【タスクシート付】中途採用担当がやるべきこと・人数規模別まとめ(2019.01 update)

採用コンサルティングを行っていた筆者が、企業が中途採用を行うときに何をすればよいのか、採用人数規模別にやるべきことをまとめました。タスクシートも付けていますので、これの通りに採用活動を進めれば、きっと良い採用ができると思います。情報格差のせいで採用活動が上手くいかず、悩んでいる経営者の方々を多数見てきましたので、少しでもお役立ていただけたらと思います。

※ @nokonun@noza_d@nemosindonki の協力のもと大幅更新しました(2019年1月)

■採用計画と求人票を作る【タスク一覧

「どの職種をいつまでに、何人採用したいのか」を最初に明確にします。その時に、何より先にやった方が良いのは「社員にお願いしたいこと」と「外部パートナーや派遣会社への依頼でも大丈夫なこと」のすみわけです。

多くの会社で、人が足りない時には一人何役も兼任していることが多いですが、その中に事務作業やルーティンワークが多分に入っていることがあります。

中途採用で自社にとって満足度の高い社員を採用することはハードルが高く、最低でも2〜3ヶ月以上かかることが多いですが、外部パートナーの活用や派遣会社への依頼であれば最短で翌日にはお仕事を任せられます。
内部の社員が本当にやるべき仕事に集中できれば、すぐに生産性は何倍にもなります。

また近年は、フリーランスや副業の方への外注も有効な選択肢になっています。
スキルや専門性の高い仕事が期待できますが、「個人」が相手なので仕事へのコミットをどうやって担保するかが課題になってきます。
フリーランス人材はエンジニアやデザイナー、ライターのようにクラウドワークスやランサーズなどのサービスでのマッチングが可能で、過去の仕事の評価が可視化されているためそれを参考に依頼することができます。
営業やディレクターなどのビジネス職の場合は人間関係に基づく信頼でカバー可能な知り合い経由での紹介で仕事が決まることが多いです。

一方、副業の場合は、当然ながら現職での業務に平日オンタイムが拘束されやすく、フルリモートに近い勤務形態での業務希望ニーズが高くなりやすい傾向です。
人間関係が構築されていない状態での遠隔勤務は、稼働しても早期に終了するケースも多く、開始前にしっかりとした目線合わせが必要です。

採用計画を作るときは、上記のように外部パートナーを活用してできることと内部でやることの切り分けを先に進め、生産性が上がった状態での人月計算をすべきですし、場合によっては社員の採用を急ぐ必要がなくなることもあります。
また、新卒採用やアルバイト採用でも代替可能な場合や、業務効率化ツールの導入などで解決できる事例もあります。

採用人数が決まった後は予算決めと職種ごとの優先順位付けと期限決めを行います。ここまですべて、採用人数規模に関わらず必要なことです。
特に気を付けるべきこととしては、予算に関しては事情がない限り、採用予定人数全員がエージェント経由での採用になっても大丈夫な予算組みをした方が良いです。
エージェント以外にも社員紹介や直接応募などの経由での入社は考えられますが、費用を削ることよりも良い人を採用することを優先できる状況にしておかないと、採用活動はうまくいきません。

次に採用要件の明確化と求人票の作成を行います。
採用要件は「中長期」「短期」のそれぞれで会社として何を目指したいか、その中で入社者に何を具体的にお任せしたいのか明確にし、その仕事をお任せするために、どんな経験やスキルが必要か考えます。

求人表は明確化された採用要件をベースに作成しますが、見る人がワクワクするような内容にすることを心がけます。事務的な内容にならないよう、会社のVisionや期待される仕事の魅力がつわたる内容になるよう意識して作成します。

