友達が軽トラに轢かれて笑った話

僕が小学二年生の頃、毎日一緒に下校している友人がいた。

ある日の下校中、その友人が「あの車に轢かれないようにギリギリでこの道渡るわ」と言い出した。

彼が指を指した左側からは軽トラが走ってきている。

その片側一車線の道路を渡る前に、彼は念のために右側を確認した。

右からは車は来ていない。

つまり、彼が意識すべきなのは左からくる軽トラだけだ。

彼はタイミングを見計らい、軽トラに轢かれてしまいそうなタイミングで飛び出していった。

両手を上げ「わ~~~」とはしゃぎながら走った。




「ドンッ!」



普通に轢かれた。




めちゃくちゃ笑った。

普通に左から来ていた軽トラに轢かれたのだ。

こういうのは轢かれないようにやるものなのに、本当に轢かれた。

明らかに轢かれるタイミングで飛び出して、普通に轢かれた。

あまりにも当然の結果を迎えたのだ

「笑い」の基本は「想像を裏切ること」であるが、このパターンは「裏切りの裏切り」である。


「轢かれるだろうな」と思っていたら、本当に轢かれた。


もちろん、彼はわざとやっていない。

軽トラに乗り上げられた彼の苦しそうな顔をみればそれが分かる。

わざと轢かれたのなら醒めるが、彼はちゃんと本気で渡ろうと思っていたようなのだ。

めちゃくちゃアホな奴だ。


後日、彼はギブス姿で登校していた。

骨折で済んだが、下手したら死んでいた

彼は命をかけて高度な笑いを僕に提供したのだ。

僕はそんな彼を今でも尊敬している。

そこで僕も彼をマネて道路で遊んでみた。

害悪YouTuberと呼ばれる覚悟はできている。


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