金子巧 (Nomcraft Brewing)

Nomcraft Brewing | PRマネージャー|醸造家《教育大学卒業後は世界を…

金子巧 (Nomcraft Brewing)

Nomcraft Brewing | PRマネージャー|醸造家《教育大学卒業後は世界を旅し、現在は和歌山県有田川町にて二人のアメリカ人と一緒にNomcraft Brewing をスタートし、クラフトビールでまちづくりに挑戦中。旅とカメラと釣りとカレーが好き。》

マガジン

  • ✳︎ジャスパー滞在記 ロッキー山脈でトラウトを追う日々

    2017年カナダ・ジャスパーに滞在した備忘録。町はロッキー山脈を有する国立公園内にある。トラウトを追う側、ブリューパブで働く日々。決してWEBサイトには現れない北米の大自然で遊んだ記録です。

  • ✳︎another pint メルボルン/クラフトビール

    メルボルンはカフェで世界一の街。そしてクラフトビールもアツい。そんなメルボルンのクラフトビールシーンを、安価なカメラで撮影し、第二言語でインタビューし、ひたすらビールを飲んで、つらつら記録した写真と文章。

最近の記事

ワーキングホリデーで海外に飛び立ち、現地に着いて、遊ぶ前にはじめにやること。(行けばなんとかなる、という無計画タイプの人のケース)

僕は、ワーキングホリデー(以下ワーホリ)というビザでカナダに入国しました。 このビザは、30歳以下の人に取得権限があり、その国で”就学・就労・観光”の3つの権利を1年という期間与えてくれるビザです。 つまり、「1年の間、この国で働けるし、学校も行けるし、好きなとこ行って観光できるよってカナダの政府から許可をもらっている」わけですね。 今回の僕がカナダに来たのは、就学するつもりはありませんので、”遊ぶ”ために来ました。 本望ならば、ずっと山にこもって遊んで過ごしたいとこ

    • 青い釧路の秋、牛とカメラとトラウト。

      関空から2時間。タンチョウ釧路空港。飛行機はピーチ。 今回の旅は、カメラはsonya7iii、レンズはSEL55F18Z Sonnarのみ持っていった。 僕が求めるはトラウト。40cm超えのニジマス。 彼女が求めるは牛。 求めるものは違うが、同じ行き先で目標物が見つかるから具合がいい。ただ、遭遇の難易度が違いすぎる。野良猫と野良イタチくらい違う。 朝5時の釧路湿原。早起きなのは、もちろんトラウトを追っているから。 初日は追えど追えど、不細工なウグイ(釣れた瞬間に本

      • バンフとpatagoniaとロッキー山脈。 ✳︎ジャスパー滞在記

        今から10年くらい前。僕が大学生の頃、パタゴニアの”R2”という黒色のフリース購入してから、僕はパタゴニアの虜になりました。 少し肌寒い春先や秋の夕暮れ、冬にはインナーフリースとして、気温の少し低い環境で僕の身体を暖かくしてくれました。旅に出るときは、その”軽さ”から、飛行機のエアコンが効きすぎている時、山岳地帯の登山、肌寒い早朝と夜、世界各国へ一緒に旅しました。 そして、何より日本人にしては手長体型の僕にぴったりのサイズ感。”R2”を購入した当時の僕は、「patagon

        • 東京からカナダ・カルガリーへのフライト。始まりの街バンフへ。

          海外に向けて、久しく飛行機に乗れない世の中ですが、スマホの写真をスタートから見ていたら、初めのページにこの写真を見つけました。 僕がカナダへ飛んだのは、2017年の3月。 その2週間前までオーストラリアにいました。 オーストラリアから成田空港へ到着後、高速バスで銀座へ。その足でApple Storeへ直行し、当時発売したばかりのiPhone7を片手に 「オーストラリアドルで購入できますか?」 とApple Storeのスタッフに尋ねたのを思い出します。 優しく「でき

        ワーキングホリデーで海外に飛び立ち、現地に着いて、遊ぶ前にはじめにやること。(行けばなんとかなる、という無計画タイプの人のケース)

        マガジン

        • ✳︎ジャスパー滞在記 ロッキー山脈でトラウトを追う日々
          3本
        • ✳︎another pint メルボルン/クラフトビール
          15本

