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詩のまとめです。暗いの多め。
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2014年5月の記事一覧

あいをしらないぼくら

あいをしらないぼくら

とても眩しい日
きらきらした水
溶ける輪郭
あつい夏
あいをしらないぼくら

焼却炉にのぼって君の手をとる
焼けつく陽射し
空はどこまでも高い

蝉の音にまぎれた声

世界は白に溶けていく
心は平坦なまま
僕らもいっしょに溶けていく

陽炎みたい 景色がゆらいでる
遠くで誰かが呼んでいる
僕たちには届かない声で

薄れていく輪郭をなぞる

まばたきがひとつ

もうすぐ僕らはいなくなる

相合傘:詩

相合傘:詩

紫陽花の花弁を数えている
君の隣で僕は雨を眺めている
小さな傘で閉ざされた世界
このまま消えてしまえればいいのにな

むせ返る土の匂い 密やかな雨の匂い
微かにかおる君の匂い
さぁさぁとけぶる雨の音

ぶつり、ぶつりと世界が断絶、残像

きみのゆびから紫陽花が落ちた

心象風景:詩

心象風景:詩

白い光が降ってくる
別れを告げながら降ってくる
僕は薄暗い図書室の窓からそれを眺めてる

煌々とした雪化粧
深深とした静寂
ただ諾々と綴られた言葉の掃き溜め

凍える指で硝子を辿る
ここには僕ひとり
窓は開けないままで少しだけ泣いた

このままここで朽ちていきたい

心臓に咲いた花は枯れてしまった