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第10回「砂十島NANI伝説-前編-」

「めっちゃエイリや〜ん」遂に10回目に突入!!!
DJのMIGHTY MARS、デザイナー/ベーシストのヨシカワショウゴ、大工/内装屋の中村信彦3人のレギュラーメンバーに加え、今回は、日本のみならず世界中を飛び回る奇才ドラマー砂十島NANIを迎えての旧友スペシャルコラボレーション!
2020年アポカリプス前夜、「めっちゃエイリや〜ん」は、愛と希望を持ってお届けします!
(2020年2月収録)

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MIGHTY : はい!「めっちゃエイリや~ん」久しぶりですね。

ショウゴ :めっちゃ久しぶり。

MIGHTY : 1ヶ月空きまして、前回の放送で新年会をやりまして、その後に有料ブログをやろうと言うてましたけど、今仕上がってるのはショウゴ君だけですね(笑)。

一同 : 笑

中村 : すんません。
あれ難しいねん(笑)。

MIGHTY : まぁまぁ、それは乞うご期待という事で。
で、今日は一人いませんね。

中村 : いませんね。

MIGHTY : はい。レギュラーメンバーの鈴木裕之が欠席でございます。
高熱出して休んでますけども。

中村 : インフルエンザや。

MIGHTY : あ!そうなん!?

中村 : そうそう。メールしたら言うてた。

MIGHTY : そして、今日の「めっちゃエイリや〜ん」は、ゲストが来てくれております。紹介して良いですか?

中村 : どうぞ。

MIGHTY砂十島NANIさんです!!!

なに1

一同 : 拍手

NANI : よろしくお願いしまーす!

中村 : めちゃ久しぶりや。何年ぶりかっていうくらい。

MIGHTY : まず、このメンツで集まる事がないもんね(笑)。

ショウゴ :ない。変な集まり。

MIGHTY : この4人で飲んだ事もないし。

中村 : はじめてはじめて(笑)。

MIGHTY : じゃあ、まず砂十島NANIの自己紹介を。

NANI : あ!そうすね。。
自分でせなあかんねんな。

MIGHTY : 今、嫌そうな顔した(笑)!

一同 : 笑

中村 : これみんな恥ずかしいて言うねん(笑)。

NANI : 何年ぶりやろ?自己紹介(笑)。

中村 : 腕まくりしたな(笑)。

NANI : 砂十島NANI(サトシマナニ)です。ドラマーです。
BOGULTA」とか「ACID MOTHERS TEMPLE」でドラム叩いてます。

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BOGULTA

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Acid Mothers Temple & The Melting Paraiso U.F.O.

中村 : 今、2つ?

ショウゴ :他もいっぱいある。

MIGHTY : めちゃくちゃやってるよな?

NANI : めちゃくちゃってほどでもないけど、「サイケ奉行」、「ヒューマンシャワー」とか。

なに2

ショウゴ :「想い出波止場」は?

MIGHTY : あ!そうか!「想い出波止場」もか。

NANI : 「想い出波止場」は、呼ばれたらやる。
けど、メンバーという感じではないんかな?って気もする。

ショウゴ :固定メンバーではないんか。

MIGHTY : その時その時で変わる感じやね。

NANI : うんうん。

MIGHTY : 「想い出波止場」自体は今ライブはそんなにやってないん?

NANI : たまーにやる感じ。10年おきとか、8年ぶりとか(笑)。

ショウゴ :笑

MIGHTY : そこにチョイスされるんがヤバい。

NANI : そやな。ありがたい話やね。

MIGHTY : 今日はその天才ドラマー、砂十島ナニさんを迎えまして、ショウゴ君テーマはなんでしょうか?

ショウゴ :はい。「砂十島NANI伝説」です。

MIGHTY : 「砂十島NANI伝説」!

NANI : 恐ろしいなぁ~。

一同 : 笑

ショウゴ :伝説って(笑)。

NANI : :本人おるのに。

中村 : 言うたらあかん事も、言わなあかんのんちゃう?

NANI : 語っちゃう?伝説を。本人が。

一同 : 笑

NANI : 一番まずいパターンやで(笑)。
いやいや、でもやろやろ。
やってしまおう。

MIGHTY : うん。今日はナニを深堀りするというか。

中村 : そやね。

MIGHTY : 付き合いも長いし。

NANI: ね。


畜生どもの出会い

MIGHTY : で、今日のゲストNANIと「BOGULTA」を一緒にやってるショウゴ君がこの「めっちゃエイリや~ん」レギュラーで、「BOGULTA」の2人がいるので、まず2人の出会いを教えてもらって良いですか?
砂十島ナニ的に。

NANI : あー、ナニ目線で。
いや、ほんまに10代の記憶が薄くて。意識が薄くて。

一同 : 笑

NANI : 虫的な時代が長くて(笑)。
ようやく最近自我が芽生えてきてんけど。

一同 : 笑

ショウゴ :おぼえてない?

NANI : 紹介かな?
カコイ(カコイヨシハル)かな?

ショウゴ :そうそう。

MIGHTY : カコイ君が共通の友達やったん?

NANI : そう。カコイが幼なじみで。
カコイの紹介で知り合ったんかな?

MIGHTY : そのカコイって言う人物は「ZUINOSIN」っていう「BOGULTA」の前身バンドのリーダー兼ギタリストですね。
この「めっちゃエイリや~ん」にもよく出てきますけども。
それは、バンドやろうっていう事で紹介されたん?

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カコイヨシハル(現 寿千寿 )/ ex ZUINOSIN、ex BACK DROP BOMB

NANI : なんか「畜生」っていうイベントやってるヤバい人がおるってカコイから聞いて。。。

MIGHTY : あー!「畜生」や!

畜生2001のコピー

ヨシカワショウゴ主催。2000年代初頭に開催されていた、伝説的トーチャースカムパーティー。

NANI : そうそう。
で、フライヤーとか見してもらって、「なんや!?こんなイベントあんねやー。これのオーガナイザー!?」っていう。
オーガナイザー」っていう言葉がまだ新鮮で(笑)。

一同 : 笑

中村 : かっこいいもんな(笑)。

NANI : 「オーガナイザーって!すごい人と知り合いなっとるがな!」っていうイメージかな(笑)。最初。
えらいこっちゃと。

MIGHTY : その時はまだZUINOSINも結成前やんね?