再掲:タスクシート

■社内体制を整える【タスク一覧

採用人数の規模に関わらず、社内体制として決めるべきは以下の項目です。

‐ 採用担当者の人数
‐ 誰を採用担当にするか
‐ どんな選考フローにするか
‐ 選考フローごとの見極め基準をどうするか
‐ 何を応募の受け皿にするか

その中でも最も大切なのは「誰を採用担当にするか」です。
採用担当が曲がったマインドの持ち主であれば曲がったマインドの候補者しか寄ってきませんし、せっかく優秀な候補者が自社に興味を持っても、目の前の採用担当をリスペクト出来なければ一気にその企業への興味関心は薄れます。
採用担当の要件としては、以下の5項目が、上から順番に重要です。

①コトに向かえる(≒自分の都合や考えよりも、会社の成功のため全力を注げる)
②人事以外の事業部で十分活躍した経験がある
③会社のヴィジョンを熱く語れる
④コミュニケーション能力が高い
⑤成果から逆算して戦略が立てられる

会社の中で活躍する人は中々事業から離せないことが多く、特に①や②を欠いた人が人事担当を任されていることが多いように感じますが、それでは中々良い人は採用できないと思います。

逆に上記さえ満たしていれば、人事未経験でも全く問題ないです。
見習うべきは成功している企業で、例えばリクルートやサイバーエージェントのような会社は以下のような方針をとっていると思います。

- 営業や事業企画で圧倒的な実績を残した人が採用担当になる
- 採用担当である期間は長くて3−5年で、また事業に戻る

事業で活躍したエースだけが採用担当になれる、そして採用を経験した人はそのあとさらにチャレンジングな事業の仕事が待っている。そんな世界観を作れれば、強い人事組織が作れるのではないかと思います。

社内リソースの都合で専任のアサインが難しい場合、採用実務を外注する(RPO)という手段もありますが、その場合、兼任だとしても社内の責任者を明確にしておくべきですし、最低でも採用戦略の立案とPDCAを回すところは社内の責任者が担当すべきです。
採用は候補者にとっては一生を左右する大きな出来事ですし、会社にとっても簡単には後戻りできない活動です。責任者不在ですべて外注任せになってしまうと、良いチームを作ることは難しいです。

※経営者が採用に関わる必要性について
社歴の浅いベンチャー・スタートアップは特に、人材課題が経営課題に直結します。その重要性を理解している経営者は100名以上の上場会社でも書類選考を自ら目を通したり、1次面接から経営陣をアサインするケースが多く、採用競合に競り勝っています。いくら社内担当を決めても、人事に丸投げしている経営陣では強固な採用チームは作ることができない(≒よい会社を作ることは難しい)とさえ思います。

再掲:タスクシート

■採用広報/ブランディング【タスク一覧

この後に紹介する各チャネルマネジメントの土台となるのが、認知度向上を目的とした採用広報とブランディングです。①ターゲットとメッセージを決める ②情報発信を行う の2つに分けてそれぞれ説明します。

① ターゲットとコアメッセージを決める
すでに明確になった採用要件をベースにして、情報を届けたいターゲット像を明確にします。

スキルについては各職種によって求められるものが異なるので、マインドやスタンスを深掘りすると良いかもしれません。ペルソナがあいまいなままだと発信する人によってメッセージがぶれるので、「〇〇みたいな人」と実在する人物でイメージできると良いです。

ターゲットが明確になったら次にコアメッセージを考えます。ターゲットペルソナは何に興味関心があるか、何を転職の軸にしているかを想像しながら、まずは自社のどんなところが魅力的に感じてもらえそうか?事実を洗い出し、それを抽象化していくと良いコアメッセージが作れると思います。

詳しく知りたい方は、この辺の記事(ターゲット編メッセージ編)が参考になるかもしれません。

② 情報を届ける
経営者や各メンバーがTwitterなどのSNSで情報を発信することも有効ですし自社ブログやWANTEDLYのブログなどで積極的に情報発信していくことも大切です。
- 社員インタビュー
- 社長の想いなど
- イベント告知・レポート
- 採用ポジション告知
- 社内の出来事
- サービスや商品、キャンペーンの告知
など、出来れば週に1回くらいは情報発信していくのが良いです。

