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“きっかけは縁である”ということ。

製作開始より半年以上非常に悩んできた、
作品現物の事実上の「販売」、iichi開設に踏み切ることにしました。

金魚絵の一件よりずっと、「自分の作品に価格という数字をつけて乗せる」ということを考え続け、いろんな方にアドバイスをいただき、それでもなやみつづけていたところの、きっかけがここ数日。

私は本当に有り難いことに、note内外、応援してくれる方、寄り添って考えてくれる方、集まってきてくれる方、お声かけくださる方の「人の縁」に半端なく恵まれています。

そんな恵まれた人の縁の中の、お一人に、
「カスタムではない、今まであなたが描いた物から数点購入したい」というお話をいただいたのです。
まだ正式には販売していないため、すぐにご用意できるもので、との我儘な申しでも快諾くださってお話を進めることにはなったのですが、

問題はずっと悩んできた販路。

決めたのはその方の一言です。

「iichiなら、(浜昼顔)さんに似合うと思いますよ」
実はとても嬉しい言葉でした。
どこがどう、というわけではないのですが、
minneでもcreemaでもなくイメージでより「作家が住むサイト」という位置付けの“iichi”であることは、なにより私が勝手に敬愛する伊藤博敏さんと同じ場所に作品を置けるという意味でも、少し特別だからです。
そして、あらゆることの行動に移す「きっかけは縁」だと、少し気づいたからでもあります。
独りで決められなくても、そういった少しのきっかけで決めてみることは、それがタイミングであり、「縁」であります。

サイトについては未だ整備中であり、そもそもの目的が、「海外取引円滑化のための販路」ということもあって、開設のっけから海外販売の手続き操作もしなければならないため少し時間がかかりますが、

外側から見ての印象、「強気な価格」
に設定します。(眼の玉が飛び出るような冒険はしませんが。)

「自分に価格をつける」ということに、AC育ちで根本からパーソナリティーに自信のないアンバランスな私は、人一倍悩みました。
ただここのところの様々な方とのやりとりで、
自分に自信のないことと、産み出したものを「安売りする」ことは切り分けて考えねばならないことにも気づきました。
小説家がそうであるように、
小説の世界は書き出したそのときからそこには世界が生まれ、登場人物がその世界のなかで意思を持って動き出します。
「本を買う」人たちは、その世界を共有し体感することを「本の購入代金という入場料」を持って同意したようなものであり、
それにたいして、書いた本人がもはや、「この入場料は安すぎる、高すぎる」と言うことは、入場した人に対しても失礼にあたるからです。

これは、描く人にも共通すること。
産み出したものはいのちを持つのです。

ある観点からでは、一定のプライドを持って作品を発信するのであれば、自分をむやみに安売りすべきではない、ということ。
評価してくれる人がいる手応えが少しでもあるのならば、その支援者も含めての価値を自分のなかで考えなければならない、ということ。
価格を設定するのは自分であり、その価値を価値と決めて購入するのは、買い手である、入場料を払う側であること。
また、「100円で売れば100円なりの価値観の人、10000円であれば10000円の価値観を持つ人、100000円なら、100000円でもあなたの作品にその価値を見いだして買う、そういう人がついてくるものですよ。」という言葉をいただいたこともあり、いただいた言葉の全てを踏まえて。

うち上がる花火や、打ち寄せる波を見ながらそんなことを考えていたため、
私は私の、手放すために納得のいく、私が考えた数字で、作品を置いてみるというスタートラインにつく必要があるな、と思ったのです。

そしてそれは、私の考えるところの、現時点で「絶対に売れないであろう価格」に設定する必要があります。
iichiのトップに「あなたの作品を置いてみませんか。」とあるように、
オンラインでの“ギャラリー”で「個展」的な意味合いでの「展示」をしよう、という気持ちがあるため。
そしてまた、リアルで展示の機会ができたときのためにも、簡単に売れないような設定であらねばというのもあり、
そして、
そもそも万が一にもその価格で売れたら、コンペの賞金になったのと同等くらいの価値が見いだされたということ、生活していかれるに見合う数字となれば即プロ決定、そんなにうまくいくことはない数字である「意味」を持たせたいからです。

何だかんだとうだうだ書いてみたのですが、現時点でそんな結論が出たので、書き記しておこうと思いました。

きっかけはnoteから、
きっかけは「縁」。

まだオンライン上のみに収まっていますが、
そのきっかけから出逢った、本当にたくさんの素敵な人たちと、
日本各地から、日本のみならず、地球の反対側はテキサスやシカゴから

私を応援してくださる沢山の人たちに、
私はまだまだ恩返しができていません。

一度きりの人生のなかで、「気持ちに嘘をつくことなく、やりたいことを表現しながら生きていく自分になる」ことはまだ始まったばかりで、どこまでできるかはわからなくても、少しでもそれを形にして行くことが、一人一人への恩返しだと思っています。

努力を怠らず、進化し続けていかれれば、と、思っています。

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