ずいの

NANI : されてた。

ショウゴ :僕があとで入ってん。
ナニが先。

NANI : そうそう。ショウゴ君はオリジナルメンバーではない。

MIGHTY : え!?じゃあオリジナルメンバーは?

NANI : 6人くらいおる。

中村 : へー!

MIGHTY : そうなんや!それは地元の?

NANI : そうそう。地元神戸の友達。 中学の友達もおれば、高校の友達もおったり、その中から集まって。

中村 : それってボーカルもおったん?

NANI : ボーカルとかそういうのはなくて・・・

中村 : 全員楽器もってるん?

NANI : うん。持ってるけど・・・めちゃくちゃやったな。

ショウゴ :あれやんね?年末にカウントダウンライブしようって言うて、神戸の今は亡きパイ山で。。

NANI : そうそう。パイ山で「昼の12時から夜の12時までカウントダウンしようぜ!」いうて。

一同 : 笑

中村 : 12時間。

NANI : ほんで、12時に集まって音出して、5分で警察来て終わった。

一同 : 笑

ぱい

阪急神戸三宮駅北側の「さんきたアモーレ広場」
通称「パイ山」(2016年閉鎖)

MIGHTY : そりゃそうやわ、あんな所で。

NANI : 弦がブチブチに切られたギターの人とか、奇声担当の人と、パフォーマーが俺ともう一人。

MIGHTY : あ!その時はドラムではないん!?

NANI : ドラムではない。

MIGHTY : ドラムはまだやってなかったん?

NANI : やってたけど、ドラムではない。

ショウゴ :笑

NANI : 楽器とかをもっと開放したところでやろうっていうのが始まりかな。

MIGHTY : その時もリーダーはカコイ君やったん?

NANI : うん。まぁカコイとは、一緒にやろかーって感じで、他にもう一人中学の時からずっと一緒にバンドやってた奴がおって、そいつとカコイと3人でやろうと最初言うとってんけど、そのもう一人のやつは当日来えへんかってん。

一同 : 笑

NANI : わけわからん過ぎるって(笑)。

ショウゴ :ついていかれへん(笑)。

NANI : 何をしてるんかわからんくなってきたって感じで、行きたくないみたいな(笑)。
で、結局5人になったんかな?
5人で初ライブ。

MIGHTY : 5分で終わった。

ショウゴ :ほんで結局みんな辞めたんやんな?

NANI : みんな辞めた。カコイ以外全員辞めた。

一同 : 笑

中村 : その時も「ZUINOSIN」って名前でやってたん?

NANI : うん。

ショウゴ :その話を僕はカコイ君から聞いて、バンドもライブも見ずに「畜生に出てや!」って言うてん。

中村 : ほぉほぉ。

MIGHTY : その時は何年くらいや?2000年くらい?

ショウゴ :2000年とか2001年くらいかな?

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2001/6/30 @神戸PI:Z 「畜生-夏の陣-」

MIGHTY : 僕も最初にショウゴ君を知ったのは「畜生」ですわ。
その時は、オーガナイズとかビジュアルだけをやってたん?
音楽はやってなかったっけ?

ショウゴ :えーっとね。その時、僕もベースはやってたけど、やっぱり僕もノイズとかしたいってなってて、で、「キャロットダンス」っていう神戸のボーカル3人と大太鼓1人のバンドがいて。

キャロットダンス1

キャロットダンス

MIGHTY : あー!おったなー。。。

ショウゴ :「キャロットダンス」と僕とでなんかやろうか?って言うてて、色々観に行ったりしてた。KA4U君とかSHABU SHABU君とか「裸電球の夜」とか観に行ったり。

MIGHTY : 「畜生」は、カツキ(ツツミカツキ)と鈴ちゃん(鈴木裕之)も出てたしね。

ショウゴ :そうそう。「AM SOUNDS」。
そこで「ZUINOSIN」も呼んだ。

NANI : フライヤーとかもちゃんと作ってたから。
「こんなフライヤーとかを作ってるイベントに出れるんや!」って。

一同 : 笑

中村 : ちゃんとカラーでな。

NANI : そうそう!カラーでちゃんとしたイベントやがな!ちょっと緊張するな〜!って(笑)。

MIGHTY : Pi:z(ピーズ)やんね。

ショウゴ :そうそう。神戸 Pi:z。今は亡き。

NANI : 「畜生」は何回かやったん?

ショウゴ :結構やったで。神戸は4~5回やったんちゃうかな?
そっからNOONに移った。NOONというか当時はDAWN。
そこでZUINOSINをやってもらう時に、僕が当時やってた「ヴァギナギナ」っていうバンドを辞めたんよ。それで「する事ないやん!」ってなって、カコイ君に「僕もZUINOSIN入ろうかな。」って言うてん。
それで、初めて「畜生」で3人でノイズのライブをやってん。
全然意味解らんかったけど。

畜生ダウン

2003/1/23 @CLUB DAWN 「畜生」

NANI : ドラム缶に車輪を付けてグルグル回して、ドラム缶の上に乗って、いかに派手にこけれるかっていうのをテーマにしたライブ(笑)。

一同 : 笑


即興演奏の体験 アヴァンギャルドへの入り口

中村 : そういう感覚ってどこから来るん?
俺、多分高校生の時とかはそんなん全く無いわ。

ショウゴ :何から来てたんやろ?

中村 : 当時、そういう感覚はめっちゃ否定してたと思う。
グラムロックとか好きやったし。

NANI : あ~、そうかそうか。

MIGHTY : 正統派なね。

中村 : そうそう(笑)。
結局「B’z」とかやん?「イエローモンキー」とか。

NANI : 専門学校とかやと思う。多分。

中村 : そこでおかしなったんや。

NANI : おかしなった。

MIGHTY : 専門学校どこ?

NANI 神戸電子専門学校

MIGHTY : あ、じゃあ、カコイ君と一緒やん。

NANI : とも一緒やし、「neco眠る」の森君とも一緒。
俺は途中で辞めたけど。
というか半年くらいで(笑)。
で、そこの先生の繋がりで神戸にある「ビッグアップル」ってライブハウスを紹介してもらって、「アルタードステイツ」の内橋和久さんのワークショップとかに行くようになって、そこで即興音楽みたいなものを始めて経験するっていう感じかな。

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内橋和久(ギタリスト、ダクソフォン、アレンジャー、プロデューサー)

MIGHTY : それはZUINOSIN時代?