良い記事を発信していれば自然と拡散されますが、FacebookなどのSNS広告でターゲティングして配信したり、最近だと人材採用特化型DSPもあったりするので有効活用できそうです。

採用したい職種ごとに露出面のチューニングも大切で、例えばデザイナーの採用をしたい場合はデザイナーが良く見るメディアでタイアップ記事の発信を行ったり、エンジニアの採用をしたい場合はエンジニアが注目するカンファレンスにスポンサードしたり、ビジネス職の採用をしたいときはNewsPicsのタイアップ記事を活用したり、というのも大切です。

そして意外とやっていない会社も多いのですが、自社サービス上での告知は非常に有効です。

- 自社サービスや商品に共感するユーザーへ直接アプローチができる
- コストはほとんどかからないはず
以上のことから良質な採用PR手法と言えます。
WebサービスやアプリサービスであればサービスTOPにバナー掲載をしたり、商品であれば同梱したり、やり方は色々ありますが、確実に目につく方法でやらないと意味がないのでアグレッシブにやった方が良いです。

また、採用広報を行うときに、社内で気を付けたいことが2つあります。

・広報との連携
規模の大きな会社で広報/PRの部署と採用チームがわかれている場合、情報共有が出来ていないことで拡散の機会ロスが発生したり、サービスブランディングの観点で発信したいことと食い違いが起きてしまうリスクもあります。
発信する内容は広報の部署にも共有した上で情報の拡散に協力してもらえると良いです。

・社内のインナーブランディング
社内の実態と採用広報の内容に乖離がある状態では、どれだけ頑張って発信しても自社の社員からは冷たい目でみられるだけですし、SNSなどの情報拡散にも協力してもらえません。
外に発信する前にまず社内で自社のvisionや今後の取り組み及びサービスの価値を理解してもらって、社員(その中でも特に重要なのが面接官)の行動や言動にそれが表れる状態を目指しましょう。
例えば「チャレンジ」が採用広報のメインメッセージであれば、面接や面談に来た候補者は「実際に社員の人はどんなチャレンジをしているのか」「どれだけチャレンジングな人に会えるのか」を期待しているはずです。

■チャネル確保(エージェント)【タスク一覧

時々、採用費を抑えようとエージェントの活用に消極的だったり、Feeを値切る経営者の方を目にしますが、それは機会損失になっているケースも多いと考えられます。

候補者にとって信頼できるエージェントは、自分のキャリア観を整理する希少な壁打ち相手であったり、自分が知らなかった魅力的な会社を紹介してくれる存在でもあり、年々と希少価値が高まっています。社会人1〜2年目の候補者もビズリーチ等のサービスに登録している状況を鑑みると、エージェントの利用を続けることはよりスタンダードになっていくと考えられます。

何より、クイックに採用しようと思ったら、エージェントにお願いするのが一番早いでしょう。年間採用規模が10名以下の企業も、お付き合いするエージェントは少数でも良いのでうまく活用した方が採用は早く進みます。

また、エージェントにお願いすると、採用担当が大量の書類審査をさばくタスクに追われて攻めの採用に手を出せなくなる、という意見も散見されます。
もし採用要件と異なる人の推薦が多い、という状況であればそれは確実に改善可能です。
そもそもどういう人を採用したいかのペルソナ像とその採用戦略がエージェントとしっかりと目線が合っていればミスマッチは防げるますし、毎回、合否の理由を丁寧にフィードバックしたり、面接に同席できるフローにしておけば、優秀なエージェントのコンサルタントであれば、徐々に採用要件はすり合い、どんどん効率の良い紹介になっていくはずです。
「推薦数=内定数」は実現しうるものです。(推薦数=内定承諾数も、さらに踏み込んだコミュニケーションができれば決して不可能ではありません)

