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【スロバキア】正真正銘の空飛ぶクルマ「AirCar」が耐空証明を取得

2020年10月の初テスト飛行から約1年3箇月、欧州航空安全庁(EASA)の基準に適合する70時間の飛行試験と200回以上の離着陸を経て、スロバキアKleinVision社の空飛ぶクルマ「AirCar」がスロバキア運輸当局から2022年1月に耐空証明を取得した。

文字通りの空飛ぶクルマ「AirCar」

「空飛ぶクルマ」「エアモビリティ」「eVTOL」「エアタクシー」「乗用ドローン」などは何が違うのかを以前の記事『【エアモビリティ】空飛ぶクルマ、乗用ドローン、eVTOLは何が違うのか?』で解説した際、一般的なイメージ通りの「空飛ぶクルマ」として紹介したのがこのKleinVision社のHOTOL「AirCar」。

「AirCar」はBMWのエンジン(1.6L)を搭載しており、ガソリンで乗用車(自動車)として陸上(地上)走行でき、翼を出して水平離着陸(HOTOL)によって時速160km以上、高度8,000フィート超を飛行できる文字通りの「空飛ぶクルマ」(flying car)である。

「AirCar」の(公道)走行運転と飛行操縦には自動車運転免許と航空操縦免許がそれぞれ必要。走行モードと翼などが出る飛行モードの変形に2分15秒かかる。

開発者のStefan Kleinはプレスリリース(2022年1月24日付)で「AirCar certification opens the door for mass production of very efficient flying cars」「It is official and the final confirmation of our ability to change mid-distance travel forever」と語り、大量生産を見据えている。

2020年10月の初テスト飛行

「空飛ぶクルマ」初の空港間飛行

シームレスな移動手段

aircar16のコピー

既存の地上交通インフラと航空管制プラットフォームを使用する空飛ぶクルマ「AirCar」が耐空証明を取得したことで、自宅からマイ「AirCar」を使用して空港経由で目的地まで移動といったシームレスな短中距離輸送が可能となった。

惜しむらくは内燃機関使用なので分かりやすくゼロエミッションに貢献して環境負担(環境負荷)低減とはならないが、地上渋滞緩和などのベネフィットが発生するかもしれない。

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