかといったタイプ。○✕○のタイミングは悪くないが、ポテンシャルの証明が若干弱いのと、同馬の量や体力を考えるとこの枠は痛恨。8枠の差し馬で穴を開けているのはアウィルアウェイだけで、あそこまでのSは感じない(スノードラゴンは新潟開催)。ちょっと厳しいか。

16.モズメイメイ LS系 評価:★☆

リアルインパクト×FrankelのLS系。チューリップ賞、葵Sなど、楽に先手を取れれば粘れるが、血統的に非C系で、苦しい条件で踏ん張るというよりかは、苦→楽のタイミングに敏感な馬。ポテンシャルの証明が弱く、この大外枠。好スタートを切ってスローで先手を取るか、超Hペースを追い込みに回る位置取りショックしか作戦はないだろう。武豊なら後者を選びそうで不気味な存在だが、着付け競馬で5~6着でお願いしたい。

まとめ

☆ママコチャ
☆メイケイエール
☆エイシンスポッター
☆マッドクール

人気側ならママコチャ、穴ならエイシンスポッター、マッドクールに期待したいですね。メイケイは知らん。走るときは走るし、走らないときは走らない(笑)。基本的には内枠有利も、ナムラは外からあっさり後の最内枠で馬群を苦にする可能性が。異端臨戦重視なら、メイケイ、マッドの休み明け組に妙味。

以上です。
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