NANI : いや。多分やってなかった。18とかの時やから。

中村 : えー!早っ!

MIGHTY : じゃあ、ZUINOZINの前から内橋さんとかの即興演奏のコミュニティに参加してたんや。

NANI : 俺は全然解ってなかったけど(笑)。
なんかマイクをJC(JAZZ CHORUS/ギターアンプ)に刺してハウリングさせるだけのライブとかを見て、「なんじゃこれ?」ってなって。

中村 : なるわなぁ。

NANI : でも隣でソファーに座ってた人が頭に腕くんで「おおぉ、素晴らしい!」とか言うてて。

一同 : 笑

NANI : 「何が素晴らしいん!?まじで!?何なんこれ?」って、そういうわからへん事に興味が出てきて、「何なんこれ?どこに素晴らしさがあるん?」って。
で、ワークショップに通うようになって、ワークショップやから1000円払って自分も演奏させてくれるねんやん。
で、ジャンベとか持って行ってわけも解らず叩いてたな。

MIGHTY : そや!当時ジャンベ持って山に籠ってみたいな話もあったね。

ショウゴ :あ!ノイローゼ時代。

一同 : 笑

NANI : 俺はノイローゼとは思ってなかったけど(笑)。
後から考えたらノイローゼっぽいな。行動としては(笑)。
その時はタブラね。
山に籠って自分を磨くっていう事をやってた。

MIGHTY : 修行僧的な?

NANI : うーん。。なんか精神が弱いなって自分で自覚してたから、ちょっと鍛えなあかんし、なんか自分と向き合いたいっていう気持ちが・・・
自分探しやね。

一同 : 笑

中村 : そんなん何時間くらい叩くん?

NANI : あのさ、暗くなったらめっちゃ怖いんよ。

一同 : 笑

NANI : サワサワサワ~!って木の音が聞こえてくるねんな。
ほんで、「うわ~これは・・・」って思ってんけど、「俺はタブラを練習する為に来たんやから!」ってブルーシート敷いて「ティーン」って叩いた瞬間に、、、めっちゃ恐なってん!

一同 : 爆笑

NANI : 「うわ~怖!」って。

MIGHTY : わかるわー、響くしな(笑)。

NANI : そうそう!「なんやこれ!?何か来そう!」って。
でやめた。
一音でやめた(笑)。

一同 : 笑

中村 : すぐ帰ったん?

NANI : けどおったよ。2日はおった。

MIGHTY : 2日おったんや!

NANI : けど、一日目は真っ暗で人里離れた所と思い込んで、砂浜みたいな所を見つけて寝ててんけど、起きたら川沿いで、道路も見えてるし、家族連れもキャンプしてて、夏で裸で寝てたから全身も真っ赤になってて。
全然普通な所おるやんって(笑)。

中村 : 現実や。

ショウゴ :神戸市内(笑)?

NANI : うん。菊水山

菊水

神戸六甲「菊水山」山頂

中村 : 結構近場で行ってんな(笑)。

NANI : そうそう。その辺まだ18やから浅はか。

中村 : ものすごい山の奥の方までとか行かんかったんや?

NANI : 死ぬかもしれへんやん(笑)?

一同 : 笑

NANI : 死だけはちょっと避けたかった。

MIGHTY : けど高校の時からそういうアヴァンギャルドな前衛的な表現にたどり着いてるという。

NANI : 一切、一曲も出来へんかったけど(笑)。

MIGHTY : けど、何かわかってないけど、そこに惹かれたって事やね。

NANI : うんうん。

ショウゴ :そのきっかけは、なんやろ?

MIGHTY : 一番最初のそういう表現の出会いが内橋さんやったってのがでかいんかな?

中村 : いや、頭に腕くんで「素晴らしい!」のおっさんちゃうの?

一同 : 笑

NANI : 確かに、確かに(笑)。
そうかもしれん。

中村 : それにとらわれてるんやろうな。
何が凄いん?みたいな。

NANI : そうかもしれんなぁ。

MIGHTY : 例えばさ、俺らの時代やったらビジュアル系やったりさ、パンク、メロコアやったり色んな学校の流行があったやん?そういう音楽には行かんかったん?

NANI : 全然行けへんかったなぁー。ビジュアル系とか無理やった。

MIGHTY : そうなんや。

ショウゴ :カコイ君も行かんかったん?

NANI : あいつが何に興味あったとかはわからんけど、俺は解らんかったそれが。
高校1年か2年でパソコンを買って。
MAC G3っていうのがあるらしいって、パソコンで音楽が作れるらしいってなって、サンプラーとか買って色々やってた。

マックG3

Power Macintosh G3
1999年発売。斬新なデザインとフォルムで一世を風靡した。

ショウゴ :早いな。

NANI : 高校終わったらバイト行って、バイト22時に終わって、24時からカコイの家で朝4時までやって、その次の日学校行ってっていう。

MIGHTY : へー!青春やな(笑)。

NANI : そうそう。ほんまに精神と時の部屋みたいな。
でもなんか、難すぎて波の音とかさ、瓶が割れる音とか色々フィールドレコーディングをしながらそれをサンプリングしてとか、音楽と音楽じゃない所の狭間みたいなのを探す修行みたいな(笑)。

中村 : そんなんお手本とかあるん?

ショウゴ :そやね。きっかけというか。

NANI : うーん。。。だからあんまり覚えてないんよね。
記憶薄くて。

MIGHTY : けど、ナニはずっとそういう感じ。
俺の中では当時から別にリスナーじゃないし、そういう感じで音楽やってないというか。感覚でやってる。
一番最初に楽器をやり始めたのはドラムなん?

NANI : ドラム。

MIGHTY : それはなんでなん?

NANI : なんやろな・・・
叩かされてるから。
俺がドラムに。

一同 : 爆笑

NANI : ドラムを叩いてるんじゃなくて。
ドラムが俺を叩かせてる。

MIGHTY : ドラムが上位や(笑)。

NANI : そうそう。ドラムがある限り、俺はドラマーやねんなって。

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MIGHTY : そういう事なんや。

NANI : うん。そういう事。
ほんまは、じゃんけんやけど。

一同 : 爆笑

中村 : 負けてドラム?

