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【思い出 Wednesday】 東洋ホテル

毎週水曜日は過去に訪れたホテルの中から思い出に残っているものをピックアップして記事を書いているのですが、今回は、今は無き懐かしのホテルについて✨

東洋ホテル(1969年開業/2013年閉館)
大阪万博の前年に開業し、関西では大阪ロイヤルホテル(現リーガロイヤル)とホテルプラザ(1999年閉業)とこの東洋ホテルで御三家といわれるほどだったそう。バブル崩壊で外資に売却し(2004年)ラマダホテル大阪に改称(2006年)するも2013年に閉館となり、2020年には跡地にタワマンが建って全戸がすぐ完売したとか。

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中学生に上がったばかりか小学校の高学年だったと思うのですが、雑誌の付録にマナー教本がついていて。”皇室が採用する正式なフランス料理のテーブルマナー” が紹介されている冊子で、それはそれは破れるほど読み込みました😂 昭和生まれの中学生なのでネット検索もなかったですし、知識の仕入れ先といえば本や雑誌がメインの時代。付録の冊子にはオシャレなイラストに丁寧な解説がついていて、冊子を見ながら自宅のテーブルに食器やカトラリーを並べて自習。

あまりに熱心なので、見かねた母が実践の場を設けてくれることに✨ そうして行ったのが、かの東洋ホテル。マナー本のイラストでは白・赤・シャンパンに水用とグラスが4脚並ぶ本格的なセッティングでしたが、そこまで正式なものではなく当人としては拍子抜け。未成年にワイングラスがセッティングされるはずもないのに、そこは子ども、イマイチ理解も及んでいなかったもようです🤣

ぜひ使ってみたい!と憧れていたフィンガーボールも、魚料理のためのナイフとスプーンのハーフのようなフィッシュスプーン(というのだと後に知ることになるのですが)もなく内心ガッカリしましたが、それでも学んだばかりの作法を意気揚々と駆使して堪能した、お魚料理とお肉料理がコースで供されるフレンチ。

海外も含めてホテルでの食事には何度も出かけていたはずなのに、なんだか自分が一人前になったようで、ものすごく記憶に残る食事でした✨ 美味しいと感激した飾り切りされたイカの前菜に至っては、今でもその見た目が目の前に浮かぶほど。

その後、人生初のケーキバイキング(言い方も懐かしい😆)なるものに訪れたのも、東洋ホテル。当時は今みたいにどこでもスイーツバッフェをやっていたわけじゃないし、そもそもホテル自体も少なくて。祖母と母と3人で行って、想像以上に数が食べられないことに愕然としたのを覚えています。

イメトレでは30個くらい食べられるはずだったのに😅 おまけに1ピースときたら、今みたいにバッフェ用に小さくカットされたものではなく、ホテルニューオータニのスーパーケーキほどのサイズ感!そのボリュームで10個を完食したのだから、我ながら上出来。

そんなわけで、多感な少女時代に連れて行ってもらった "実践フレンチ" も "初ケーキバイキング" も、今となっては宝物のような思い出。そんな時間を作ってくれた、昭和の時代にバリキャリを地で行きホテルのレストラン情報にも精通していたカッコいい憧れの存在だった母には、感謝しかありません。


・トップの写真は「みんなのフォトギャラリー」のものを利用しています

新たな視点がもてたり、世界が広がったり、楽しい気持ちになりますように・・✨