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NiziU「LOOK AT ME」がすばらしい理由

この曲を初めて耳にしたのはネイルサロンで、現在放映中のドラマ「こっち向いてよ向井くん」を視聴している時だった。

ドラマの前評判の良さ(賛否両論?)は聞いていたものの、誰が主題歌を担当しているのかは知らなかった。1話目のエンドロールに流れてきた曲を聴いて「めちゃくちゃいい温度感やんけ。誰これ」と何気なくクレジットを見たらNiziU…!!

おま、ライブまで行ったのに気付かんかったのかい〜!という不甲斐なさを感じますが、とりあえずこちらをご覧ください。


「LOOK AT ME」は、7月19日にリリースされたNiziUの2ndアルバム「COCONUT」の収録曲。MVはないようですがこうしてコレオ動画を出してくれるところに韓国資本を感じて感謝の気持ちでいっぱいになりますね。

それではこの曲の素晴らしいところを解説します。

①ミドルナンバーであること

みなさんNiziUのイメージってどうですか?オーディション出身の切磋琢磨したキラキラと輝く女の子たちが、若さあふれるフレッシュな楽曲とパフォーマンスで輝く…そんなイメージが強いのではないのでしょうか。あるいはピュアなバラードの印象かも知れません。でも「LOOK AT ME」はミドルテンポのナンバーであり、さらにNiziU初のラブソングと銘打たれています。こういう程よい温度感の曲をリードにするには、アイドルとしての存在を確立し、余裕が出てきたからこそでしょう。
あと私が個人的にアイドルのミドルテンポ曲が好きなんだ…。噛めば噛むほど味がするような良さがあるよね…

②歌詞がドラマに沿っていること

ねむようこのマンガ原作のドラマ「こっち向いてよ向井くん」の内容を簡単に説明すると、『赤楚衛二演じる33歳の主人公・向井悟が10年間彼女ができず、恋愛の仕方も見失っている“恋愛迷子”の物語』。男性主人公にしては珍しく内省的なモノローグが多用され、これまで巷に溢れていた、不器用なアラサー女子の恋愛ドラマを性別ひっくり返したようなフォーマットと言えます。

このドラマの中で向井くん(というか男性キャラ)は相手の女性に対して「女の子はこういうもの」と想定し、相手の期待する言葉や態度を演じ、役割をまっとうしようとする。でも相手にとってはそんなこと望んでいなかったり、検討違いで…という描写が繰り返されます。そこで「LOOK AT ME」のフレーズが効いてくるのです。

支えて欲しいんじゃない
どんな困難も
一緒に、乗り越えたい
ずっと、笑い合っていこう

Look in to my eyes
ちゃんと私を見て
Feel my heart 感じて

<略>

Look at me mow 向かい合って
想い合って ずっと

NiziU「「LOOK AT ME」より

つまり、ちゃんと「私」を見ろ、一般化するのはやめてというメッセージ。
1番のインパクトは「向かい合って」のフレーズで大胆にドラマタイトルである向井くんの名前が入っていること。これには「ッカーーーー!!」と膝を打ってしまいました。

③タイアップとしても楽曲としてもクオリティが高いこと

②で示したように、「LOOK AT ME」の歌詞はドラマの内容を限りなく、しかしいやらしくない範囲で汲みとっています。さらにNiziUが歌う楽曲として、ちゃんとラップパートもあり、初のラブソングとして新境地をひらいている。私はタイアップとしても楽曲としても成立する作品にはてんで弱くなってしまうんですわ…。こういうのが上手いのは中田ヤスタカもなんですが。

この楽曲に託されたメッセージは「ちゃんと自分を見て欲しい、わかりあえなくてもふたりで歩きたい」。そのまっとうさ、良心を背負える日本のメジャーな女性アイドルは、NiziU以外いないと思います。そういった意味でも「LOOK AT ME」はすばらしい楽曲なので、ぜひ一度聴いてみてください。

ドラマも、佳境に入っていますがNetflixで全話見れるのでおすすめ。こういう作品は「逃げ恥」の成功があったからこそだな〜とホクホクしますよ。

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