NANI : 負けてドラム。
忘れもしない。

MIGHTY : まぁ、きっかけ的にはみんなそういうもんやね。


ACID MOTHERS TEMPLEでの体験


MIGHTY : で、今メインとしては「BOGULTA」と「ACID MOTHERS TEMPLE」というバンドをやってますけど、ACID MOTHERS TEMPLEで海外ツアーを毎年やってると思うねんけど、どれくらいの期間を行ってるんですか?

NANI : 年によって違うんやけど、基本的にスタンダードなツアーが春にアメリカと秋にヨーロッパ。

MIGHTY : 今年もあるん?

NANI : 今年もある。4月から。
*ACID MOTHERS TEMPLE NORTH AMERICA TOUR2020は、新型コロナウィルスの影響の為、残念ながら中止となりました。

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MIGHTY : どれくらいの期間行くんですか?

NANI : 5週間ですね。37カ所。

一同 : 37カ所!

MIGHTY : 去年も日本橋でたまたまナニと会って、丁度海外から帰ってきた日くらいかな?行ってる日数よりライブの方が多かったもんね。

中村 : へー!

NANI : あーそやね。1日2発ライブある時あった。
去年は46発やった。

MIGHTY : うへー。

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NANI : だから10発くらい減った。一応(笑)。

一同 : 笑

中村 : それ毎日やるん?

NANI : 毎日。

MIGHTY : 移動してライブ、移動してライブ。

ショウゴ :それがヤバいよな。

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MIGHTYジプシーやな。サーカス団みたいやな。

NANI : うんうん。ほんまそやな。

ショウゴ :一回の移動ってわりかし長いの?

NANI : 長い時もあるし、短くても4時間くらいはかかるんかな。

ショウゴ :きっついなぁ。

MIGHTY : それはACID MOTHERSがナニが入る前からずっとやってた事やとおもうけど、始めて参加したのはいつ?

NANI : えっとね。2015年。

MIGHTY : それは誘われたん?

NANI : うん。河端さん(河端一)ってギタリストの人と、「ヒューマンシャワー」って一緒にバンドもやってたし、津山さん(津山篤/想い出波止場)っていうベースの人とも「サイケ奉行」っていうバンドをやってるし、田畑さん(田畑満/ex BOREDOMS、ex ZENIGEVA)っていうその時ACID MOTHERSにいた人とも「AMAZON SALIVA」で一緒にやってるし。
東さん(東洋之)っていうシンセサイザーの人以外は全員バンドメンバーやってん。

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ショウゴ :へー。

MIGHTY : もう必然的に(笑)。

NANI : そうそう。もう本丸に乗り込むみたいなノリにはなってた。

MIGHTY : 一番最初に参加してみてどう思った?ツアーの量と。

NANI : どうなんねんやろ?って、もうわけもわかってなかったから。様子見じゃないけど。
けど、ACID MOTHERSが今までやってきて、ドラマーが変わるっていうのが10年ぶりとかくらいやったから、名を汚さんようにじゃないけど。
これでドラマーが変わってあかんくなったって思われたら最悪やんか?

MIGHTY : そやね。

NANI : それだけは絶対無いようにっていう感じやったけどね。最初は。

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MIGHTY : けど、YOUTUBEで見たけどめっちゃデカい会場でライブしてたり、海外のネット番組とか出てたりとか色々出てるよね?

中村 : へー。

NANI : 年々凄いなって感じる事が多い。今までACID MOTHERSがやってきた事が。

ショウゴ :「グラストンベリーフェスティバル」出てたり。

MIGHTY : 出てんねや!

NANI : うん。去年。

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Glastonbury Festival 2019
WEST HOLTS STAGEにて出演

ショウゴ :めっちゃでかいのに、全然話題になれへん。

NANI : そやね(笑)。

MIGHTY : 日本ではね。

ショウゴ :まぁそんなもんかな。

NANI : でもそれが楽しいっていうか、それが良い事なんちゃうかなって思う。
あんまり日本で話題になって流行り廃りみたいなんに巻き込まれるのもあれやしね。

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ACID MOTHERS TEMPLEからのお知らせ
Acid Mothers Temple vs COVID19
4月9日から予定されていたAcid Mothers Templeの北米ツアーは、コロナウイルス拡散の渦中、最後の最後まで状況を静観し熟慮検討した結果、大変残念ながらキャンセル、延期と決定いたしました。
しかし今や全世界レベルでコロナウイルスが拡散し、各地で外出自粛、商業施設の休業閉鎖、イベントのキャンセルが相次ぐ中、Acid Mothers Templeから、外出自粛を強いられる皆様へ、ささやかな贈り物として、過去にリリースした全作品の音源を、このコロナ騒動の期間限定で、Youtubeへアップロードすることにしました。ライヴ活動を通し、我々の音楽を求める方々へ、直接届けられない現状だからこそ、この機会に我々が過去にリリースした膨大な作品群を、インターネットを通し、自由に聞いていただけるようにと思い立った次第です。この先もまだどうなるのか全く予想がつかない状況ですが、せめて我々の音楽が、今世界にあふれまくる不安を、少しでも払拭する手助けになることを祈って。
Acid Mothers Temple Official YouTube Channel


中村 : 海外の有名人とかは、ライブ来えへんの?

MIGHTY : キタキタ(笑)!

ショウゴ :キタ!

MIGHTY : 中村君もっとそういうのん突っ込んでよ(笑)。

中村 : いや、例えばさ、ベッカムとかさ。

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一同 : 爆笑

NANI : ベッカムレベルなぁ(笑)。

中村 : ベッカムはCRASSのTシャツ着てるからな。
ドキュメンタリーで出てた。

ショウゴ :へー。

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MIGHTY : 海外のフェスとかでかい所でやるから、この人と会ったで!みたいなんある?

NANI : 最近で言うたら、この「Pet Brick」っていう「SEPULTURA」のドラマーの人とかちゃう。

中村 : へ〜、喋った?

NANI : 喋った喋った。ろくな会話できへんけど(笑)。

中村 : ええなー。
けど、もっとポップなさ。
みんな知ってるような、誰かおれへんの?

