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「愛と友情の支援物資を届ける読み聞かせ」〜ミンダナオ子ども図書館の紹介〜

日本に一番近い、イスラム紛争地域であるフィリピンのミンダナオ島。紛争が勃発するたびに、多くの罪のない人々が犠牲となります。紛争で親を亡くす子どもも多くいます。笑顔は消え、表情を失ってしまった子どもたちへ何かできることはないだろうか。子どもたちに、「愛と友情の支援物資を届けたい!」その想いから始めた活動が、絵本の読み聞かせです。この活動こそが、NGO法人ミンダナオ子ども図書館の原点となり、今でもずっと根幹を成しています。

ミンダナオ子ども図書館(通称:MCL)は、2003年の4月に設立以来、フィリピンの現地NGO法人として、18年に渡り、現在も活動を続けています。
今回は、ミンダナオ子ども図書館の絵本の読み聞かせの活動を始め、ミンダナオで行っている様々な支援の活動をご紹介します。

記事を執筆しているのは、大学時代にミンダナオ子ども図書館を訪れ、子どもたちの“生きる力”や、ミンダナオで感じた“本当の幸せ“に魅了された西村奈々子です。現在は、大学を卒業して新卒でミンダナオ子ども図書館のスタッフとして勤務しております。

絵本の読み聞かせ

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ミンダナオ子ども図書館の根幹を成すのが、読み聞かせの活動です。愛と友情の支援物資を届けるために、紛争が起こるとその地域へ出向いて読み聞かせを行います。

読み聞かせを始めると、表情のなかった子どもたちが目を輝かせるのがわかります。それを見ている親たちやお年寄りも嬉しそうにします。読み聞かせが終わると、実際に子どもたちに絵本と手に取ってもらいます。初めて手にする絵本に、笑顔が溢れます。子どもたちが絵本を手にしたことで、「文字を読めるようになりたい!学校に行くことが楽しみになった!」という素敵な声も聞こえてきます。


奨学生制度

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ミンダナオ子ども図書館の奨学生は、戦争で親が殺されたり、極貧で家庭が崩壊した子どもたちが300人近くです。その中の80名以上が本部に住んで生活しています。

MCLの奨学生制度は、希望すれば小学校から大学卒業まで応援します。ミンダナオで大学を卒業できるのは、20%にもみたない裕福な家庭の子どものみだったため、子どもたちは、教育を受けられることを心から喜びます。

ミンダナオ子ども図書館の本部に住む奨学生たちは、親がいなかったり、離れていても元気に力強く生活しています。子どもたちに「さみしくないの?」と聞くと、ここにいるみんな「ひとつの家族だから!さみしくないよ!楽しいよ!」と教えてくれました。ここでは、ご飯を食べて、家事をして、遊んで、勉強して、眠ること、全部みんなが兄弟姉妹のようになってともに生活をしています。


医療支援

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貧しい地域の子どもたちにとって、医療は切実な問題です。親がいる子の場合でも、薬すら買えない家庭が多いのです。重い病気になると、多くの子どもたちが死ななくても良い病気で亡くなります。
医療支援では、薬品至急から診察、必要な場合は手術に至るまで無償で提供しています。
みなさまのご寄付のおかげで毎年約(140)名の子ども達の病気を治しています。貧しい地域が非常に多いため、それでもまだまだ足りていないのが現状です。

紛争難民支援

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上記に挙げてきたような支援を紛争が起こるたびに、駆けつけて行なってきています。紛争が起きると、罪のない住民や子どもたちが避難を余儀なくされます。雨よけも何もないところで生活する紛争難民へ、屋根や床代わりとなるブルーシートを配布したり、炊き出しや衣服を配布しています。合わせて、医療支援や読み聞かせ、親を失った子どもたちを奨学生として受け入れています。


他にも、保育所支援や植林活動なども行なっています。後々、支援についてもっと詳しくご紹介しようと思います。

ミンダナオ島で子どもたちの支援を通して得た想いや、日本の皆さんへ届けたいメッセージも発信してゆきます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます:)

また、読んでいただけると幸いです♪


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