エージェント経由の採用が上手くいかないときは以下の2点を真っ先に見直すべきです。
‐ そもそも自社の中で、採用要件が曖昧な状態であることが多い。人に伝えられるくらい明確になっていない状態である。
‐ 推薦された候補者のフィードバックは良いところ/懸念点ともに丁寧にフィードバックされているか(テンプレ対応のお見送りばかり送っていると、成果報酬で動いているエージェントがはなれていくでしょう)

今回はエージェント会社の紹介もさせて頂きますが、大きく5つにわけて紹介をさせて頂きます。

①職種ALL/メガエージェント

- 登録者数がとにかく多いのが特徴
- 企業向き合いの担当と、候補者向き合いの担当が分かれていることが多い
 - (あくまで傾向ですが)採用要件に対して選び抜かれた候補者だけを推薦してくるというよりは、たくさんの候補者を紹介してその中でマッチングが生まれればよしと考える、という傾向がある

②職種ALL/両面エージェント

- 企業向き合いの担当と、候補者向き合いの担当を兼任しているエージェント
- 候補者にとってぴったりの会社をピンポイントで紹介する傾向が強いので、採用企業にとってもドンピシャの人を紹介してもらえることが多い
- 候補者は紹介づてだったりヘッドハンティングだったりでエージェントと接点を持っているので、現職で活躍している/いた人が多い

③デジタルビジネス領域のスタートアップ強いエージェント

- ②の中でも、とくにWEBサービスやデジタルマーケティングなど、デジタルビジネス領域に特化したエージェント
- 登録している候補者の現職も、デジタルビジネス領域であることが多い
- エージェントの方も、業界知見が深いことが多く、デジタルビジネス領域の採用者にとってはコミュニケーションがしやすい

④職種特化型エージェント

- エンジニア、クリエイター、ゲームなど、専門職種の候補者と多く接点を持っているエージェント
- ①から③のエージェントではなかなか接点の少ない職種の候補者の紹介も望めるのが特徴

⑤リテナー

- 通常のエージェントとは異なり、前金や月額固定費を払って、企業が採用したいターゲットを追い続けてもらう。所謂「ヘッドハンティング」
- 採用費は通常のエージェントの2倍から3倍以上かかる場合があるのと、依頼する職種数ごとに前金が追加されるので、他の手法では採用できない職種でのサーチをお願いするのが良い。
- どんなに難しい採用でも絶対に逃げずにやりきってくださるリテナーと、すぐに諦めるリテナーに、くっきり分かれる(採用が出来なくても、お金は戻ってこない)

次に、エージェントとのお付き合いにおいて特に重要なのは、以下の2つです。

・選考スピードが速いこと
エージェントにとっては他社エージェントという競合もいる中で、他社より選考が早く進めば、候補者が自社を通して転職を決めてくれるので、選考が早い企業に紹介したくなるのは当然です。
書類選考も面接結果も、出来るだけ当日にフィードバックするべし、です。
1週間以上時間をかけてしまう企業はエージェントが注力しなっていくでしょう。

・合否の理由を丁寧にフィードバックすること
採用エージェントにとって、この企業に紹介したら100%決まるという状態になれる企業があれば、良い人がきたら真っ先に紹介してくれるはずです。
時間を惜しまず、ポジティブネガティブを明確に伝え、かつブレなければ、お互いの視点がすり合ってきます。

再掲:タスクシート

■チャネル確保(社員紹介)【タスク一覧

社員紹介はあらゆる採用手法の中で最も優れたものです。以下の理由から、社員紹介は採用人数規模に関わらず、積極的に促進した方が良いです。

‐ 自社のカルチャーをよくわかっている自社社員からの紹介なので、入社後のミスマッチが少ない
‐ 優秀な人ほど、知り合い伝手で誘われて転職することも多く、そういう人は転職マーケットに中々出てこない

社員紹介を促進する流れとしては、以下の通りです。
① 従業員エンゲージメントを高める
② 社内啓蒙を行う
③ 紹介の受け皿を用意する
④ 候補者へ積極的なコミュニケーションを仕掛ける

