見出し画像

CLINICSを活用した「HPVワクチンの無料オンライン相談」が始まります

こんにちは。メドレーの事業連携推進室の梶山です。
以前、産後2週間健診オンラインセカンドオピニオンの記事を書きました。
今回は、この3月からCLINICSで「HPVワクチン接種に関する無料相談」を受けられるようになりました!というお知らせです。(2023年3月現在は埼玉県在住者のみが対象です)

HPVワクチン接種と子宮頸がん

HPVワクチンは、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染が原因で発症するがんを予防するためのワクチンで、主に子宮頸がんを予防するワクチンとして知られています。

世界的には減少している子宮頸がん、日本では増加傾向

子宮頸がんは、日本では年間約1万人が罹患し、約2,800人が死亡しているといわれており、罹患数・死亡数ともに増加傾向にあります。また、近年では30歳代の罹患者が増え、患者数のピークがどんどん若年化していることが問題となっています。

引用:日本産科婦人科学会HP

その背景として、HPVワクチンは接種後に全身の痛みや知覚障害といった症状が報告されたため、2022年まで定期接種の推奨が休止されていたことがあげられます。
その後、国内外における多数の副反応についてのデータ分析により「HPVワクチン接種後の副反応は、HPVワクチンに特異的なものではない」という判断がなされたため、2022年4月から定期接種の推奨が再開されることになりました。

すでに海外の多くの国では接種プログラムの普及により、HPV感染の減少、子宮頸がんの罹患率の減少に成功しており、WHOが提唱している「HPVワクチン接種と定期的な検診の普及」を実現できれば今世紀中には子宮頸がんを撲滅することが可能といわれています。
日本では、これから再度ワクチン接種率を上げ、子宮頸がんになる人を減らすことが喫緊の課題となっています。

(子宮頸がんについての詳しい情報は日本産科婦人科学会のHPがとてもわかりやすいので、ぜひ一度読んでみてください)

2023年4月から9価HPVワクチンが公費対象に

子宮頸がんの90%以上を予防する9価HPVワクチン

2023年3月現在、日本では2価、4価、9価の3種類の子宮頸がんワクチンが承認されています。(◯価というのは、そのワクチンが効果を発揮するウイルスの型の数のことを示しています)
2価ワクチンはHPV16/18型の2つの型の感染を予防し、4価ワクチンは16/18に加え尖形コンジローマの原因となる6/11型にも効果を発揮します。
最も新しい9価ワクチンは、日本では2020年7月に厚生労働省に承認されたもので、4価ワクチンの対象に加えて31/33/45/52/58型にも効果があり、子宮頸がんの90%以上を予防できると言われています。

日本では、これまで2価と4価のワクチンのみが定期接種の対象とされており、小学6年生から高校1年生相当の女性は公費で接種が可能でした。
一方、9価ワクチンは定期接種の対象外のため、希望する場合は自費で受ける必要がありましたが、2023年4月以降は9価ワクチンも定期接種の対象になり、自己負担なく接種を受けることが可能になります。

定期接種の再開と9価ワクチンの接種により、増加傾向となっている子宮頸がんの罹患率を減少させていくことが期待されています。

HPVワクチンのオンライン相談とは

HPVワクチンのオンライン相談の目的

定期接種の推奨が再開されると、対象者には行政から接種券やリーフレットが送られるようになります。
とはいえ、これまでニュース等で取り上げられていた経緯もあり、接種対象となる女子や親御さんの中には、「本当に接種したほうがよいのか」「接種して大丈夫なのか」という不安をもつ方も多いと想定されています。
また、副反応として取り上げられていた接種前後に起きる反応(直後だけでなくしばらく経過した後に起きるものも含む)は、「予防接種ストレス関連反応」で、丁寧な説明やフォローアップ、信頼関係の構築が発生予防につながると言われています

このような観点から、接種希望者や家族が事前に説明を聞いて不安を解消し、納得して接種にのぞむための相談体制を構築することは、接種率を高め、かつ安全性を確保するためにも重要です。

埼玉県産婦人科医会では、そういった不安を解消する体制を整えるべく、一年以上前から相談体制の準備をされていました。その過程で「メドレーにもシステム面で協力してほしい」というお声がけをいただき、昨年秋頃から運用の相談やシステムの導入などを担当の先生方と一緒に進めてきました。

埼玉県産婦人科医会が配布を予定しているリーフレット


CLINICSを活用したHPVワクチンのオンライン相談

※国際産婦人科学会連合が認定している「子宮頸がん予防に関するe-leaning」という国際プログラムを修了した医師が対応。

相談をしたい場合、まずは埼玉県産婦人科医会の特設ページでそれぞれの医療機関の開始時期や対応日時をチェックしてみてください。(2023年3月現在は、埼玉県在住者のみが対象です)

以下の12医療機関が対応しており、大学病院から診療所まで幅広い医療機関から選ぶことができます。(五十音順)

  • 大宮林医院

  • 国立病院機構 埼玉病院

  • 越谷市立病院

  • 埼玉医科大学病院

  • 埼玉医科大学国際医療センター

  • 産婦人科菅原病院

  • 獨協医科大学埼玉医療センター

  • 中村産婦人科

  • 平田クリニック

  • 防衛医科大学校病院

  • 牧田産婦人科医院

  • 丸山記念病院

その後、CLINICISアプリをダウンロードしてアカウントを作成、希望する医療機関に予約をすれば完了です。
アカウントの作成手順などの詳細は、下記のnoteでも解説していますのでぜひご覧ください!

CLINICSには「家族アカウント」という機能があり、親がアカウントやクレジットカードを登録したあと、家族名義で5つまで子アカウントを作ることができます
HPVワクチンの接種対象には小中学生も含まれるため、相談者本人がスマホを持っていなかったり操作が難しい場合でも、CLINICSを使っていただけます。

接種対象の小学生〜高校生は、学校に、部活に、習い事に...と、とても忙しい年代なので相談のために病院に行くのはついつい先送りになってしまうかもしれません。しかしオンラインであれば、24時間好きなときに予約ができ、近隣に医療機関がなくても気軽に相談をすることができます(接種自体は別の医療機関で行うこともできます)。

このオンライン相談を通じて、一人でも多くの方がHPVワクチンについて理解し、接種に対して納得した判断することができるようになれば、メドレーとしてもとても嬉しく思います。

CLINICSのダウンロードはこちら

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!