見出し画像

ホンモノから学びホンモノの自分で居る

ルソーの自然人教育に影響を受けたペーターセン。

ナチスの支配下のイエナ大学の教授だった彼は、ユダヤ人の子ども達が目の前で連れ去られるシーンを何度も体験します。

理不尽な状況下で、子ども達の未来のために、「人間の学校を作る!」と、小さなイエナプラン実験校をスタートさせました。

ペーターセンが最初にやったのは、床に固定された机や椅子の釘を外し、教室を家庭内のリビングルームの様な「安心で安全な場所にすること」だったのです。

猿の子どもの実験

脳科学の世界での実験で、赤ちゃん猿はお母さんが見えている所では、ちょっとハードルが高い事にでもチャレンジしようとする。ところが、母親猿の姿が見えなくなると、途端に恐怖で泣き出して動けなくなってしまうのだそうです。

これは脳科学では「安全基地」と呼ばれ、ヒトの成長にとっても、欠かせないエクササイズだと言われています。

人間の学校は安心安全な場所か?

解剖学者であり、ベストセラー「バカの壁」の作者でもある、養老孟司さんは、小学一年生の時に終戦を迎えます。

戦争末期には、学校では先生が「一億総玉砕まで戦う!」と言われ、地上戦に備え毎日竹槍で敵を倒す訓練をさせられたのだそう。

そんな中、8月20日に終戦。
翌日、疎開先の学校に行くと、「一億総玉砕だ!」と、言ってた同じ先生が、国語の教科書の軍国主義的な表現部分を、墨で黒く塗りつぶす作業を子ども達に指導。

養老孟司さんは、その日の記憶から、生きてる人間は信用できない。と、解剖学の道に進んだのだそう。

理不尽な大人から子ども達が学ぶ事

教育者として、子ども達に色々なことを教えていかなければならない立場の先生が、昨日まで言ってたことを覆す様な出来事があったら、親や先生は、子ども達になんと伝えたら良いのだろうか?

ペーターセンは「恐怖心や恐れからくる「良い行い」は本人にとっても社会にとっても全く意味のないことである」と言ってます。

常日頃から、大きな声で子ども達を統率したりしなくても、子ども達は自分のアタマで考え、行動できるチカラを持っているのです。

自分の頭で考え、自分の内側から湧き出る「問い」を引き出す教育

人間の脳内には五万語の言語があると言われてます。自分の頭の中で出てきた問いを脳内の五万の単語を使って外に出す(言語化するチカラ)

これは、まずは家庭という安心安全な場所で幼児期から親子や夫婦の対話を通して、育まれるのです。小猿の安全地帯と同じです。

それでは、子どもにとっての安心安全とはなんでしょうか?
それは、1番身近な親自身が、「どんな時もホンモノの自分でいる」これこそが、子どもの心の安心安全を育む第一歩なのです。

とてもシンプルな教育法だと感じました。

親が知らないと子どもが損する!
恵夕喜子のメルマガ登録はこちらから↓

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?