        記事

          #14 テキーラが入ってるビール。WESTSIDE ALE WORKS | 南メルボルン市

          オーストラリアの人口のうち、約29%が国外で生まれ育った人たちです。 移民第二世を含めると約46%もの割合になります。 おおよそで言えば、通りを歩いて見かける2人に1人が外国人(オーストラリア国籍ですが)ということになります。 それは、オーストラリアの街に住めばすぐに分かることです。本当にあらゆる国籍の人たちと交流があり、それが日常的なこと。オーストラリアは多くの移民よって成り立つ、多文化国家です。 さて、ここ『WESTSIDE ALE WORKS』は、ホームブリューイン

          #14 テキーラが入ってるビール。WESTSIDE ALE WORKS | 南メルボルン市

          #13 平日ランチとパイントはオーストラリア文化です。 COLONIAL BREWING Co. メルボルン | PORT MELBOURNE

          片手にバーガー。もう片方の手にパイント。 オーストラリアの平日。仕事のランチタイムとしては、ごくごく一般的な光景です。同僚と一緒に、仕事の話や、仕事とは全く関係のない話をするのでしょう。 僕の住んでいたメルボルンやブリズベンの街中でも、多くの勤め人がランチタイムには外に出て、楽しそうな会話が街路路にも響き渡っていました。 そして、テーブルの片側には、いつも1パイントのビールが添えられていたのが印象的です。 さて、COLONIAL BREWING Co.は、市街南部のポー

          #13 平日ランチとパイントはオーストラリア文化です。 COLONIAL BREWING Co. メルボルン | PORT MELBOURNE

          #12 Mornington Peninsula Brewery メルボルン南部 | モーニングトン半島

          メルボルンへ旅行にやってきて、モーニングトンペニンシュラ温泉を目指す人は少なくないでしょう。 メルボルン市内から南へ伸びるモーニングトン半島。 噂のヴィクトリア州唯一の天然温泉は、この半島の先端に位置します。 モーニングトンペニンシュラ温泉を目指して、2時間ほど南に車を走らせれば、目的地に到着してしまいますが、 モーニングトン半島をドライブする間に、とびきり美味しい地元シーフードやロングビーチでの遊泳や日光浴、ローカルワイナリーやブリュワリー廻りなどなど、いくつもの楽し

          #12 Mornington Peninsula Brewery メルボルン南部 | モーニングトン半島

          #11 樽熟成 x クラフトビール BOATROCKER BREWERS & DISTILLERS メルボルン

          メルボルンでNO.1のバレルエイジビールを醸造することで知られる BOATROCKER BREWERS & DISTILERS。 店舗の名前にもある通り、2017年よりスピリッツの醸造設備を導入し、ジンやウイスキーなども醸造しています。 店内を見渡すと、数えんばかりの樽(300超)が積まれていました。 それもそのはず、近所にあるメルボルン港の ”Starward Distillery” というウイスキー会社から、使用済みのバレル(樽)を直接購入し、ビールの熟成に使用して

          #11 樽熟成 x クラフトビール BOATROCKER BREWERS & DISTILLERS メルボルン

          #10 低温調理 x ブリューパブ BAD SHEPHERD Brewing Co メルボルン / クラフトビール

          「スモークされた肉料理とクラフトビール、この世で最も美しい組み合わせの一つ」 そう言うのは独創的な夫デレックと、その妻ディティによって営まれるBad Shepherd Brewing Co。 足を踏み入れた瞬間、店内には燻製の香りが漂っていました。 店の奥へと進んでいくと、さらにフレッシュモルティな香りが(なんと素晴らしいアロマの絡み合いなんだろう。) その日は"ヘーゼルナッツブラウンエール"のボトリング作業をしていました。飲食スペースとの間に仕切りのない醸造所(日本

          #10 低温調理 x ブリューパブ BAD SHEPHERD Brewing Co メルボルン / クラフトビール

          #9 丘の上の木造古屋でヨーロッパスタイルのビールを造る Red Hill Brewery メルボルン / クラフトビール

          「今日は醸造日かな、ラッキーだ。」 RED HILL BREWERYは、メルボルンから南に伸びるモーニングトン半島最南端にある醸造所。周りを海で囲まれ、小高い丘を登りきったところに、ポツンとあらわれる。 ゲートを潜り抜け、草や木々のトンネルを奥へと歩みを進める。すると、「おおっ」と声が漏れてしまうくらいの、趣の深い、木造の古小屋が目の前に佇む。扉には”BREWHOUSE”と書かれているから、そこが醸造所だとすぐにわかる。 その日は、幸運にも、屋根から青空へと飛び出す煙突