NANI : そやな、わかるわかる。

ショウゴ :「ブレイキング・バッド」の出演者の人は?

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中村 : へー!

NANI : 何なんそれ?

ショウゴ :対バンしてなかった?

NANI : まじで!?

ショウゴ :マキーラ・・・

NANI : マキーラ・ドーラ(Maquila Dora)!?

ショウゴ :あの人ちゃうのん?

NANI : そうなん!?

MIGHTY : 爆笑

ショウゴ :俳優の人ちゃう?あれ!?
ちゃうかったっけ?ちゃうかったらごめん。

NANI : え!?ブルース(マキーラ・ドーラのメンバー)のことやんな?
けどブルース役者やで。

ショウゴ :ブレイキングバッド出てなかったっけ?違う?

NANI : え!?そうなん!?

ショウゴ :知らん。

MIGHTY : 知らんて(笑)!
両方知らんやん。

ショウゴ :河端さんか誰か忘れたけど、ブログで見たで。
一回聞いてみて。

NANI : 聞く聞く。まじか。知らんかった。めっちゃ損してるやん。

中村 : やっぱこれからACID MOTHERSで海外行くときはさ、ちゃんと有名人チェックして。

ショウゴ :抑えとかなあかん(笑)。

中村 : アメリカ行くんやったら一応アメリカの有名人調べて行かな。

一同 : 笑

NANI : そやなー。トランプ来るかわからんしな。

トランプ

ショウゴ :トランプ来たらヤバいやろ(笑)。
誰でもわかるやろ。調べんでも。

一同 : 笑

MIGHTY : トランプ来えへんと思う(笑)。

NANI : トランプ来えへん?(笑)

ショウゴイヴァンカくらい来るかもしれん。

いばん

NANI : イヴァンカくらい来てくれたらな。
イヴァンカの顔調べとかなあかんな。

ショウゴ :イヴァンカもわかるやろ(笑)。


経て経て BOGULTAの歩み

MIGHTY : それと、今ショウゴ君と「BOGULTA」というバンドをやってますけど、この「BOGULTA」も経てるよね。

ショウゴ :経てますね。

MIGHTY : だいぶ経てるよね。
時系列的におっていくと、最初にナニとカコイがやっていた「ZUINOSIN」にショウゴ君が入って、それが解散して・・・

ずい

ショウゴ :解散?解散やね。休止かな?解散かな?わからんけど(笑)。

MIGHTY : 休止なん?解散はしてないの?ZUINOSINは。

NANI : 解散はしてない。

中村 : え!?じゃあまた復活もあるん?

NANI : 解散があんまり好きじゃなくて。

一同 : 笑

NANI : 解散てもう二度とない感じするやん?まぁまぁ、なんか会ったらやるんかなぁっていう可能性を根絶やしにしたくない。

MIGHTY : それは激アツやな。

中村 : それ、激アツやで!

MIGHTY : けど、なんかのタイミングでな。人生何があるかわからんからね。

NANI : そうそう。わからんからね。うんうん。

中村 : ZUINOSINほんま衝撃やったからな。初めて観た時、おしっこちびりそうやったから。

NANI : 嬉しい。中村君死ぬ前にやるわ(笑)。

MIGHTY : 前々回のPIKA森君neco眠る)の回でも森君なんか一番影響受けてるバンドって言うてたし。
PIKAも含めて。

中村 : 森君なんかずーっと言うてるもん。

NANI : 森君はほんまにカコイとも仲良かったし。

MIGHTY : で、ZUINOSIN休止からBOGULTAを結成。

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ぼが

BOGULTA

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Bogulta ‎/「A Happy New Anarchy
(CD, Album+DVD/De-Fragment/2009)

MIGHTY : BOGULTAも最初はショウゴ君とナニ2人でやってて、ZUINOSIN後で勢いも凄かったと思うんやけど。
その後にショウゴ君抜けたやん?

ショウゴ :うんうん。

MIGHTY : そこら辺の話してもらって良いですか?

ショウゴ :あ、そこら辺。

一同 : 笑

中村 : 聞いたらあかん?

ショウゴ :いやいや(笑)。
なんで辞めたのか?

中村 : 気になる。

NANI : まぁ、2人って大変よね。

一同 : 笑

中村 : ケンカ?ケンカ別れ?

ショウゴ :いやいや、ケンカはしてない!

NANI : ケンカや!あんなもん。

一同 : 笑

NANI : 嘘嘘(笑)。
ケンカはしてない。
ケンカって言うた方が面白いかなって思って。。

一同 : 笑

中村 : そのまま作ってよ話(笑)。

ショウゴ :えー。。でも何だろう。
けど、僕が原因かな。
ちょっと飽きてきてて。
で、ヨーロッパツアーをシゲ(DJ SCOTCH EGG)とかオブちゃん(OVE-NAXX)とMARUOSA 君とかと行って。

ぼがライブ

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ショウゴ :で、僕もその時一人で何かやってみたいって思ったりしてたのもあったし、バンドで色々2人でライブ行ったりするんがルーティーンじゃないけど、なんか飽きてきてて。
で、地方とか行っても僕らの力不足やねんけど、そんなに人も来えへん。
それでオーガナイザーの人にギャラを貰うのが嫌になってきて。

中村 : 辛なってきたん?

ショウゴ :その人が呼んでただ自分の金で払ってるだけやみたいな。
それで何をしてんのかな?何の意味があるんやろ?みたいに思ってきて嫌になってきて、辞めよかなって。

MIGHTY : 停滞してきた。

ショウゴ :停滞というか、自分の中でね。

MIGHTY : その時ナニはどう思ったん?

NANI : いや、もう自由にしてって。

一同 : 笑

NANI : もうそんなもん、俺一人でも出来るしって思ってた。
俺は常に自分一人だけになっても、やり続けるっていう気持ちがあったから、全然自由にしてって感じ。余裕。
って感じやったけど実際抜けたら大変やったけど(笑)。

MIGHTY : その時、ナニは他にもバンドやってたん?

