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短歌日記(6/3~6/9)

5月末から3回にわたって、文京区の森鴎外記念館で開かれた東直子さんの講座「短歌日記とエッセイ」を受講していました。

短歌日記とは、その名のとおり韻文(短歌)と散文(日記)を組み合わせたもののことで、東直子さんの著書『十階』には、2007年の東さんの1年間が短歌日記としておさめられています。


右に日付と日記、左に短歌。
歌集ももちろん好きなのですが、短歌日記は短歌と日記を合わせることでお互いの世界が広がり、歌集とはまた別の魅力を感じました。

さらに今年は東直子さんがご自身のTwitterで「#短歌日記2019」をはじめられたので、毎日みるのを楽しみにしています。(気になる方は東直子さんのTwitterを…!)

講座では短歌と日記の距離感などを学び、実際に創作したものを鑑賞したり東さんに講評をいただいたりしました。

誰かの心の中から生まれたものを共有するという行為は、すでに「本を読む」ことで体験しているつもりだったけれど、講座ではそれがもっともっと生々しくがつんと迫ってきて、帰り道も頭が熱くてのぼせ気味でした。


講座で東さんと参加者の皆さんに教わったことを思い出しながら、自分も短歌日記をはじめてみます。よかったらおつきあいください。


--- 以下は今週の短歌日記 ---


6月3日(月)
朝、駅まで歩くときによく見る緑の綿毛のような木。気になったので帰ってから名前をしらべた。

ふわふわのスモークツリーが目印です妖精たちの待ち合わせは夜


6月4日(火)
成城石井のラタトゥイユが美味しくて夢中で食べてしまい夫に一口もやらなかったことを思い出して(よくある)、家でつくる。ズッキーニを買うと夏を感じる。

赤は夏私は私にしかなれないローリエベーコンズッキーニなす


6月5日(水)
図書館に行く途中、大きな犬とすれちがう。興味津々でこちらに寄ってくる姿がかわいい。飼い主さんが「あらあら仲良くなりたいのねえ」と笑った。

いつの日かわたしのしっぽが育ったら君のうまれた星へいきたい


6月6日(木)
午前中、近所の喫茶店にいく。ふだんはほとんど家で作業しているけれど、たまに外に出るとおどろくほどはかどることがある。今日がその日だった。

イヤホンをはずし海からもどったら損とか得とかどうでもよくて


6月7日(金)
午後から雨だというので午前中にスーパーにいったらもう降り出してきた。借りてきた本を読みながら作業をすすめる。

もう少し朝をください前世から足りない光を集めています


6月8日(土)
3週間ぶりに予定のない土曜日。朝喫茶店で作業。昼はそばやで天丼を食べ、noteにクマさきさん(#13)をアップする。夫が昼寝中にみた夢の話を聞く。

ひらひらのレタスゆらして駆けてくるサラダカチューシャつけた少女は


6月9日(日)
朝からひんやり。今日も開店時間の7時半から喫茶店にいく。帰宅してからタオルを煮沸消毒する。

おはようもいわずにグラス受け取って知らない国のお茶を飲む朝





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