孤独の闇

マリファナくらいで辞めときゃいいのにお薬というのはそうもいかないらしい。葉っぱから塊、いずれケミカル。天然ものを吸っている程度ならまだ引き返せる。でも合成ものを打ったら終わりだ。業界の人間には、薬は欲して手を伸ばせばその経験者にすぐ当る。しかし自分が望まなければ向こうからわざわざ勧めては来ないのも薬。相手だって自分がやっているということを知られてはまずい相手に明かしたくはない。業界には長く居るが薬を勧められたことは一度も無いし、やったことも無い。何かを忘れたければ酒で十分だ。忘れたいことは山ほどあるが、廃人にまでなりたくはない。
しかしそれにしても何年も綿密に、付き纏うと言うと語弊があるが、行動をずっと監視してウラを取っている間に、お前そろそろやめとけよと忠告する、という手は無かったのか?そこから底引き網の如く一網打尽にしたいというのも分からんではないが、その間に一人のスターが廃人になっていくのをただ見ていたというのか。何か無いと動かないのが警察だが、何かが起こらないようにするのも治安を司る機関の役割だろう。ストーカー被害が極まって殺人というパターンなんかもその最たるもの。死んでからじゃ遅いんだって。
清原は本当に自分の世代にとってはスターだった。ほんとにかっこよかったし、実はちょっと気が弱そうな感じも好きだった。勢を張って、でも涙もろくて、本当に好きだったんだ。でもなんだよ世間は、やっぱりそうだったか、とか、人間が弱いんだよ、とか。弱いところがあるのが人間だろ、そういうお前は弱気になったことは一度も無いのか?死にたいと思うほど辛い夜を一度も過ごしたことが無いというのか?
スポットライトを浴びるということは、良いところも悪いところも全部人前に晒されるということだ。良い時は持ち上げられ、もてはやされ、賞賛を浴びる。しかしちょっとでも下がったり、誰かの気に障ったり、一般の人ならあーあで終わることですらも、親の首でも殺られたかの勢いで叩かれる。ネットが無い時はまだましだった。今はどこの誰とも分からない輩が文字に残して叩き、叩かれた跡は延々とネットの海に漂流し続ける。誰も掬い上げてはくれない。
刑務所なんかに入ったって、人の孤独の傷は癒えない。なぜそうなったのか、どうしたらそこから少しでも救われるのか。振り解かれても掴んでやる人は独りも居なかったのか。
罰して終わることと、罰しても終わらないものがある。
人を蝕むのは金でも病気でもなく、孤独。

(以前ShortNoteに書いた文です)

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奥本めぐみ

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