① 従業員エンゲージメントを高める
従業員エンゲージメンとは、社員が会社の理念や方針に共感し愛着を持てるか?ということで、業績や定着率とも連動があると言われています。
端的にいうと、社員からするとそもそも自分が好きだと思える会社じゃないと誰も紹介したくないですし、逆に会社が大好きで働きがいがある会社であれば自発的に知り合いにも紹介したいと思えるはず、ということです。

これを高めるために、汎用的な打ち手はあまりないのではないかと思います。組織ごとにカスタマイズが必要な施策です。自社のメンバーをよく理解した上で、一人ひとりの顔を思い浮かべ、どんなコミュニケーションを行うとチームは前に進みやすくなるのか?を考えてみましょう。

他社の事例を参考にするときには、人数規模や職種、組織のカラーが近い会社を参考にするのが良いかと思います。筆者は専門分野ではないのでそこまで事例には詳しくないですが、@Engagement には色んな会社の実例も掲載されていて参考になると思います。

②社内啓蒙を行う
出来れば代表が自ら、以下のメッセージングを、全社員が心から協力したいと思えるワーディングを選んで伝えることが重要です。

- 今の会社のフェーズにおいて採用活動は非常に大切な課題であること
- 全社員に協力してほしいこと

上記のメッセージングを全社員に、全社員が心から協力したいと思えるワーディングを選んで伝えることが重要です。
あとは、一度伝えて終わりではなく、どんどん社員の採用への協力熱量を上げていくことも重要です。
ビズリーチの南さんは、毎週のように全社mtgで採用の重要さを確認するお話をされているそうで 【採用は、最も身近な経営である 全社員が経営者であることを求める】という感じのメッセージを明確に打ち出していると聞きました。
代表が本気であることが伝わらないと、社員は本気にならないです。一度で120%伝わることは難しいので、強い心を持って啓蒙し続けましょう。

また、このとき、期間をある程度定めてキャンペーンを行うと、より啓蒙がスムーズにいきます。

- 紹介経由で採用が決まったら、紹介者は社長と豪華ディナー!などインセンティブをつける
- 社員が紹介に繋げることを目的に、社外の人と飲食を行う場合は採用費として会社が負担する
- (紹介経由に限定せず)採用目標をすべて達成したら、会社負担で皆で社員旅行、温泉に行く!

など、社員が動きやすい+燃えるようなキャンペーン設計を行います。

③紹介の受け皿を用意する
社員が他社の人に声掛けするときに、いきなり「うちの会社に来ないか?」とは言い辛いシーンも多いです。
まずは会社と接点を持ってもらうために、「こんなイベントあるんだけど、良かったら来ない?」とか 「こんな面白い人が社内にいるんだけど、一度会ってみない?」など、気軽に誘える受け皿が必要です。

・紹介制パーティー実施
ビズリーチは定期的にピザパーティーという、ピザとビールを片手にビズリーチ社員と交流をするというイベントを自社のオープンスペースで行い、社内外で交流を深めていることが有名ですが、そのような形のmeetupを定期的に行い続けると、非紹介者が気軽に参加できることに加えて興味を持てば何度か参加して色んな社員と話をしているうちに意向が強くなる、ということが期待できます。イベントのコンテンツを練りこむ必要はないのですが、できるだけ当日は全社員参加し、気軽に候補者と話をしてもらうと、候補者にも会社の雰囲気やどんな人が働いているのか、よく伝わります。

・リクルーター設定
紹介があった場合、社長や人事担当以外にも「カジュアルな面談」に対応できる社員(リクルーター)を事前に任命しておいた方が良いです。候補者が実際の仕事のイメージがつくように、各職種に最低1名は用意します。もちろん、エース級をアサインすれば良いことは言うまでもありません。

