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教材紹介【国語】「語彙の王様」

『語彙の王様カード』というカードゲームの紹介です。

語彙の王様とは

語彙の王様はお題に合う言葉を考える形のカードゲームです。通常版とマスター版とがありますが、ここではマスター版のルールを説明します。

語彙の王様はカードが示すテーマにあった言葉を答えるゲームです。

(画像はENSKY NEWSより)

語彙の王様には4色のカードがあります。

  • 「2文字」「3文字」など文字数が書かれているオレンジカード
    *マスター版にしか入っていません

(画像はおじさんのボードゲーム・カードゲーム雑記より)

  • 「アニメ・まんがに関係する」「おおきいもの」などジャンルが書かれているブルーカード

(画像はおじさんのボードゲーム・カードゲーム雑記より)

  • 「あかに関係する」「あおに関係する」など色が書かれてるグリーンカード

(画像はおじさんのボードゲーム・カードゲーム雑記より)

  • 「あ行からはじまる」「外国語」「濁音・半濁音禁止」など言葉の種類が書いてあるパープルカード

(画像はおじさんのボードゲーム・カードゲーム雑記より)

まずは1人5枚の手札が配られます。そして最初は2枚のお題カードが出されます。

(画像はBoard Game Mapより)

自分の手番が来たら手札から1枚出して、お題を全て満たす言葉を言います。カードの色は先ほど紹介した4色あり、新しい色は横に並べて条件を追加していきます。同じ色のカードは重ねて出し、条件が上書きされます。

時間制限は決まっていませんが、慣れてきたらゲーム性を高めるために「手番が回った瞬間から10秒以内にカードを出して答えも言わなきゃダメ」のようなルールを追加してもいいかもしれません。

(画像はBoard Game Mapより)

怪しい言葉は他プレイヤーの多数決で審議します。(ちなみに認めるときは「ナイスゴイ!」テーマに合っていないと感じたときは「ノットゴイ!」というのが公式です笑)。

(画像はBoard Game Mapより)

答えられなかったときは山札から1枚引きます。

(画像はBoard Game Mapより)

バツカードは同じ色の条件をリセットできます。

(画像はBoard Game Mapより)

手札のカードを出し切った人の勝ちです。

(画像はBoard Game Mapより)

子どもの実態に合わせた簡易版/オリジナル版ルールで

4枚カードの条件で…になるとなかなか難しくなりますよね。

「海に関係する」「あ行から始まる」「あかに関係する」「3文字」のものって言われても…見本の「イクラ」以外にはちょっと怪しい「浮き輪」とかしか浮かんできません。時間制限があったら余計に難しくなります。

(画像はAmazon.co.jpより)

なので子どもたちの実態に合わせた簡易版やオリジナルルールで取り組みました。

簡易版ルールだと文字数以外のブルー、グリーン、パープルは同じ場所に重ねることにしたり、条件は2つまで(場に出すカードは2枚まで)にしたりといった感じです。

また文字数のオレンジカード以外はランダムにして山札からめくった1枚と合わせて2枚の条件で答えたり、自分で枚数を決めてから山札から引いてチャレンジしたりと(成功したらそのカードをゲットできて手持ちの札の枚数が得点になる)、子どもたちの実態に合わせたオリジナルな使い方もしました。

カードもオリジナルのものを加えていきます。

例えば拗音や撥音、長音などの特殊音節を勉強している子たちには「拗音を使う」のようなパープルカードを加えますし、学習した内容に関連するもの、例えば「動物に関係する」「歴史に関係する」「身体に関係する」などのブルーカードも加えます。「8文字以上」のオレンジカードなんかを加えると面白くなりますよ。

言葉のネットワークを繋げるための教材として

ただゲームをするだけでなく、語彙を増やすための練習も行いましょう。

例えば「拗音のある言葉」や「2文字の言葉」などゲームに役立つ言葉をブレーンストーミングのように箇条書きやふせんにどんどん書き出します。

拗音のある言葉
2文字の言葉

そして書き出したものをKJ法やマインドマップでブルーカードやグリーンカードにある「音楽に関係する」「大きいもの」「生きもの」「食べもの」「あかに関係する」といった条件ごとに分類していきます。

(画像はBOXILより)

マジカルバナナのように連想する言葉をマインドマップで広げていく方法もあります。

(画像はレタスクラブより)

そうしてゲームのために練習していることが、いつの間にか語彙を増やしたり、知識の有機的な関連、ネットワークの広がりになっていったらなぁなんて思いながら語彙の王様を使っています。

語彙を増やせ!とさせられるよりも、友だちのナイスゴイを覚えて自分が使ったり、調べた難解でクリティカルなワードを出せた快感だったり、勝つために自分から語彙を増やしたりする方が楽しいですもんね。

まとめ

言葉のネットワークを広げていくための教材のひとつとして語彙の王様を紹介しました。

座学ではなくゲームの形を取ることで子どもたちが楽しみながら、勝ちたいきもちの強い子は勝つために特訓することがモチベーションになって自然と学んでいってくれます。

マスター版は大人がやっても面白いですよ。よければ試してみてください。


参考にしたサイト

1.Board Game Map「通常版「語彙の王様」と「語彙の王様マスター」の違いを紹介!ボードゲームレビュー」

2.おじさんのボードゲーム・カードゲーム雑記「語彙の王様マスター 言葉系カードゲーム テーマに合った言葉を言いましょう ルール説明 ボードゲーム」



表紙の画像はJELLYJELLYCAFEより引用した語彙の王様の箱とカードの写真です。