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病院選びの個人的+αポイントを考えてみる。

バックグラウンド


・現在研修医1年目@埼玉県
・将来は小児医療に携わりながら、行政や企業といった社会的な側面から医療に関わりたい

そんな一研修医が2ヶ月の研修医生活を過ごして感じたことを踏まえて理想の研修病院を考えてみる、というのが今回のテーマです。

時代に合わせて柔軟に変わっていける病院


「働き方改革」

これは何年も前から必要性が叫ばれ、どの分野でも改革が進んでいます。
しかしながら、医療の現場ではなかなかそれが進んでいない現実があります。

1週間の労働時間が60時間を超える雇用者の割合は平均14%ですが、医師に至っては40%以上を占めているのです。

2024年4月までに医師の時間外労働時間の上限規制がかかり、時間外・休日労働を年1860時間以下としなくてはなりません。
(これは病院の水準によって異なるがここでは割愛します。)

初期研修医は比較的守られた環境にいますが、当直明けの勤務や休日勤務など病院全体として働き方を変える意識がないと雰囲気的にも退勤しづらいですよね。

一例ですが、私の勤務先では予定として当直日は17時から勤務を開始し、翌日11時までの勤務になる予定です。日々試行錯誤を重ねて柔軟にプログラム改訂してくださる先生方には本当に頭が上がりません…

もちろん、勤務時間が減ってしまうことについては特にやる気のある学生さんにとってはマイナスに働いてしまうかもしれませんが、私自身は日々忙しい業務の中で時間が生まれて症例を振り返って学んだり、意識的に外に目を向ける時間もできると思うのでむしろプラスに考えています。

世界の進むスピードはどんどん早くなっています。
その変化に対応できる病院は生き残り、アンテナを張っている優秀な人材も集まってくるのではないでしょうか。

もちろん、働き方改革のみでは医療の質は保てないと思います。地域医療構想や医師の偏在対策についても考えていかなくてはいけないですね。

病院経営層やプログラム責任者、コメディカルとの距離感と関係性


最終的に病院選びに大事になってくるのは、もちろん院内の雰囲気ではないでしょうか。
コメディカルや病院経営層との距離感はその点でも大事になってきます。

2ヶ月半仕事をして気付いたことは当たり前ですが、病院は医師だけで回っている訳ではありません。

働き始めて痛切にその事実を感じています。

病院内の色んな方に言われますが、
「はじめは何も分からないのが当たり前、なんでも聞いていい。」

つまり、研修医は病院のあらゆることを気にせずに聞けるという意味ではチャンスです。

実際の勤務のこともそうですが、病院の仕組みや研修プログラムについても責任者の先生と話し合う場面もあり、多角的に病院で働くということを学べている気がします。

この視点は将来病院を動かす側になったり、病院外のフィールドで働くことになった場合にも役立つ気がしています。

院内の雰囲気も温かく、何でも聞きやすい風通しのいい研修病院は、これから医師としての基盤を築いていく2年間の中でとても重要になってくるのではないでしょうか。

病院を見る際は医師だけでなく、他のコメディカルの方々にも目を向けてみてください。


やっぱりお金は大事


学生時代、そこまで給料は重要視していませんでした。
研修医時代はしっかり学べる環境で医師としての基盤を築きたい、そう思って病院探しをしていました。

実際に働いてみると、様々な場所で働く同期とお金の話になると、やっぱり給料の違いで生活の質も大きく変わってくると実感。

好きなことにお金を割いたり、医学書をたくさん買ったり、、、

挙げればキリがないですが、お金があるに越したことはありません。
(かなりいい給料の同期の話を聞くと羨ましくもなったり、ならなかったり。)

もちろん、研修の中身に重点を置く人にも第一にお金!と言っているという訳ではありません。2年間の幅を広げるためにもある程度のお金は大事で、候補の病院で迷った時には最大限に重要視して決めて欲しいと思います。


番外編:意外と大事な食事

研修生活で意外と大事になってくるのが食事。

多くの病院には食堂やコンビニなど何かしらの設備があると思います。

2ヶ月働いて気づいたことは仕事中onになっている頭を一度リセットできる食事の時間の充実度でだいぶ大きな違いが出るということです。

私自身の研修病院では食堂のメニューは多くはないのですが、食事(定食等)が300円以下で食べられます。しかも美味しいです。

働き始めでお金に困っている研修医にもとても優しいです笑

その視点も案外働き始めれば大事かも、と思った最近でした。

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