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コロナ禍の教育事情(フィリピン・ミンダナオ)

こんにちは。ミンダナオ子ども図書館学生ボランティアのひろきです。

今日は、フィリピンのコロナによる影響について、特に教育の部分を含めて書きます。日本でもまだまだコロナによる暗いトンネルから抜け出せず、他の国について考える余裕がないかもしれませんが、少しでも現状を覗いていただけると幸いです。

1. フィリピンのコロナ感染状況
 フィリピンでは、現在(2月19日現在)で1日あたり2600人程度の感染者が確認されています。ピーク時には1日あたり4万人近い感染者が発表されていましたが、現在は感染減少傾向に向かっている途中です。今までの感染者数の合計は約350万人で、日本の感染者数(約430万人)よりは少ない一方で、死者数では役5万5000人となっており、日本(約2万人)を上回っているという状況です。やはり、医療水準が日本よりも脆弱という点が多い死者数に影響しているのではないでしょうか。

 感染状況に応じて、フィリピン政府はアラートレベルというシステムで5つの段階に分けています。そして、それに応じて移動・経済制限措置を実施しています。緩い順にECQ, MECQ,GCQ,MGCQという四段階の制限措置が存在しています。具体的には、飲食や交通機関などの営業停止・制限や、外出規制などです。さらには集会や運動についても制限が書けられることもあります。(詳しくは以下をチェック)https://www.jetro.go.jp/ext_images/world/covid-19/asia/pdf/ph_ECQ-MECQ-GCQ-MGCQ.pdf (2020. 5.18 JETRO フィリピンにおける新たな隔離措置の概要)

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2. コロナと学校
 コロナウイルスによる政府の制限措置にはもちろん学校も含まれています。MCLのスタッフ曰く、子供達はコロナウイルスが蔓延し始めた2022年から現在に至るまで、ずっと学校に行くことができていない状況だそうです。学校閉鎖と対面授業の禁止が続けられています。
そのため生徒たちは、モジュール授業とオンライン授業という2つの形態で学習を続けています。学校ごとに異なる部分もあるかと思いますが、モジュール授業は、主に高校以下の学年が受けているものです。学校から渡されたドリルを各自で取り組み、それを提出します。一方でオンライン授業は大学生を中心に受けています。オンライン授業だと、ネット回線が整っていなければ授業に参加できず、教育格差が浮き彫りになってしまいます。自分だけで取り組むモジュール授業にも限界はあり、授業についていけなくなった子たちは学ぶことをやめて退学してしまいます。以上から、早期の対面授業再開や新たな質の高い教育の提供が望まれます。
ミンダナオでも、昨秋からワクチン接種が進み、一時、コロナが収束傾向だったので、年明けから対面に戻る予定でしたが、オミクロン株の流行により対面再開が延期になってしまいました。
 政府は、一部の学校で試験的に学校を再開させており、衛生管理などのプロセスを整えながら、2022年8月の学校閉鎖解除・対面授業再開を目指しているそうです。


3. MCL内で学ぶ子どもたち
MCLの子どもたちも同様にモジュールやオンラインでの授業を受けています。オンライン授業の大学生たちは、スマートフォンで参加しているとネット接続も切れてしまうことが多く、授業が受けられずに成績が下がってしまうこともあり、通信環境の改善が必要です。さらに、論文やレポート作成時はPCを使います。また、モジュール授業を受ける高校生たちもPCで問題の答えや考え方を調べながら勉強しています。支援者様からご寄付をいただき少しずつ状況は改善され始めていますが、人数や使う頻度、さらに先の見えない状況を考慮するとまだまだ整えていかなければなりません。
このように大変な状況もある一方でMCLらしい素敵なこともあります。それは子どもたちがお互いに授業を教え合いながら楽しんで勉強をしていることです。Kuya(お兄ちゃん)やAte(お姉ちゃん)といったいつも面倒を見てくれ勉強も教えてくれる先生のような存在がいるので子どもたちも孤独を感じずに勉強に打ち込めているのかもしれません。

そうは言っても早く学校に行って友達と再会したいだろうし、、、
早く学校に行けるといいですね!!

参考) https://davawatch.com/articles/2022/02/17/50435.html (ダバオッチ)https://graphics.reuters.com/world-coronavirus-tracker-and-maps/ja/countries-and-territories/philippines/(ロイター新型コロナ関連グラフィック)

クヤとアテから学ぶフィリピンミンダナオ

それはそうと、来週3月4日(金)の20時〜、MCLのイベント「クヤとアテから学ぶフィリピン・ミンダナオ」を開催します!!!!!

フィリピン語でクヤはお兄さん、アテはお姉さんのことを言います🇵🇭
ミンダナオ子ども図書館の中でもクヤ、アテとして、下の子達の世話や家事をしたり、勉学にも励んでいる奨学生たち。
本当に驚くくらいに生きる力が強く、しっかりしています。

そんな彼らとリアルタイムで交流してもらい
フィリピン ミンダナオの文化や生活、
その他にも皆さんの訪ねたいことを聞き、
お互いが学べる場にしたいと思っています。ぜひご参加お待ちしております😊

お申し込みはこちら↓

https://forms.gle/5Qit7D4EDnzp36cG7




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