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初コンクールなのに、声が出ない!?  タクシー運転手さんとの話

先月7月20日は埼玉県上尾市で開催された「津軽の民謡唄まつり」に出場しました。

...やってしまいましたー。

人生初の津軽民謡の唄のコンクールだったので、かなり楽しみにしていたのに風邪が治らず近年にない体調の悪さでとうとう大会当日まで声が満足にでないままという最低な状態でした。

ただ、1年ちょっと頑張って練習してきた想いもあって、当日は満足に声が出なくても出場しようと思い、体力温存のため最寄駅からタクシーで会場へむかいました。

運転手「今日は津軽三味線か何かの大会があるんだってね?三味線弾くの?」

私「三味線は弾けないの。今日は唄のコンクールがあってそのあとはプロの唄や演奏があるんです。」

私「実は津軽民謡を始めて、初のコンクール出場なのに、風邪で声はうまく出ないし、何より2週間も体調不良が続いてて大会当日も治ってないから、本当にまずい。伴奏は先生方にお願いしているけど、大切な日に声が出なかったら今日は口きいてもらえないかも…。…どうしよう、絶対に怒られる気がする…マズイなぁ…(ぶつぶつ)」

運転手「でも、初めからうまくいっても大変だよ。ほら、お笑い芸人が芥川賞とったでしょう。初めてであんな賞もらったら、次の作品は大変な期待をされてしまうし、彼はこれからもがいたり苦しむことになるんだよ。」

私「そうですよね、できないくらいで丁度いいのかな。」

運転手「そうだよ、初めてなんでしょ?もう今日この時点で君はもう学んだんだ。次回は体調不良にならないように今回のことを繰り返さないようにすればいい。だから、今日は楽しく歌えばいいんだ。ただそれだけだよ。」

私「はい。そうですね。…今日、歌える気がします。」

運転手「もし売れるようになたら、マネージャーにしてね(笑)」

私「わかりました、その時は連絡します(笑)」

ちょうど会場に到着しました。タクシーに乗っていたのは5分くらいでしたが、かなり凹んでいたのでもう最後のほうは泣きそうで、タクシー運転手さんとの会話が一番勉強になりました。運転手さんは61歳で、時期がくれば大人になれると思ってたけど、結局大人になれなかったな…なんて仰っていたので人生いろいろあったんだろうなと。また来年もあのタクシー運転手さんに会えるといいな。

結局、舞台の上では、声が出ない割にはあまり緊張せず楽しく歌うことができました。会社の先輩が見に来てくれていたので、いい状態の唄を聞いてもらうことができなかったのが心残りです。先輩から花束もいただき、こんな私でも応援してくれる人がいることがとても有難く、感謝の気持ちでいっぱいになりました。

同じ民謡会の皆さんは、みんな上位入賞されていたので、私も先輩方の背中に少しでも追いつけるよう次回も頑張ります♪

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