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小さかった私へ⑲ 小学生編

※今回の記事には、性的虐待のなかの1つを取り上げています。

※読まれる方によっては、ショッキングに感じる場合がありますので、もし読んでいて不快になったら、その時はそっ閉じしてください。


この事をふりかえって、言葉にするかやめようか、少し迷っていました…。あまり気乗りしないし、心穏やかじゃなくなってきます。だけど、自分のなかにある〝 父に対する嫌悪感 〟の原点は、やはりこれだと思えるから書いてやらなきゃと、考え直すようになりました。

安心で安全な場所で、今、ここで吐き出して書いておけば、味わった不快感や怖い思いをお焚き上げして、昇華させてやれるかもしれません。

もし、あれがなかったら、父に対するドロドロした憎悪や嫌悪感は、あまりなかったのかもしれない・・・もし、あの光景を見ていなければ、父に対する尊敬の念は、今とどう変わっていたのだろうか・・・

ある日曜日の朝

ふと目覚めると、日が昇り始めていた。部屋はまだ薄暗い。自分が小学2年生だった当時、寝る時は、家族4人で川の字になって寝ていた。ぼんやりとした頭で、壁掛けの時計をぼーっと見ていた。

そしたら、何やらゴソゴソと物音が聞こえてくる。普段なら、絶対に耳にしないような音がする。周りを見渡していると、両親が寝静まっている方向から聞こえるようだった。私の左隣には弟。その横には母がいる・・・はず。

布団が邪魔してたようで、よく見えない。恐る恐る見てみると、父が起きて動いていた。母の上に覆いかぶさっている。その時、まるで父が母をいじめているように見えた。

何しているの?

私は内心すごく驚いていた。なんとも言い難い、今までに感じたことのない気持ちで怖くなった。得体の知れない不安が襲いかかって、私は二度寝するどころではなかった。

「どうしよう・・・怖い、なんかやだ。気持ち悪くて抱えきれない・・・」怖くてどうしようもないから思いきって「お父さん・・・?」と不安げに声をかけた。

そしたら、父の目が合った瞬間… 「まだ寝ておきなさいっ…!」

小声でピシャリと私に言い放って、またモソモソし始めた。

私は、父に冷たく言われたショックで、泣きたい気持ちになった。どうして、朝からこんな気持ちにならなきゃいけないんだろう。「お母さん起きてるの? 大丈夫かな?」ただただ、それが心配で気がかりで、全く安心できないでいたけど、なんとかして寝てやり過ごそうと決めた。

「なんでもないよ、大丈夫だよ」と言って欲しかった

怖くてたまらなかった気持ちを、本当はわかってほしかったけど、怖くて言えませんでした。

「びっくりさせてごめんね」

「怖い思いをさせてしまって悪かった」

「意地悪してないよ。仲良くしてたんだよ」

なんでもいい。言い訳でもいいから、言って欲しかった。どうしていいのかわからなかった私に、こんな風に話してもらいたかった(;_;)

「まだ寝てろ!」って、なんで怒るの?「寝てないお前が悪い」って言いたいのか?なんて理不尽なんだろうか・・・こんなのたまたま見ちゃうのはどうしようもないというか、不可抗力じゃないか?

冷たく言い放たれた言葉に、当時私は酷く傷つきました。ラブラブする、仲良くすることに関して、幸いトラウマがあるってわけではないけども、この事に関しては物凄く解せぬのだ。子どもによって、見方はそれぞれ。だけど、衝撃に動揺してしまう子もいるのだ。子どもだからこそ、そういうの怖いんだよ。

「お母さんに意地悪してるお父さんは、最低。ひどい。悲しい。」

「お父さんは、悪い奴だったんだね。」

そんな私の誤解や不安を、受けとめて欲しかった。解消して欲しかった。


ねぇ、性的虐待って言葉知ってる?

怖くて不安な思いをした私に代わり、あの時の両親を横一列に正座させてやりたい。めちゃめちゃに説教してやりたい。

特に、父。お前はボコボコに殴って蹴って、半殺しにしそうな勢いだ。父を尊敬出来る私でありたかった。こんなに嫌いになったのは、お前のせいだからな。今でも許せない。

私は、イチャイチャするなとは言わない。んがしかし、子どもの近くでイチャイチャすんな。「寝てるから大丈夫よ〜」「どうせ、子どもは何もわからない」「寝ぼけてるだろうし、気づかないよ」

子どものこと馬鹿にするのも大概にしろーーーーー!!!!!ヾ(*`Д´)ノ

不必要なショックを子どもに与えるな!このアホんだらぁぁああーーーーー!!!!!!


・・・もうほんと、そういうのはわからないように、子どもにもっと配慮してください。するならどっかでやって・・・と、私はあの体験からそう思うのです。

両親の仲が良いことは、子どもの私にとって、とても嬉しいことだ。でもさ、子どもには見せてはいけないことってあるんだよ。こういう体験が、この先どう影響するかわからないということを、親は肝に銘じておくべきだと私は思う。


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