NANI : やってたやってた。

中村 : 「野獣/NOKEMONO」とか入ってた。

NANI : 「野獣」やってたな。「Amazon Saliva」もやってたし。

MIGHTY : あーそうか。
それも大変やね。

NANI : でもまぁ、ドラムってビート叩いてたら何とかなるし(笑)。
あとは、味やから。
その中で何を見いだすか。
舐めてる訳じゃないで(笑)。

一同 : 笑

NANI : ドラムが教えてくれるから全ては。
ドラムが脳みそやから。

中村 : 俺には全然教えてもらわれへんかった。
すぐフリーズするから。

一同 : 笑

NANI : もっと感じなあかん。
もっと宇宙からの啓示を感じなあかん。

MIGHTY : その感じてる感じがするもん。ナニのドラムは。

中村 : 俺もタブラ持って神戸の山籠るわ。

NANI : そうそう、菊水山がおすすめ。

一同 : 笑

ショウゴ :で、僕が辞めて、ワカっていうギターが入った。

MIGHTY : あーそうか!ワカ君。

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NANI : そう。もしかしたらベースじゃなくていいんじゃない?って思ってメンバー募集して来たのがたまたまギターやったから。

MIGHTY : その時、銀河君(現BOGULTAメンバー)は?

NANI : おらへんかった。
結構ギターとドラム2人で2年くらいやった。
で、そっから銀河君が入って3人編成になって。

ショウゴ :3人編成でライブはあったん?

NANI : いや、やってない。

中村 : あ!やってないんや。

MIGHTY : 銀河君入って止まったん(笑)?

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(左)羽山銀河 (右)砂十島NANI

NANI : う~ん・・・そうやな(笑)。

一同 : 笑

中村 : 新曲はその時出来へんかったん?

NANI : 作ってたよ。

ショウゴ :僕も結構見たよ。ワカが入った一発目のライブも見たし、銀河君の一発目も見たなぁ。
全部ちゃんと曲が違うかった。

NANI : うん。

MIGHTY : それすごいね。

NANI : 作ってはいたんよ。発表してないだけで。

MIGHTY : けど、今またショウゴ君も復活してる。

中村 : そやん。またなんで復活する事になったん?

ショウゴ :それも変な話で、BOGULTAでやるつもりは無かってん。
今、神戸のHelluva Loungeの裏で仕事してて、ナニがへラバ(Helluva Lounge)に来て、たまたま近所やから仕事場にも来てくれて、僕もへラバにライブ観に行こか!てなって、その時にナニが「何か新しいのをしようと思ってるねん。」て言うてて。
で、僕も「何かやろうかな〜」って思ってたから、そのライブの帰りに2人でなんかやろうか!って喋って、「じゃあ、誰を入れる?」って話になって。

MIGHTY : それはBOGULTAをやるっていう事ではなくて?

ショウゴ :全然なってない。

中村 : その時はBOGULTAはあったんやんね?

NANI : あった。続いてて。
でも、それとは別でやろうと思っててんショウゴ君と。

中村 : あー。別ユニット。

ショウゴ :うん。で、誰入れる?ってなった時に、銀河君は入れたいなって。
精神的に(笑)。
人として居て欲しい。好きやから。

MIGHTY : うんうん。ムードメイカー的な。

ショウゴ :それやったらBOGULTAなってまうなぁって。
でも銀河君が現ベースやのに僕が戻ってベースするってなったら銀河君嫌なんちゃうん?って思って。
銀河君に聞いたら「別にエエで」って。

一同 : 笑

MIGHTY : さすがやな(笑)。
もうどうぞどうぞって(笑)。

NANI : そう、何の執着もあらへん(笑)。

ショウゴ :で、打ち込みの方を銀河君がやるってなってん。

MIGHTY : 今は、新しいギターの人も入ったよね?

ショウゴ :うん。それは「クッタチクレロ」とかやってたモツ君(モツRAW)。

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NANI : 「ヨダレサゴ」とか今「SPARXANN BOYS」ってやってる。

MIGHTY : そのメンバーで今どれくらいやってるの?

NANI : 1年くらいかな。

MIGHTY : もう1年か。
で、シングル盤も前出してたよね?
何ていうタイトルやったっけ?

ショウゴ :「NUDE MENTARASTINK」

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BOGULTA / 「Nude mentalastink」
(CD,singleSelf-Release.2020)

MIGHTY : じゃあ今からこれを聴いてもらいましょうか。


蠅の王 catchpulseからの影響

MIGHTY : さっきCD聴いてる時に話してましたけども、ヤマジという男がいまして。
catchpulse」という名義でVJをずっとやってる人物なんですけど、ナニもそのヤマジの影響がデカいと。

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catchpulse

NANI : うん。ヤマジとの出会いはデカかったと思う。

MIGHTY : ヤマジと出会ったのはいつ頃?

NANI : それもショウゴ君と近いと思う。
19とか。

ショウゴ :うん。同じくらい。平行してたと思う。
僕は後でヤマジ君と知り合ったけど。

MIGHTY : ヤマジも神戸やったっけ?

NANI : 宝塚。

MIGHTY : あ、そうか。

中村 : 俺もヤマジ君に対してはひとつ話があって、ウチの嫁が始めてヤマジ君を見た時に腰抜かして。

ショウゴ :え!?

中村 : 「あんな男前と友達なん!?」っつって。

一同 : 笑

中村 : 「こんがりおんがく祭」で俺とヤマジ君が喋ってるのを見て「あんた、あんな男前と友達なん!?」って三回くらい言われた。

ショウゴ :めっちゃ面白いな(笑)。

NANI : 中村君も男前やのにね。それを差し置いて。

中村 : そやで。

MIGHTY : ヤマジ自体も最初は「ZUINOSIN」とかと一緒に行動してた感じがあるねんけど、ヨーロッパツアーも一緒に行ったりしてたよね?

NANI : そうそう!

ショウゴ :地獄ツアー。

MIGHTY : どういう点でヤマジには影響を受けてるの?

NANI : やっぱりすごい、なんか、エラい人がおるなっていう。

一同 : 笑

NANI : なんかすごい人おるやんていう(笑)。
なんか最初は、ライブに遊びに行った時にヤマジがお客さんとしておったんよ。
ほんで、ノートパソコン広げてドレッドでサンバイザーしてて、ほんで「なんかすごい人おるなぁ〜。」って思ってんけど・・・
VJやってたんよ。自分のパソコンの中だけで。
別にそれを投影してる訳じゃないで。

一同 : 笑

MIGHTY : 自分の中だけで(笑)!?

