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麻雀研究に関する福地誠の功績

 以前だったか、麻雀研究に対する寄与が大なる人間として、角田真吾氏と天鳳民(鳳凰民)を取り上げたことがある。

 今回は、もう一人、麻雀研究に功績のあった人間を取り上げたい。
 それは、麻雀ライター、福地誠氏である。


 福地さんがなぜ偉大なのか。
 それは、麻雀研究者(私)に活躍の道を開いたからである。
 また、麻雀研究者の存在を世間に認知させたからである。
 さらに、麻雀研究者に対価をちゃんと支払っていたからである。


 まず、福地さんは約5年前、麻雀研究を再開して間もない私を本の共著者のプロジェクトとして迎えた。
 しかも、データ提供者ではなく共著者として、である。
 その結果、私は竹書房の付録として『統計で勝つ!麻雀の数字30』を出し、『神速の麻雀 堀内システム51』ではデータ監修を務め、『統計で勝つ麻雀』を出版した。
 さらに、『データで勝つ三人麻雀』も出版することになった。
 残念ながら、四麻の押引きに関するデータ本を作ろうというプロジェクト(詳細は次のブログの通り)は福地さんがあまりに仕事をしなかったのでぽしゃってしまい、今は別の人がこのプロジェクトを引き継いでいるが。

 ちなみに、当時の福地さんはライターとして大活躍していた時期である。
 そんな段階で麻雀研究を再開してデータを出し始めた私を共著などという地位に迎える必要はない。
 福地さんは自らのみが著者となり、私はデータ提供者程度にとどめるという選択肢もあったはずである。
 このことから福地さんの麻雀研究者に対する丁寧な態度が見られる。


 さらに、麻雀研究者に関する世間の認知を広めた点も大きい。
 私は麻雀業界に対するチャンネルがなかったので、どれだけデータを出したとしてもそれを使って麻雀業界にアクセスすることができなかった。
 麻雀業界と麻雀研究者をリンクさせたのは福地さんの功績である。
 福地さんがいなければ、麻雀研究者の立場は今よりはるかに弱かっただろうし、私も『「統計学」のマージャン戦術』や『知るだけで強くなる麻雀の2択』を出すこともなかっただろう。


 また、経済的利益に関しても軽んじるべきものではない。
 以前、雑感でも書いたことがあるが、私は麻雀研究に対する名誉(出典元の銘記)に関しては厳格であったが、経済的利益に関しては無頓着であった。

 この私のスタンスであれば、私に経済的利益が入ってくることはないはずである。
 にもかかわらず、私には麻雀研究を通じて6年間でそれなりの収入を得ることができている。
 なぜ、これだけ入ってきたかというと、自分の著者が出たからというのもあるが、福地さんが自己の利益(印税)から身銭を切ってちゃんとデータの利用料を払っていたからである。
 麻雀データの普及を促進するという観点から私はお金を求めないというスタンスであった。
 しかし、福地さんは「ちゃんと対価を求めるべきである」と言ったこともあるし、そのスタンスでいた当時から福地さんはデータの使用料をちゃんと支払っていた。
 私がお金を求めるというスタンスに変えるから前からこのような態度を示した人は福地誠さんだけである。


 というわけで、福地さんは麻雀研究の発展に福音をもたらした。
 麻雀研究データを使う者は、少なくても、私の麻雀研究データを使う者は福地さんに足元を向けて寝ないように(笑)。


 では、今回はこの辺で。

もし気が向いたら、サポートしていただければありがたいです。 なお、サポートしていただいた分は、麻雀研究費用に充てさせていただきます。