④候補者へ積極的なコミュニケーションを仕掛ける
啓蒙と受け皿の設定が終わったら、あとは一人でも多くの候補者を増やしていきます。
労働集約型にはなりますが、社員一人ひとりと向き合って話をして、一人でも多く候補者をリストアップしてもらう方法が効果的です。

- 各社員と1on1のmtg設定し、職種ごとの採用要件を口頭で再度説明+疑問点解消
- mtgにて、Facebookの友達リストを見ながら、「採用要件に当てはまりそうな人と当てはまるかはわからないが、カルチャーフィットしそうな人」を洗い出し、エクセルなどのシートに記載していきます。

(記載項目例: ・紹介者 ・職種 ・候補者の勤め先企業名 ・候補者名 ・特徴 ・アプローチ方法 ・期限 など)

ここで大切なのは、候補者ごとにいつまでにどんなアプローチをするか決めることです。
そのうち声かけてみますよ、ではいつの間にか忘れられてしまうことが多いのでアクション内容と期日を記載し、アクション日が過ぎたら実際にそれは実行されたか、コミュニケーションをとった結果どうだったか、次のアクションはどうするか、という確認を繰り返していくことが大切です。

また、良い人材の採用難易度が上がっている今だからこそ注目したいことに「アルムナイ」があります。自社の卒業生と継続的に接点を持つことで出戻りや外部からのサポートを期待できる取り組みで、外資系企業の中には定期的に卒業生向けのイベントを行っている会社もあります。詳しくはこちら が参考になります。

再掲:タスクシート

■チャネル確保(直接応募/媒体応募)【タスク一覧

候補者からの応募を促す手段としては、まず採用を行っていることの認知度を高めること(採用広報と一部重なります)、そして興味を持ってくれた候補者の応募までのCVRを高めることがそれぞれ重要です。具体的には①自社採用サイトの作成 ②転職関連メディアへの情報掲載 ③イベント開催/参加により候補者との接点をつくり応募を促すことが打ち手として挙げられます。

① 自社採用サイトの作成
自社採用サイトは、主な目的は様々なチャネルを通して自社のことを知り興味を持ってくれた候補者の応募までのCVRを上げることですが、SNS広告などで広告配信を行えば自社採用サイトそのものがチャネル確保にも繋がります。

募集したい職種や事業部ごとに伝えたいメッセージが変わってくるはずなので、ビジネス職/エンジニア職/デザイナー職/その他専門職があれば、それぞれサイトを分けて、仕事内容の紹介や社員の紹介、どんなモチベーションで働いているかの紹介などを行っていきます。
求人票と同様に、見た人がワクワクするか、一緒に働きたいと思ってもらえることが重要です。

② 転職メディアへの情報掲載
採用広報と同様に、募集したい職種によってメディアの使い分けが必要です。
IT・WEB業界の採用であれば最近はBosyu 経由の採用も増えていると聞きますしWANTEDLY の活用も有効です。
写真や文章の内容によって大きく効果が変わるので、そこは営業担当の人に積極的に話を聞いてブラッシュアップを繰り返すのが良いです。

その他は、シーンに合わせて、女性を採用強化したいときは女性特化型のメディアに、クリエイターを採用したいときはクリエイターが良く見るメディアに、などの使い分けをします。
リクナビなどのメガ媒体の掲載は、担当営業の企画内容によりますが、営業職など比較的母数の多い職種に有効です。
検討の際は、自社が採用したいターゲットがどの程度登録しているかをメディアから算出してもらってから判断するのが良いです。

③イベント開催/参加
特に大きな事前準備無しでもイベントを開催して ・経営者と話せる! ・飲み物が無料で! みたいな交流会を、できるだけ頻度高く行うことで潜在候補者との接点を増やし続けることが大切です。
OPENではなく完全招待制のクローズなイベントを月1くらいで行うのも有効です。 普段は中々聞けないような価値のあるコンテンツを武器に、特別感のあるイベントだと良いです。 
例:CEOが語る 創業時に準備しておくべき○個のこと
例:CFOが語る 資金調達のコツ  など