NANI : 自分の中だけでVJやりながらライブを楽しんでたんよ。

中村 : ヤバい!

NANI : そう(笑)。
ほんで、「ヤバいやつおる!」ってなって(笑)。

中村 : 笑けるな(笑)。

NANI : ほんで、カコイが話しかけにいって。

MIGHTY : あ!話しかけにいったんや!

NANI : そう。「凄い人おるな。」って「あれ、絶対何かやぞ。」って(笑)。
「何かの人やぞ!」言うて。

一同 : 笑

中村 : 男前やしな。

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NANI : そうそう。それで話しかけにいったら「ROVOのVJとかやったりしてる。」って言うてて。

中村 : へー!そうなんや。

NANI : そやねん。

MIGHTY : 俺らがまだ当時20歳とかで、ヤマジは既に四ツ橋かどっかにアトリエか何かを構えてて。
そこにEYEさんとか来てたもんね。

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EYE(BOREDOMS

ショウゴ :店やね。

中村 : あー!店をやるとか言うてた。

NANI : 一緒にやってたやん。EYEさんと。

MIGHTY浅野忠信とかも来てたね。

NANI : そうそう。浅野忠信と一緒にセッションしたもん。
ヤマジとカコイと。

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俳優 浅野忠信

中村 : まじで!?したんや!

NANI : したした。あれどこやっけ?難波のさ・・・

ショウゴ :ブルーナイル?

NANI : ブルーナイル!

MIGHTY : あったよね。そういう時代(笑)。

NANI : うんあった。得意のジャンベで。

一同 : 笑

中村 : ジャンベでやったんや(笑)。

NANI : ジャンベで(笑)。
パランパンパンパンパランパンパン!言うて(笑)。

一同 : 笑

中村 : 浅野忠信と喋ったん!?

NANI : うん。

中村 : ええなぁ〜。
俺も一回喋った事ある。道聞かれてん。

NANI : よっしゃ、自慢しがいあるわー!

一同 : 笑

NANI : 喋るで!俺も浅野忠信と(笑)。

MIGHTY : 当時、色々交差してたよね。出会いの時期というか。

NANI : 交差してたね。

ショウゴ :なんかね。

NANI : キリンビレッジとか。

中村 : あー!

ショウゴ :「ナマイキ」とかね。あれ面白かったね。

中村 : すごかった。

MIGHTY : 良い時代やね。

NANI : 良い時代(笑)。
懐かしい。

MIGHTY : で、そのヤマジは今も現役でガンガンVJやってて。

NANI : 「VE」て言うてる。

ショウゴ :最近は、「VE」。

MIGHTY : 「VE」?

NANI : 「ビジュアル・エフェクト」。
映像だけではなくて空間自体をエフェクトするっていう意味が込められてるみたい。

ショウゴ :前ヤマジくんが言うててんけど「VE」って自分で付けてんけど、その名称が一人歩きしてるって言うてた。

中村 : へー!よそでも言われてるの?

ショウゴ :違う人でも「VE」になってる時あるって。

MIGHTY : じゃあ、ヤマジスタート。

ショウゴ :そう。ヤマジスタートやのに、「VE」ってカテゴリーが出来てるって。

中村 : ほな、VEって言うのを見たらヤマジ君が出処なんや。

MIGHTY : 今は別々でみんな活動してるけど、当時は、ヤマジとかZUINOSINって俺らからしたら神戸のチームって感じ。

NANI : あー、そっか。

ショウゴ :そやね。神戸チーム。

catchpulse監修 ZUINOSIN / schooloi muzihxomission
catchpulse監修 BOGULTA / 諸行無常

中村 : ヤマジ君がバンドやってたとかはないねんな? 

MIGHTY : 「蠅の王」。

NANI : 「蠅の王」ね。

MIGHTY : 俺は、日本橋にあった「奇異奇」っていう所で初期「裸電球の夜」をやってた時にヤマジと始めて会った。

NANI : あ、そうなんや!

中村 : バンドで?

MIGHTY : バンドでやってる時もあったけど、その時は一人やったかな?
当時俺らは、みんなバンドでしょうもない音楽やっててんけど(笑)。
ヤマジだけ一人キレイな打ち込みでバチバチの音楽やってた。

NANI : はいはい。
それは「catchpulse」名義でやってたん?

MIGHTY : いや「蠅の王」やった。

中村 : ハヤのオー?

MIGHTY : 蠅の王。

中村 : ハエノオ

MIGHTY : 蠅!蠅!

一同: 笑

MIGHTY : 蠅の王。「ベルゼブブ」っていう。
凄い衝撃やった。一人だけこいつなんか違う!って。

中村 : ワンランク上の(笑)。

MIGHTY : めっちゃ都会のやつ!みたいな。

ショウゴ :うんうん。

NANI : そやな。都会感凄かったよな。

MIGHTY : ほんで、なんか本番前のリハとかで
「俺、コロガシ無いと出来へんねんやん。」って言うてて。

一同 : 笑

NANI : それ、悪口じゃないやんな(笑)?大丈夫(笑)?

MIGHTY : 大丈夫(笑)。
ほんで、「コロガシって何やろ・・・???」ってなってん。

中村 : みんな知らんやろ?
鈴ちゃんとか解らん時すーっと逃げるやろ(笑)。

NANI : Googleも無いし(笑)。

MIGHTY : その時に、始めてモニタースピーカーの事を「コロガシ」って言うって知った。
「あ〜、コロガシって言うんや・・・」って。

ころがし

NANI : 業界の人や。

MIGHTY : そうそう(笑)。

NANI : 「バミッといてここ。コロガシないの!?」言うて(笑)。

一同 : 笑

MIGHTY : ヤマジはそういう感じやってん当時から。
ワンランク上やねん。常に。
だからそれ解るわ。
ライブハウスでパソコン広げて、一人でVJやってる。そういう男やねん。

NANI : 一瞬カコイと三人でバンドやってたりもしてて。

MIGHTY : あ、何か聞いた事あるな。

NANI : そう。今は無いけど「BAY SIDE JENNY」ってライブハウスとかで。
そういうのを紹介してくれたのもヤマジやし、俺「AUTORA」ってバンドでドラムを叩いてたんやけど、首謀者の「speedometer」の高山さんを紹介してくれたのもヤマジやったし。

MIGHTY : うんうん。
なんかまだ10代の頃とかで凄い人脈というか、人の繋がりも多かったしね。

ショウゴ :そやね。

MIGHTY : 大人な感じやったな。

中村 : あの時、凄かったな。

NANI : うん。なんか開けた感じがしてた。

MIGHTY : けど、なんとなく神戸の奴らにはみんなあったけどね。
俺ら大阪組は、もっと臭〜い感じやったから(笑)。

一同 : 笑

MIGHTY : 「やっぱり神戸の奴は洒落とんな。」っていう感じがあった。
ZUINOSIN見た時も思ったし。

NANI : ZUINOSIN見て思ったん?

