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心の揺らぎを探る

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#映画

「大丈夫?」なんて、欲しくない

「あいつ、キレたら、フライパン投げてくるからさ」 「昨日もあいつ酔っ払ってぶっ倒れたよ」 全部、笑い話。 思春期の頃、友だちの少しいびつな家族の話を、いつも笑いながら聞いていた。 「大丈夫?」が欲しいんじゃない、ただ笑ってほしいんだ、と感覚的に気づいていたからだ。 「笑い」とは、最大の受容である。 思春期の時から、本能的に思ってきたことが、本当のことだった。 映画「さとにきたらええやん」を見て、そう実感した。 誰ひとり排除しない居場所映画の舞台は、日雇い労働の街