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出願・対策・入試当日・入学手続きまでの流れとTips

東海大学 医学部 編入試験 (展学のすすめ) に合格した者です。

今回は、出願~入学手続きまでの流れと諸注意をまとめておきます。

東海大の出願資料は、他大と比べて圧倒的に楽ですが、2次試験で面接官の手元資料として使われるため、あまりにも空白が多いとその時点で不利に働くと思われます。

また、試験開始が朝早いことから多くの方が前泊なさると思いますが、秋の伊勢原は、大山・丹沢の登山客でごった返します。ホテル選び、タクシーの事前手配も重要です(当日のタクシー配車は、1次試験・2次試験とも不可能です

キャンパス内のコンビニや自販機は、1次試験では使えますが、2次試験では使えません。

このような出願資料からだけではキャッチアップできない細かい情報をまとめました。あくまで私の体験談がベースにはなりますが、後で後悔することがないように、これを読んでイメージを膨らませて頂ければと思います。

①出願

私事から話を始めて恐縮ですが、私が本格的に医学部編入対策を開始したのは、ちょうと一年前のこの時期だったと思います。その時点で出願を受け付けている国立医学部は、秋田大(11月)・弘前大(12月)の2校のみでした。

秋田大は書類選考で20人まで絞られると聞いたため、当たればラッキーというつもりで出願しました。しかし、秋田大は年齢と学歴が最重要視されるらしく、どちらも半端な自分は出願するべきではありませんでした。(案の定、秋田大は書類選考段階で不合格となり、受験資格は与えられませんでした)

一方で弘前大は、英語の点数をTOEFLで代用するため、私には有利だと思いましたが、物理・数学が必須で、3ヵ月程度の準備では間に合わないと判断し、出願を見送りました。後に、物理・数学は旧センター試験レベルからの出題だと知り、出願しておけばよかったと後悔しました。

そもそも、秋田大の合格は運に左右されると考え、翌年の旭川医大、岡山大、滋賀医科大、山口大の編入試験に照準を合わせようと思っていました。

ですが、秋田大の提出資料 (志望動機) を作成している最中、とあるブログでたまたま東海大の出願に間に合うことを知りました。調べてみると、東海大の筆記試験は英語と小論文だけということで、自分に有利だなと思いました。

とはいえ、学費が6年分で約4,000万と記載があり目玉が飛び出ました。しかし、いくつかの奨学金を組み合わせればなんとかなると判断し、急遽出願することにしました。

東海大学は、志望動機や推薦状の提出が不要のため、出願資料は2時間程度で作成できました。私の出身大学は、卒業証明書・成績証明書をコンビニプリントできることもあり、締め切り直前でも十分間に合いました。資料を揃える労力と手間は、秋田大の1/1,000くらいでした。

出願資料は他大に比べて、非常にシンプルです

また、幸い私には「活動報告書」に記載できる実績と証明書がいくつかあったため、それを記載しました。これは正しい判断でした。面接では、活動報告書の内容に基づいて進行するため、空欄で提出していたら、すべてを口頭で説明しなければならず、時間が足りなかったと思います。

中には、実績がなければやる気を示すという方もいらっしゃるかもしれませんが、私は反対です。大学の立場で考えれば、実績のない人を展学のすすめで特別選抜するメリットがありません。「実績がないなら一般入試を受けてください」という大学からのメッセージだと解釈できると思います。 

※出願の詳細はこちらの記事をご覧ください

②試験対策

▼英語
大問構成は過去10年大きく変化はありませんが、細かく見ると変化があります。例えば、大問2は医療単語のみの出題に変化しています。大問3,4の化学・統計・公衆衛生の出題は減少傾向にある一方で、遺伝・生理学の出題が増加傾向にあります。また、そもそもの文量が1.5倍程に増えました。詳しくはこちらの記事を参照して下さい。

いずれにしても、まずは過去問を入手することから始める必要があります。私は予備校で過去問10年分を1枚ずつコピーしました。コピーを取る時間ほど無駄な時間はありません。直後にメルカリで印字されているものが販売されていたことを知り、メルカリで買えばよかったと後悔しました。

私は「英語は得意」という意識があったため、東海大出願後も翌年の国立編入のための生命科学の勉強に時間をかけていました。初めて過去問を解いたのは試験30日前だったように思います。

しかし、あろうことか制限時間内に終わらず、正答率も40%程度と散々で、とても焦りました。この瞬間から、すべての勉強を東海大の英語対策に切り替えました。とはいえ、働きながらだたっため、1日4~5時間程度の勉強量です。

丁寧に誤答箇所を分析したところ、読み間違えのポイントがはっきりしました。私は設問の選択肢を先に読んでいたため、選択肢のニュアンスに近いことが書いてあると、深く考えずそれを答えと判断していました。しかし、意外と選択肢が凝って作ってあることに気づき、先に選択肢を読むのではなく、リード文だけを読んだ上で、該当箇所を見つける読み方に変えました。

設問の順序も本文の順序と一致していました。読み方を理解した上で、さらに3年分解きました。それでも、正答率50~60%に落ち着きました。

さらに丁寧に傾向を分析し出題傾向を言語化し、なぜ誤答してしまったのか、どう読み間違えたのかをすべて明らかにしました。2日に1回過去問を解くペースで、10年分を2周しました。2周目は、なんとなく英文の内容を覚えてしまっているため、75分で解くようにしました。(試験本番は90分)

2周目が終わる頃には、解き方が身体に染み付いており、70%-80%は取れる状態になりました。これは受かるだろうと自信を持てる状態になりました。

何が申し上げたいかというと、対策無しで東海の英語を時間内に読むことは無理ゲーだということです。本当に突出した英語力がある人は、合格者の中でも1-2名です。残りの人はギリギリのラインで戦っているはずなので、諦めずに1問でも多く点を取る方法を模索する対策をしてください。コツさえつかめば、70%は十分狙えます。

これは余談ですが、とある予備校の東海大対策講座をweb受講しました。しかし、過去問の分析レベルは、私の方がその先生より上のレベルにありました。授業内容は、本文を訳しながら解答を板書するというスタイルでした。この授業では、90分で合格点を勝ち取るするスキルは身につかないと感じました。「展学のすすめ対策講座」というよりも「1年分の過去問翻訳講座」で、「対策講座」と銘打っていることに憤りを感じました。

▼小論文
小論文は2020年以前は実施されていなかったため、英語と比べてデータが不十分です。過去問を入手しても、さほど意味がありません(出題傾向や対策方法はこちらの記事にまとめています)

試験本番は、下書きスペースがA4半分のスペースしかなく、方眼のマス目が思ったよりも小さいことに少し慌てました。また、会場の寒さで手がかじかみ、きれいに字が書けませんでした。ホッカイロを1つ準備し、試験直前まで手を温めておくべきでした。自分の想定の甘さを反省しました。

③1次試験

前日は伊勢原駅のアパホテルに宿泊しました。意外なことに、秋の伊勢原は混雑しています。登山や紅葉狩りで丹沢大山に向かう方で賑わっており、ホテルはほぼ満室でした。

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