相性と継続(4月23日〜29日)

文章と絵をかいている人間の日記です(週1更新)。とくに何もおきません。ときどき読書・映画。

4月23日(月)
11時45分、近所の歯医者。詰め物をつけ直してもらう。歯に装着して噛み合わせを確認。取り外して詰め物を削り、また歯に装着して確認する、というのを何度も繰り返す。削る時のキィィィンという高い音が体に響く。

院長とおもわれる男性は、感じがよく説明も親切丁寧なのに、どうしても患者と向き合っている感じがしなかった。その理由を言葉や表情からみつけだそうとしたけれど、説明に頷いたり笑顔をかえしたりしているうちに頭がぼーっとしてしまう。
職場や仕事内容、同僚や上司との相性があるように、病院にもやっぱり相性はある。ある人にとってはすばらしい歯医者さんなんだと思うけれど、いくら評判がよくても、口コミが☆5つでも、自分に合うとは限らない。こればっかりは行ってみて確かめるしかないのだと思うと、体が削れて行く感じがするのも仕方ない。建物を出ると、さらに体が重く感じた。

こういうことがあると、以前通っていた歯医者さんが恋しくなる。不安があればなんでも話してくださいと毎回最初に言ってくれて、ささいなことでも目を見て話をきいてくれた。私にとっては「向き合ってくれる」と感じることが重要なんだと思う。なくなってしまってから三年。今でも中目黒のあのビルは存在しているのだろうか。

夜、3つにわかれた短編のうちの1つを開くけどあまりすすまない。舌で詰め物をした歯をさわるとつるつるしていた。


4月24日(火)
午前中仕事。天気予報によると、夕方から雨。
朝エア出勤したときにはすでに空気が湿っぽくてだるさを感じていたけれど、案の定午後からぐったりする。
村上春樹「神の子どもたちはみな踊る」を読み返す。大学生の頃に読んで一番好きだった「蜂蜜パイ」を読んでみると、なぜあんなに好きだったのかもうよくわからなくなっていた。そのかわりに、昔はあまりぴんとこなかった焚火についての話(「アイロンのある風景」)に惹かれた。


4月25日(水)
午前中仕事。昨日ぼんやりしてすすめられなかった分を取り戻す。朝はどしゃぶりだったのに、昼過ぎから急に晴れ間がさした。
ひとでたろうを更新。くせ毛と湿気。

午後4時恵比寿。以前同じ職場で働いていた人と会う。近々故郷に帰られると聞いたので、その前に予定が合って嬉しかった。

意志のつよさを感じる大きな瞳と、ゆるやかな雰囲気のバランスが絶妙な人。同じ職場にいたのはもう5年前で、それもたった1年一緒に働いただけだったけれど、その後もこうして縁が続いていることが嬉しい。Nさんのあかるい未来にたくさんの幸せが降り注ぎますように。


4月26日(木)
仕事1件納品。なんだか体の調子が戻らない。昨日嬉しかったことを描く。

「ひとでたろう」というよくわからない水色コアラをときどき描くようになって1年になる。

描きはじめた頃(2017年)に比べて下手なりに絵が上達してきたので、ビフォーアフターみたいに載せてみます。

↑描きはじめの頃(2017年6月)

↑最新のひとでたろう(2018年4月)ちょっとこれは例外なやつだけど。

使っているのはずっと同じ道具(iPadpro+Applepencil)とアプリ(Procreate)。線が安定してまるみをおびてきた気がする。絵と同じように、文章も書き続けることで上達しているのだろうか。


4月27日(金)
仕事の企画提出。担当の方のレスポンスが早くていつもありがたい。
去年書いていた小説をよみかえす。去年の夏~秋くらいに集中して書いていて、三万字くらいで行き詰まってそのままにしていたもの。

ずいぶん放置していたけど、今読み返すと多少客観的に読むことができて「こうしたらもう少しよくなるのでは」とかすかに光る部分を見つけたような気がする。GWの予定はないので、しばらくこれと向き合ってみることにする。


4月28日(土)
深夜オットが飲み会から帰宅。
昼過ぎ、家で1時間ほど仕事をするということだったので、じゃまをしないようにドトールに行くことにする。

普段私はほとんど家から出ず、外で仕事をしたり文章を書くことはほとんどない。とにかくずっと家で書いている。
使い慣れたお気に入りのマグカップ、自分で濃さを調節できるインスタントコーヒー、冷蔵庫にあるチョコレート、前の会社でもらったお気に入りのブランケット、座り心地の良いソファ。窓を開けたり閉めたり。自分にとって「ちょうどよい」ものがすべてある。家はいいなあ。できればずっと家にいたい。
けれど、やっぱりはしゃいで話しかけてしまいそうだったので身支度をととのえて家を出た。

ぼんやりとした気分で家をでたものの、外にでてみるとからっと晴れており、冷たくも寒くもない風が心地よく、近所の家のすてきな庭(ベニシアさんみたいな)から、植物の青い匂いがただよってくるではないか。一気に嬉しくなり、ドトールまでゆっくり歩いた。そしてGWのせいかいつもよりすいているドトールで豆乳ラテを飲み、日記を書いた。
こういう心身の小さな循環は大切なんだろうけど、自分ひとりだとついつい居心地のよい場所に留まってしまう。きっかけをつくってくれたオットに感謝する。


4月29日(日)
早起きしてまた昔の小説をよみなおし、もう一度いちから書きはじめる。つっかえている部分、足りない部分、くどい部分を見直していくつもりが、また新たにつっかえていく。時間がかかりそう。

昼、ラーメン。
夜、お酒をのみながらネットフリックスで「ハドソン川の奇跡」をみる。

予期せぬトラブルに見舞われ、パイロットがとっさの判断で飛行機をハドソン川に着水させる実話をもとにした映画。
主役の「サリー」がトム・ハンクスであることを、なんとエンドロールで知る。「え、ほんとにあの「フォレスト・ガンプ」のトム・ハンクス?」と巻き戻し、よおくみると、たしかにトム・ハンクスだった。

トム・ハンクスといえば「フォレスト・ガンプ」で、もう何十回もみるほど好きでDVDも持っているんだけど、私はトム・ハンクスを顔の作りでなく輪郭で記憶していたらしい。あのカクカクとした長細い感じがとてもすきだった。
今のトム・ハンクスは横幅ががっしりしていて、輪郭も変わってはいるものの、全く気がつかずにみていたとは自分でも信じられなかった。

小説は基本ひとり1冊、自分のペースで読み進めていくけど、映画は同じ時間をつかって人と一緒にみられるので、終わった後一気に感想を言い合えるところが楽しい。翌日以降も映画を数本見ているので、続きは来週また書きます。



✂‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐
🐨Twitter:@mkawasem
だいたいいつもTwitterにいます

🐨Instagram:@harunak_
最近更新してませんが今までのひとでたろうに会えます
✂‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐

いただいたサポートは作品の制作のために使わせていただいています。