          #9 丘の上の木造古屋でヨーロッパスタイルのビールを造る Red Hill Brewery メルボルン / クラフトビール

          #8 アウトドア x クラフトビール BRIGHT BREWERY メルボルン郊外

          Great Alpine Road に沿って流れる美しい川。 その目の前に建てられたBright Brewery。 僕は、仕事が休みの日は車を走らせ、山へ、川へ、トラウトフィッシングによく出かけた。この日も、早朝から釣りをして、それからキャンプ地から一足伸ばし、ビールを求めて街までやってきた。 訪れたのは日曜日だったため、僕と同じように自然を求めて来た市内からの観光客と地元の人々で賑わっていた。 川で水遊びをする子供達、芝生の上で寝転がるカップル、ピクニックをするイン

          #8 アウトドア x クラフトビール BRIGHT BREWERY メルボルン郊外

          #7 フレッシュホップ x 格別ピザ BRIDGE ROADS BREWERS メルボルン郊外 / クラフトビール

          巨大な土地を持つオーストラリアでは、人々の集まる街の中心から、1時間ほど走れば、見渡す限りだだっ広く、手付かずの土地へと突入する。 [Melbourne200km] なんて標識は、「あーもうすぐだなあ」となる。 [Sydney900km] なんて標識は、一日で移動してしまうこともよくある。 BRIDGE ROAD BREWERSへは、メルボルン中心地から北西に3時間ほど車を走らせる。広大なワイン畑エリアに突入すると、もうじきBeechworthという町にたどり着く。

          #7 フレッシュホップ x 格別ピザ BRIDGE ROADS BREWERS メルボルン郊外 / クラフトビール

          #6 二人の女性が立ち上げた TWO BIRDS BREWERY / メルボルン / クラフトビール

          前回紹介した #5HOP NATION BREWING は、二人のワインメーカーが創り上げたブリュワリーだったが、そこからもう少し北へ、街の中心方面に向かえばTwo Birds Breweryがある。こちらは二人の女性が立ち上げた醸造所だ。 Two Birds Breweryのヘッドブリューワーは女性だ。彼女の作るビールは、オーストラリア中の品評会でも高く評価され、オーストラリア国際ビア賞を勝ち取っている。 中でもペールエール"Tow Birds TACO"は、オーストラ

          #6 二人の女性が立ち上げた TWO BIRDS BREWERY / メルボルン / クラフトビール

          #5 二人の旅するワインメーカーが作り上げた HOP NATION BREWING / メルボルン / クラフトビール

          「オーストラリア人はラガーよりペールエールを飲む人種だ」と思うくらい、みんなよくペールエールを飲む。 ホームパーティを開けば、女性も男性も「とりあえずペールエール!」だ。 HOP NATIONのビールは、ボトルショップでひときわ目の引くネーミング・デザインで、自然とよく手にしていた。彼らのビールを飲めば、旨いペールエールとIPAが保証されていた。 僕が初めてHOP NATIONのビールを飲んだのは、行きつけのタップルームCarwyn Cellers で手にした"JEDI

          #5 二人の旅するワインメーカーが作り上げた HOP NATION BREWING / メルボルン / クラフトビール

          #4 Stomping Ground Brewery ✴︎another pint メルボルン/クラフトビール

          ぼくは、2018年の春先、空港からメルボルン中心街へ降り立ったその足で、親友Joelにピックアップされた。 「タクミ、ブリュワリー始めるんだってな!クールだな!とりあえず今からメルボルンのブリューパブいこうぜ!」 バックパックを車の荷台に投げ込み、ぼくらはStomping Gorund Breweryに直行した。 ( Joelとぼく空港から直行 / Stomping Ground Brewery) メルボルンのクラフトビール界のリーダーとも言える、ここStomping

          #4 Stomping Ground Brewery ✴︎another pint メルボルン/クラフトビール

          #3 The Foreigner Brewing ✳︎another pint メルボルン/クラフトビール

          「メルボルンいち美味しいピルスナーを教えてあげるから、明日の休みはここのアドレスまできなよ」 醸造研修をしていたぼくは、醸造長からそう誘われた。 The Foreigner Brewingは ”foreigner = 外国人の”という名前からも想起できると思うが、オーストラリア人じゃない人がスタートした醸造所だ。 二人のチェコ人が異国の地オーストラリアで出会ったことによって始まったThe Foreigner Brewing。オーストラリア人に人気のアメリカンスタイルのI

          #3 The Foreigner Brewing ✳︎another pint メルボルン/クラフトビール