自社だけでは集客力が弱いときは、他社と合同でイベント開催することで力を借りるのも有効です。

あと、本当にピンポイントで採用したいときは、ターゲットが集まりそうな場所に「練り歩く」ことも有効です。
他社で開催している採用目的のイベントに潜り込み、来ている人たちと繋がったり、ターゲット候補者たちが集まるコミュニティを特定し、その会に積極参加したりと、地道ではありますが、そういう積み重ねが採用には効いてきます。

再掲:タスクシート

■チャネル確保 WEB媒体/アウトバウンド【タスク一覧

採用人数規模と、採用ターゲットによって活用するメディアは異なります。

前提として、年収レンジ600-800万円以上の、戦闘能力が高い人だったりマネジメント候補だったりを採用したいなら、人数規模に関わらずビズリーチは使用した方が良いです。
仮にスカウトメールを送る工数が捻出できなくても、求人票を出しているだけで自己応募が多数あります。

・採用規模が10人くらいまでの時
平均的な年収ゾーンや若手ゾーンを狙うなら、WEBのハンティングはやらなくてもよいです。

・採用規模が30人くらいまでの時
若手ゾーンを狙うなら、①WANTEDLYのスカウト機能を使う(返信率は平均20%くらい、とても良い) ②WANTEDLYやりきったら、CAREERTRECKを使用 するのが良いです。

・採用規模が50人くらいまでの時
平均的な年収ゾーンで、なかなか採用が決まらないポジションがあれば、RAN(Nプロ)も使ってスカウトを始めます。

・採用規模が100人くらいまでの時
RANに加えて、パーソルキャリアなどのDBへのスカウトも検討に入れます(採用ポジションに該当する登録者数を聞いてから判断)

外資をはじめとした一部の会社がLinkdinをうまく使って採用していることは有名ですが、採用ブランディングの強い無敵モードに突入している企業が使えば有効なのですが、多くの会社にとっては、返信率が低かったり、候補者がかなり潜在層であることによる足の長さから、有効活用は難しいと思います。
ものすごい報酬だったり、企業名ブランドが余程ない限り、まだ会ってもいない潜在候補者を振り向かせるのは、難易度が高いです。

スカウトの返信率を高めるためにやることは、大きく分けると4つあります。
①会社のvisionや方向性を、スカウト文面の中で魅力的に伝える
②任される仕事のやりがいを伝える
③なぜ自分(候補者)なのか、という理由を伝える
④何度でも、リマインドを送る

再掲:タスクシート

■候補者の意向を上げる【タスク一覧

この項目は、ダイレクトリクルーティングを行う中で、成否を分ける一番のポイントです。イベントでも社員紹介でもWEBハンティングでも、潜在層として出会った候補者がいくら良い人でも、すぐに転職をするとは限りません。

むしろ、優秀な人ほど、現職で評価されているので中々転職まで動くことの方が少ないです。だからといって、こういった人たちとの接点を一度で終わらしてしまうのは非常にもったいないですし、それでは優秀な人の採用は出来ません。

- まずは、転職を本格的に考える時が来たら、候補者の頭に自社が一番に浮かぶ状態を目指す
- どんな候補者も、2年間コミュニケーション接点を持ち続ければ、そのうち4割くらいは転職を本格的に考えるタイミングが来る

接点を持った候補者と、定期的にコミュニケーションをとれるように候補者ごとにコミュニケーション頻度と内容を設定して、忘れずにアクションし続けることが大切です。
候補者全員にフルカスタマイズでアクションを設定しているとさすがに工数が莫大にかかってしまうので候補者を【自社の評価高低×転職意向の強弱の2軸】で4象限に分けて、SABCの4段階くらいにフラグ付けして分けて管理していくのが現実的です。

例)
Sは積極的に社内の活躍人材と合わせる、月2人目標。Aは毎月1回は担当が会う。Bは担当が個別に毎月1回は近況を聞く連絡をする。Cは個別対応ではなくてもよいので月に1回くらいは定型メール送り社内イベントなどに誘う。