MIGHTY : 思った、思った。
大阪のそういうジャンクのバンドのノリじゃないなって。

中村 : ないよね。うん。
めっちゃポップやもんな。

MIGHTY : うんうん。ポップ。
エンタメ性も高かった。


伝説のおっさんにモテる伝説

MIGHTY : 今BOGULTAとACID MOTHERS TEMPLEをメインにやってますけど、他にも経歴的には色々バンドをやってると思うけど、それを説明してもらっていい?

NANI : おー。今までやって来たバンド?

MIGHTY : うん。今までやって来たバンドはどういうバンドやったとか、例えばさっきも出て来た「野獣/NOKEMONO」。

NANI : うん。「野獣」とかもやってたね。

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野獣/NOKEMONO

ショウゴ :あれちゃう?ZUINOSINの途中で「ウルトラビデ」ちゃうん?

中村 : そうや!「ウルトラビデ」や!

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Ultra Bide ‎「The Original Ultra Bide
(LP, Album. Alchemy Records.1984)

NANI : うん。「ウルトラビデ」のヒデさんと、「レニングラードブルースマシーン」の田畑さん(田畑満)て言う人と「2人で今やってんねんけど、ドラマーとして参加してくれへんか?」って感じで始まったのが「AMAZON SALIVA」ってバンドで、それがツアーとかするきっかけになったバンド。

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AMAZON SALIVA

MIGHTY : 全国色々回って?

NANI : うん。ツアーのやり方とか間近で学んだ人っていうか。

MIGHTY : なんか昔から思ててんけど、おっさんにモテルよな。

一同 : 笑

NANI : 多いね(笑)。
確かに。それは否めないね。

中村 : それ何でなん?

MIGHTY : それだけ腕が凄いんやで。

NANI : どうなんやろな〜?

MIGHTY : 見てたら解るもん。ノリが違うというか、グルーヴが。
他のドラマーにはあんまり無いねんな。

NANI : でも俺から言わしてもらったらやけど、同い年みたいな感覚の人から凄い来てくれるから、みんな年齢の隔たりを感じない人っていうのがある。

MIGHTY : 年上とか先輩って言う感じではない?

NANI : そうそう。なんかこう同じように見てくれてんねんな、っていうのを感じるからやれるんやと思う。ほんまに凄いなと思う。
そんな年下に普通に接しられへんやん?

中村 : 20くらい差があるんちゃう?

NANI : うん。ヒデさんとは20くらい差がある。

ショウゴ :20(笑)。

NANI : 20個下ってさ。

ショウゴ :子どもや。

NANI : 俺からしたら18歳(笑)。
今18歳の奴と真剣にバンドできるか?って言うたらわからへんやんか。
凄いなって思う。

MIGHTY : 「ギターやってや」って(笑)。

NANI : そうそう。だから凄いありがたい。

MIGHTY : けどそれを突き動かす何かがあるんかもしらん。

NANI : まぁ、逆に言うとそうやね。
ありがたい環境ではある。

MIGHTY : あと「サイケ奉行」。

さいけ

サイケ奉行

サイケ奉行

サイケ奉行 「Psychedelic Judgeman Comes,He Has The Cherry Blossom On The Shoulder 」
(CD, Album, Remastered.Magaimono Records.2018)

NANI : 元ACID MOTHER TEMPLE、想い出波止場のベーシストの津山さん(津山篤)がギターを弾いてて、須原敬三さんっていう「ギューンカセット」のオーナーがベースの3ピースバンド。

MIGHTY : あとこないだ俺見に行ってんけど、BEARSで今セッションイベントもやってるやんか?

ショウゴ :スーパーセッション(笑)。

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MIGHTY : あれは定期的にやってるの?あれも凄いメンバーやね。

NANI : 定期的にやってる。

MIGHTY : メンバーが、西さん(西滝太/PARA)とモツさん(元山ツトム/ゑでぃまぁこん)とキララ君(中林キララ/オシリペンペンズ)。
面白かった。

スペシャル

中村 : キララ君以外全員おっさんやもんな。女子がおらんもんな。

MIGHTY : ていうか、ナニもおっさんやからな(笑)。

NANI : そやねん!

中村 : そやな。

ショウゴ :僕らが全員おっさん。

NANI : 23、4くらいのイメージで話してくれてると思うねんけど。

一同 : 笑

NANI : 残念ながら時は進んでるからね。
けど、おっさんっていうけど、ほんまに凄いからね。
多分感覚が近いんやと思う、だから一緒にやれてるんやと思う。

MIGHTY : 超絶やね。

中村 : みんなヒデさんもそうやけどACID MOTHERS TEMPLEの人らとか1回も喋った事無いけど、そんなおっさんおっさん言うて大丈夫やったかな?

ショウゴ :笑

中村 : 言うてもうたけど、めっちゃ。。。

NANI : そんなん全然気にするような人たちじゃないけど。

MIGHTY : まぁ、会ったらしばかれるんちゃう。

一同 : 笑

ショウゴ :「誰がおっさんじゃー!」って(笑)。

中村 : 「誰がおっさんやねん!」て言われたいけど(笑)。

NANI : まぁ、肉体のダメージだけで済むやん。

一同 : 笑
(つづく)

次回めっちゃエイリや〜んは、「砂十島NANI伝説-後編-」!
海外ツアーでの珍事件から、エイリや〜ん的な体験談まで、雑談番外編な仕上がりになっております〜。乞うご期待!

「砂十島NANI伝説-後編-」はこちらからどうぞ!↓


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