アメリカで出生前診断を受ける(1)

先日アメリカで、というか人生で初めて妊婦健診を受けてきました。既に妊娠4ヶ月目に突入していますが、一時帰国中にきちんとした検診らしきものを全く受けていなかったので、不安とともに楽しみでもありました。

以前にも投稿したのですが、私が通っている病院はEテレの子供向け番組のような明るい雰囲気があります。といっても静かなので飽くまでも色彩が病院ぽくはない。

受付を済ませると、Urine Testをすることになるかもしれないから後でアシスタントから検査の方法を聞いてね、と言われます。Urineって?と最初わからなかったので何度も聞いてしまいましたが、尿検査のことでした。(なるほど、普段使わない単語は難しいな…)

ちなみにアメリカの医療費は高いと言われていますが、私の加入している保険は、診察費が一律20ドル、ほとんどの検査費は一律10ドルです。その金額を超えると保険がカバーしてくれます。ちなみに出産するときも普通分娩でも帝王切開でも自己負担は500ドルのみ。日本だと考えられない…!

今回の診察は、恐らく1年で初回の診察だからなのか無料、血液検査は出生前診断を含め7種類、尿検査は2種類ありましたが、合計で10ドルでした…。私の受けた出生前検査は、日本では保険適用外のため、20万円します。桁が2つ違うよ…。これからどんな落とし穴があるかわかりませんが、今のところなんだか得をした気分。

最初に身長と体重、血圧を測り、いよいよ先生の診察。一応電話経由で日本語の通訳を入れてもらいましたが、その通訳の質がいまひとつ。風邪を引いているのか何だかで機嫌が悪いし、受話器越しでひどい咳をしていました。(どうでもいい情報)

先生は日系の私より少し上の歳の女性で、アンジェラアキに似てとても話やすい雰囲気。初めに検査着に着替え、触診、超音波検査をし、その後着替えの時間を経て先生とじっくりお話をしました。

お腹の中の赤ちゃんは順調に育っていて問題なし。超音波検査では元気に足をバタバタさせている姿と、リズミカルな心拍音を聞かせてくれます。

私の住んでいるカリフォルニアでは、カリフォルニア州が定める出生前診断(The California Prenatal Screening Program)があり、特に35歳以上の私はやってくださいと先生から言われていました。(35歳を超えるとダウン症の確率が上がるため)このプログラムには細かくいくつか種類があるのですが、私はその中のひとつの血液検査を先生から指定され、14週目に1回、それと16週目にも1回やる必要があります。

またこれに加えて前述の年齢的な問題から、NIPT(新型出生前診断)を受けてくださいと言われました。NIPTも同じく血液検査で行う出生前診断ですが、主にダウン症を判断する3つの染色体の異常を高い確率で見つけることができます。

これらの出生前診断を行うにあたり、事前に10分程度のオンラインのチュートリアル(動画で、理解するたびにいちいちクリックしていくタイプのもの)を受けさせられました。こういう全ての説明がオンラインで簡潔できる病院のシステム、すごい好きです。

とまあ、事前に知識を得た上で、出生前診断を受けるのですが、当事者にとっては受けるにしても受けないにしてもシリアスな問題。ということで、受ける前に先生の前で書類に署名をさせられました。

その後、血液検査ルームに行き、血液検査(全部で7本分!)と、尿検査をいっぺんにします。血液検査の内容は出生前診断の分をのぞくどごく一般的なもので、風疹の抗体があるかどうか、HIVの検査、梅毒、血液成分の検査 等です。尿検査は腎臓に異常があるかどうか、等。終わると帰宅していいよ、と言われます。

そうそう、先生にインフルエンザの予防注射を受けてくださいといわれましたが、断りました(笑)確かに私が病院に行ったときはインフルエンザが流行していたのですが、私は人との接触が極端に少ないし、サンフランシスコの気温が常時25度を超えている日々だったので、菌が弱ってきているかもしれないと判断したからです。それと私は昔からインフルエンザの注射の後に熱が出るタイプだったので、すごく嫌なイメージしかありません。こんなチキンな自分で申し訳ないのですが、やんわりと注射を断ったところ、技師さんから、「いいのよ〜私も受けていないから。あはは!」と軽く交わしてくれました。お前はだめだろう(笑)でも明るい人だったし、なんか助かった。

そしてこの技師さんに、出生前診断を受けるにあたりいくつか質問をもらいました。男性から暴力は受けていないか、望んでいる妊娠か、お酒、タバコの嗜好、など想定内の質問の他に、「産まれてくる子の性別について知りたいか」と聞かれたのです。そう、NIPTを受けると自動的に子供の性別までわかるらしい。単なる血液検査なのになんてすごいんだ!14週と、大分早い段階で子供の性別が分かるので受けておくと助かるかもしれないです。

そして帰宅後、ちらほらと検査の結果が帰ってき始めました。ほとんど全部1日後に返ってきて、オンラインで結果を確認したところ、問題なし。ただし、ヘモグロビンの値が少し平均を下回っていました。これは子宮筋腫があったころから認識していた問題だし、私も意識的に鉄剤を飲んでいましたが、数値になって結果が出るとどのくらい不足しているのかがわかって安心します。

そして肝心のNIPTの結果はきっかり1週間後に返ってきました。

結果は「陰性(異常なし)」!!!

そして子供の性別は"Most likely BOY"とのことです。これを見た瞬間は飛び上がりました。子供の性別がわかる瞬間って嬉しいですね。

2週間後には出生前診断の続きが待っています。まだ安心はできないですが、少しずつ気持ちが前に進んできました。子供が産まれてくるのがとても待ち遠しいです。