再掲:タスクシート


■内定受諾率を上げる【タスク一覧

優秀な人ほど、複数の企業からオファーをもらいます。その時、他社ではなく自社を選んでもらうために、やるべきことが以下の5つです。

①オファーまでのスピードを上げる
②企業の魅力を伝える
③人の魅力を伝える
④任せる仕事の魅力を伝える
⑤なぜ自分(候補者)なのか、という理由を伝える

①オファーまでのスピードを上げる
候補者は一番最初に内定をもらった企業には特別な思い入れも持ちますし、何より選考スピードが早いことはポジティブな印象しか与えないです。
実際に候補者が内定受諾するのは一番最初に内定が出た企業である可能性が非常に高いです。

書類選考、面接結果のフィードバック、内定を出す際の判断、ひとつひとつのスピードが最高の可否にダイレクトに影響します。採用において、努力で結果が変わる一番のファクターだと言えます。

②企業の魅力を伝える
以下の一連の話を、採用に関わる人全員が自分事として語れる必要があります。 

- 会社として、マーケットの未来をどのように捉えているか
- その中で、どのように戦って、何を成し遂げたいのか
- そのために、今何をしているのか(何が課題なのか)
- そこで目の前の候補者の人が、なぜ必要なのか(入ったら何をしてもらいたいのか)

③人の魅力を伝える
候補者とコミュニケーションをする機会がある人は、少なくとも、自分の仕事内容と企業の魅力をアトラクティブに話せることが絶対条件です。 あとはコミュニケーション力をとにかく磨くことが重要です。目の前の面接官と話していて不快な会社に、来たいと思う候補者はいません。

④任せる仕事の魅力を伝える
以下のポイントが明確に伝わることが重要です。 

- マーケットや会社から、どれくらい求められている(重要な)仕事なのか
- 裁量権は大きいのか
- 候補者の技量から見て、チャレンジングな仕事か

⑤なぜ自分(候補者)なのか、という理由を伝える
候補者の、どんな経験や能力、ポテンシャルに期待しているのか、具体的に伝えます。
自分の力を120%活かせて、事業の成長にも貢献できるチャレンジングな仕事だ、と思ってもらえるようにします。

再掲:タスクシート


■施策全体の質を上げる【タスク一覧

採用活動は、候補者の反応を見ながら、柔軟に打ち手を変えていくことが大切です。以下のサイクルを、最低月に1回、できれば週に1回の頻度で回していけば、採用活動はきっとうまくいきます。

- 職種×チャネルごとの現状把握をする
- 目標へのGAPを明確にする
- 課題設定と優先順位付けを行う
- どこを伸ばすのか/改善するのか、目標の再定義を行う

再掲:タスクシート


■入社までの間のスムーズな受け入れと入社後のパフォーマンス最大化

最後に、採用の目的は採用そのものにあるわけではなく、入社者がパフォーマンスを最大化して継続的に成果を上げ、事業に貢献することだと思います。
そのために、人事と事業部がやるべきことをまとめます。

- 転職者が100%のパフォーマンスを出すには
- 転職者のパフォーマンスが正しく評価されるには
- チャレンジングなミッションを与え続けるには

上記3つの課題設定を行い、配属される部署によってケアのばらつきが生じてしまう打ち手を、仕組化することで効率化することが可能です。
このアジェンダに関しては、インタビュー記事で詳しく説明をしていますので参考にして頂ければ幸いです。

以上、長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。
私の会社では、一人でも多くの人が、情熱を燃やし人生を懸けられるような仕事に出会える、そんな世界を実現したくて、採用コンサルティングを行っていました。
各企業の中途採用の取り組みのレベルが上がれば、中途採用市場は活性化され、候補者にとっての機会が増えると信じてこのブログを書きました。
少しでも皆さまのお役に立てることがあれば幸いです。

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Kota Fukuda

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