TRPGルール変遷の私見

NASAがTRPGのオリジナルシナリオを無料公開 「ハッブル宇宙望遠鏡」が“異世界召喚”される話
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=32&from=diary&id=7775321

TRPG論
命題1 能力値の変遷
命題2 クラス(種族)の変遷
命題3 戦闘諸数値の変遷
命題4 hp0扱いの変遷
命題5 飛行魔法の変遷
一応「剣と魔法」を中心に私が知るラインナップでおおざっぱに以下のような感じで。
第1世代(80年代) D&DやT&T
第2世代(90年代) ソードワールド(旧)
第3世代(2000年代) アリアンロッド(旧)
第4世代(2010年代) ソードワールドやアリアンロッドの2.0とか。最近のルールでは遊べてないので私は詳しくないです。
①能力値には大きな変化はなさそう
武器を扱う筋力、魔法を扱う知力、hp生命力とMP精神力、他に敏捷性や器用さ、
おまけに幸運度や魅力があったりなかったり。
剣と魔法と銘打つとやはりこの辺りが象徴的でわかりやすいのかなということか。
②クラスにはまあまあ大きな変化がある
第1世代では1キャラ1クラスというか、なんと種族まで暮らすの亜種扱いだったD&Dまで。この点はT&Tのほうが先進的だったか。
第2世代で種族とクラスが分かれたり、マルチクラスが認められたりでバリエーションが広がった
第3世代でも第2世代と大きな差異はなく。この項目は第2世代で大まかな感性を見たように見受けられる。
③諸数値は「命中判定がないT&T」「AC(アーマークラス)という回避要素に装甲値含めて考えてしまうD&D」というイレギュラーはあれど。
体力度で魔法を使うT&Tというイレギュラーを除けば、hp生命力とmp精神力があり。
筋力や器用さをベースにした命中値と敏捷性や盾をベースにした回避値による「命中判定」。
命中後に武器の威力ベースのダメージと鎧ベースの装甲による「ダメージ判定」。というのが基本か。
魔法も命中判定に準じるものと、命中判定ではなく「抵抗判廷」によるものの2種類くらいか。
ここも①能力値同様に基本的な考え方は最初で完成されていた感じ。
④hp0の扱いは第1世代では「即座に死亡」だったのが第2世代で「生死判定」となり第3世代では「とどめをさす」という
能動行動がなければ落命することはなくなった。徐々に優しい世界というか「事故」が起きにくいルールになっていった感じか。
「事故」は確かに困るけれども、あれはあれでドラマがあったとも思う。
⑤飛行魔法の説明は第1世代では「現実世界の物理法則に如何に近づけるか?」という説明が多かった感じ。
「架空世界のルールなのに現実の物理法則に近づけよう」というある種のアンビバレンツがあった。
第2世代でも大きな変化はなく、よりゲームルール的に処理しやすいように説明が洗練されたが
第3世代でガラッと変わってルール的な説明のみという思い切った省略化がされた。
これにより「ルール解釈の談義」というのが省略されて、より遊びに専念しやすくなったように思う。
総論としては「ゲーム的にかつ遊びやすいように進化していった」という当たり前の結論ですかね。
とはいえ、古いルールゆえの「味」もあるわけですが。個人的にはhp0の扱いによる事故確率はまあまあドラマがあったかなと。
第3世代のほうがいわゆる「首ナイフ問題(人質の首にナイフを突きつけているけれどhpが多い人質はナイフの一撃では死なない)」について
スマートな解決ができているんですよねぇ。

CIA(内部監査人)や行政書士資格から「ルールについて」、将棋の趣味から「格上との戦い方」に特化して思考を掘り下げている人間です。