育休がしんどい

4月初旬に三男を産んだ。産前休業からカウントして、早4ヶ月が経過した。

男の子3人の子育てと家事に追われる毎日。
子どもの発達は勉強したし、子育て講座の講師もしているし、アンガーマネジメントも日常に取り入れている。周りから「ストレス耐性高いよね」「子育て楽しんでるよね」と言われることもしばしば。

そんな私だけど、最近、子育てがしんどい。

息子たちはやんちゃ盛りでエネルギーの塊。家でも外でも、走って、ジャンプして、転がって。手を繋いで白線の中をテンポよく歩くなんて夢のまた夢。5歳長男、3歳次男が、怪獣戦いと称して一緒になって飛びかかってくるなんてこともままある。

そうかと思えば、まだ幼児。
先を見通して行動することも、周りを察することもせず、自分の欲求の赴くままにふらふらと。ご飯の時間に気になったことがあれば本を出しお話が始まる。お風呂から上がって服を着る最中に気が散って裸で遊び始める。

時計を見て「今何時だから、○○しようねー」と話した直後に違うことをやり始める。○○するって言ったでしょうが!!!と怒りたい気持ちをぐっとこらえて、「今、何の時間だっけ?」というやりとりをする。1日に50回ぐらい。

日に日にイライラが募って語尾がだんだん強くなる。キツくなる。
夜10時、いつまでたっても常夜灯の中で遊んでいる寝る気のない息子たちをなんとか寝かそうと、自分でもヤバイなと思ってるところに、長男からとどめの一言。
「お母さん、いつも怒ってばっかりだから、もういらない。」

遂に爆発した。
「もうお母さんは何も言わない。好きなことをずっとしていたら。お母さんは出て行きます。」

長男「ぼく、自分でなんでもできるからいいよ!!」

自立した子どもに育てようと日頃から頑張っていた成果だと、冷静になった今なら思えるけど
その時はただひたすら虚無感が襲ってきた。涙がポロポロ頬を伝っていった。

この時、初めて子どもを殺して自分も死のうとする追い詰められる親の気持ちがはっきりと分かった。

さすがに深夜に子どもを置いて外にはいけない。三男を抱っこして玄関に逃げた。そして、夫に「もう無理…これ以上ワンオペはできない」とSOSを出した。


少し気持ちが落ち着いてきて、何が「しんどい」のか、考えた。

やってもやっても終わりのない家事
元気の有り余る子どもたちとのやりとり
時間に追われるプレッシャー(※保育園が短時間預かりのため、16時半には迎えに行かないといけない)
ものがごった返している部屋

色々思いついてはしっくりこないと日々を思い返して辿り着いた答えは、

大人の言いつけ通りに行動できる子どもに育てないといけないというプレッシャー

ではないかということだった。

もっと具体的に言うと、例えば、うちの息子たちが水溜りの水で遊んでいると、他の子どもが真似をする。真似した子どものお母さんは、道端で止まると帰るのが遅くなるし、汚れてほしくないから「ダメ!」と怒る。そして、それを許している私を白い目で見るのだ。なんで怒らないの?と言わんばかりに。

例えば、道路を走ること。息子たちは車が来れば自分たちで止まれるし、交差点の前はちゃんと止まって左右を確認することが習慣になってるから何も言わないんだけど、とにかく小さな子どもたちが走ってるというだけで「えっ?!」という顔をされる。

そんなことの積み重ねで、ちゃんとした(お行儀の良い)子どもを育てなければと思い込むようになったんだと気づいた。

私の子育ては、子どもらしく、創造性豊かで枠にとらわれない自立した子どもになってほしいという方針で、のびのびと育てていた。
産休に入るまでは、遅くまで保育園に預けていたのもあって、保育園で他のお母さんと出会うこともほとんどなかった。あってもお互い挨拶程度。子育ての方針を話したり、行き来するママは1人だった。
そして、日々考えることが多すぎて、子どもたちの細かい一挙手一投足を把握してどうこうしたいと思うこともなかった。

それが育児中心の生活になり、他のお母さんと交流するようになり、ちゃんとお利口さんな子どもを育てないといけないと感じさせられる出来事が重なって、しんどくなっていったのだと思う。

子どもを子どもらしくのびのびと育てたい。

たったそれだけのことが、すごく価値のある貴重なことのように感じられる。

どんな子どもがいる環境かと同じぐらい、どんな考えの大人が子どもたちを取り巻いているのかも大事だ。私の子育てのしんどさは、子どもがちゃんとお行儀よく聞き分けよくあらねばならないという考えへの違和感と、そうしなきゃ子どもがちゃんと育ってないと思われてしまうという変なプレッシャーから生まれるものだろう。

大人が子どもをコントロールするのではなく、子どもが子どもらしくいられる時間を大切にする社会に、ゆとりのある社会になってほしい。
そのために何ができるのか(結局仕事につながるのだが)、そんなことを考える育休にしたい。

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