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結婚式でダサい引き出物をもらってみたい

結婚式の引き出物の定番と言えばバームクーヘンなどのお菓子類や食器などがあるが、最近では自分で商品を選べるカタログ本が多い。

カタログ本ならもらう側は自由に選べてうれしいし、あげる側も相手のことを考えなくていいから負担が少なくて済む。「おいおい、あいつからもらった引き出物センスねーな」と言われる心配もない。

この前行った結婚式でそのカタログ本について驚いたことがある。カタログ本がなくなってQRコードに変わっていたのだ。スマホでQRコードを読み込めば、カタログサイトにアクセスしてネットで注文できるようになっていたのだ。

めちゃくちゃ楽チンだ。カタログ本って捨てるの手間だったから、めちゃくちゃ助かる。

こうなってくると引き出物自体が将来的には全部データになってくるんじゃないかという気さえしてくる。AmazonのポイントとかLINEスタンプとか、音楽データをプレゼント…とか。

引き出物は持って帰るのが億劫になるから、データになって効率化されていいなーと思う。

ただその一方で一回くらい痛くてダサい引き出物をもらってみたかったという気持ちもある。夫婦の写真が印刷された皿とかマグカップとか。「こいつらめちゃくちゃ痛いな!」みたいなやつ。

「昔こいつからもらった引き出物がひどくてさ、写真入りのマグカップだぜ?」
「やめろよ!俺の黒歴史だろ!」
「しかも離婚してるしw」

こんな会話がしてみたかった。痛い引き出物じゃなきゃできなかった思い出の一ページだ。

あとは棚の奥にしまっておいた引き出物を10年後に見つけて、

「うわ〜懐かし〜!だせ〜!写真撮って送ってやろ!
……そういえばあいつら元気かな?」

みたいに思い出がフラッシュバックして友を懐かしんでみたかった。効率化するのもいいけど、黒歴史を作るような燃費の悪いことの方が思い出に残るんだろうね。

というか今の時代に夫婦の写真が印刷された皿を引き出物でだしたらめちゃくちゃウケる気がする。SNSで拡散されるリスクはあるけど。

自分が結婚式するときはやろう。写真入りのマグカップとお皿を両方作ろう。ただ結婚できる自信がない。だから35歳くらいになったら自分一人の写真を印刷したマグカップをみんなに配りにいこう。黒歴史というか犯罪歴に黒がつきそうな行為だ。

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