夏に若い現役のまんが家の友達ができました。
今のまんがの描き方を知りたい私と、単行本は出しているものの商業誌でのデビューを目指す彼女（女性である）は、20歳近い年の差を超えてすぐに意気投合！
彼女のまんがはフルデジタル。
アシスタントの時は、アナログ。
両方でしっかり描ける人だ。

デジタルがさっぱり描けないと相談したら、
「まんが専門学校のオープンキャンパスで、デジタルの色塗り体験とか行くといいですよ。
私もアナログ～デジタルの移行は１年液タブ触らなかったくらい苦戦したけど、参加して、レイヤーの概念とか勉強になりました。
そっから急にできるようになった」と。

社会人でも大丈夫というので、学校を検索。
さすが東京、結構な数のまんが専門学校がある！
（昔の仙台なんて、私が通った１校しかなかった！）

早速私と同じく、出産・子育てでデジタル乗り遅れた元まんが家の友人を誘って申込みしました！

恥を捨てて、オープンキャンパスへ！
私たちが商業誌でデビューした過去を言うと面倒なことになりそうな気がしたので、そこは言わないで、趣味でまんがを描いてる社会人設定。
友人は、小学生のわが子がまんが家になりたいって言ってるけど、まだオープンキャンパスに参加できない年齢だから親が来ました！という巧妙な設定をして参戦（笑）

潜入した学校は、最寄駅から10分ごとに出でいるスクールバスがあり、体験の人も利用できる。
大学も併設の超～広い、山何個分ですか？！というような敷地。
広いキャンパスを案内されるまま受付。
途中、学校職員さんに何度か不審がられ、
「まんがコースにお申し込みのお二人ですよね？今回は保護者説明会へのご参加ですか？」
「今回はなぜ体験の方に・・・？」
などと二度捕まる。
そりゃそうだ・・・オープンキャンパス参加の高校生の保護者と同年代。
・・痛い、痛すぎるが、まっすぐ目を見て
「私が入学を考えているからです！」と答えた。
友人は「子どもが小学生で～～～とものすごい文字数の弁明をしている。
（職員さんは、その圧に押されているように見える）

途中そんなトラップがありながらも、体験の教室に到着。
大画面のパソコンと大画面のワコムの液タブが一人1台ずつ。
そんな教室がいくつもある。
まんがコースの教室だけで、設備が億単位なのでは？

午前中ははじめの40分くらいは学校の説明。
後半は、先生があらかじめ描いた空の下絵を色塗りする体験。
正直、自分が描いた絵じゃないから、私も友人もつまんないという感想。
（絵を描ける人間は、人の描いたものの塗り絵は嫌い）

お昼は何と学食で、無料の食券を貰って（大盛り無料）食事。
カレー定食とラーメンチャーハン定食。
私はラーメンが食べたかったので、チャーハンはいらなかったがラーメンチャーハン定職にしました。
学食だけに量も多く、大盛りにはしなかった。

午後はまたガッツリ体験。
今度は別の教室で、少し小型の（といっても１６インチはある）液タブで、ゼロからイラストをお絵描き。
メンバーは、高校２年生の女子二人と、４０代半ばのオバハン二人。
先生は気さくな４０歳くらいの男性。それにお手伝いの学生さんたち。

基本的な操作から、レイヤーなど簡単に教えてもらって、すぐにスタート。
私はアナログと同じまんがのツールで、モノクロイラストを描くことにした。
普段アナログでやってるような完成図が脳内に出来ていて、それを目指して描きたいから、めっちゃ質問いっぱい出てくる。
「せんせい！これは～」と、JKより明らかに手のかかるオバハン。
オバハン二人は、売れないなりにも商業誌でまんが家をやっていたので、作品を見た先生が
「う、うまっ！はやっ！お二人とも、その道の方ですね？！」と素性がばれかけ、学生さんたちざわつく。
私「すん。。。」沈黙を貫く。
友人「小学生の子どもが～～～（以下長い言い訳）」
絶対ばれてるのに、ブレないキャラ設定の友人（笑）

その後はさらに開き直って、先生には更に質問しまくりました。
出来上がった絵は、案外アナログと変わらない仕上がりでした。
びっくり。
１時間弱で、下絵～ペン入れ～仕上げ～印刷まで出来たので、時間はまあアナログと変わらないくらい？
スクリーントーンなどの画材代は一切かからないので、機材は高いが、結果コスパはいい。
そして意外と楽しかった。

先生方にお礼を言って、スクールバスで駅まで帰る。
友人と、今日の潜入のあれこれを爆笑しながらの車中。
入学案内などが入ってる袋を開けてみると、中には交通費代わりですと1,000円分のクオカードが！
すごっ！
至れり尽くせりのオープンキャンパスでした。

覚えたことを忘れないうちに実践しよう！と、２日後くらいに息子が学校行ってるうちに、フルデジでカラーイラスト描いてみた。
３年半ずっと苦戦していたのに、なぜかスルスルと描けた！

初めてのフルデジにしては、まあまあなんじゃないかな？！
ありがとう～！先生～！
次は背景や、コマ割りしたまんがを描きたいな。